新NISA(つみたて投資枠)の始め方を初心者向けに解説!口座開設や積立設定のやり方まで
将来に向けた資産形成のためにつみたて投資枠をはじめてみたいと考えているものの、「何をどうやって始めたらいいのか分からない……」と悩んでいませんか?
つみたて投資枠を始めるには金融機関で口座開設をしたり、投資信託を選んで積立設定をしなければなりません。
投資初心者の方からすると難しい印象をお持ちかもしれませんが、意外とやってみれば簡単です。
そこで本記事では、新NISA(つみたて投資枠)の始め方を初心者向けに分かりやすく解説させていただきます。
本記事を読めば、つみたて投資枠をはじめるにあたっての金融機関の選び方やおすすめの銘柄、実際の積立設定のやり方が分かります。
これからつみたて投資枠を始めようと考えている方はぜひ参考にしてください。
- 【全体像】新NISA(つみたて投資枠)の始め方
- STEP1:金融機関を選ぶ
- STEP2:口座開設を行う
- STEP3:投資商品を決める
- STEP4:積立設定をする
- つみたて投資枠の証券会社を選ぶポイント
- つみたて投資枠対象商品の充実度
- ポイントサービスとの相性
- つみたて投資枠おすすめのネット証券
- SBI証券
- 楽天証券
- auカブコム証券
- マネックス証券
- 松井証券
- 【初心者向け】つみたて投資枠の銘柄選びのポイント
- 投資対象を決める
- コストが低い商品を選ぶ
- 純資産総額が大きい商品を選ぶ
- つみたて投資枠で投資すべきおすすめ銘柄5選
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim先進国株式インデックス
- eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
- つみたて投資枠ではクレカ積立を設定しよう
- つみたて投資枠のやり方をわかりやすく解説
- SBI証券のつみたて投資枠の始め方
- 楽天証券のつみたて投資枠の始め方
- つみたて投資枠を始める前に知っておくべきこと
- つみたて投資枠と成長投資枠の違い
- つみたて投資枠とiDeCoの違い
- つみたて投資枠のメリット・デメリット
- 新NISA(つみたて投資枠)の始め方に関するよくある質問
- つみたて投資枠は誰でも口座開設できる?
- つみたて投資枠の口座開設をするにあたって用意しておくべきものは?
- つみたて投資枠を始めるタイミングはいつがいい?
- つみたて投資枠の積立投資金額は途中で変更可能?
- つみたて投資枠の口座開設後、放置したらどうなる?
【全体像】新NISA(つみたて投資枠)の始め方
まずはつみたて投資枠を始めるまでの全体像を確認しておきましょう。
大雑把に説明すると、金融機関でNISA口座を開設し、積立設定を行えばOKですが、以下の4ステップに分けて紹介していきたいと思います。
STEP1:金融機関を選ぶ
最初にやるべきことは金融機関の選定です。
銀行や証券会社などNISAを取り扱っている金融機関で口座開設を行いましょう。
1つだけ注意すべき点があって、NISA口座は1人1口座しか作成することができません。
途中で金融機関を変更することは可能ですが、できれば最初にNISA口座を開設した金融機関で長期に取引を続けていきたいです。
そのため、取扱商品数も多く、サービスも充実したネット証券を活用することをおすすめします。(≫ネット証券選びのポイント)
STEP2:口座開設を行う
どこの金融機関でNISA口座を開設するか決まったら、口座開設の手続きを行いましょう。
ほとんどの金融機関では公式HPよりネットで申し込みができます。
手続き自体も項目に沿って情報を入力していくだけですので、投資が初めての方でも20分程度あれば完了できます。
口座開設を行う際に手元に用意しておくべき書類は以下の2つ。
・本人確認書類:運転免許証、健康保険証など
編集者
本人確認書類に記載の住所や氏名は金融機関に登録した情報と一致している必要がありますので、その点はご注意ください。
STEP3:投資商品を決める
NISA口座が開設できたら、投資する商品を選びましょう。
つみたて投資枠で投資できる商品は金融庁が認可した長期・積立・分散投資に適した投資信託とETFに限定されています。
とはいえ、投資信託だけでも270本以上ありますので、投資初心者の方はどれを選んだらいいか難しいと感じるはずです。
銘柄選びのポイントやつみたて投資枠で投資すべきおすすめの銘柄については後述しておりますので、そちらを参考にしてください。
STEP4:積立設定をする
つみたて投資枠で投資する商品が決まったら積立設定を行いましょう。
積立する頻度や積立金額、引き落とし方法などを設定します。
設定できるバリエーションは金融機関によって異なりますが、主要なネット証券であれば「毎月」や「毎日」で積立ペースを設定することができ、積立金額も100円から設定できます。
通常、引き落とし方法は銀行口座を登録して積立日に積立代金が引き落ちますが、クレカ積立に対応しているネット証券ならクレジットカードで投資信託の積立を決済できるので便利です。
編集者
クレカ積立はポイントも貯まるので非常にお得です!ただし、クレカ積立を設定すると毎月1回の積立になります。
つみたて投資枠の証券会社を選ぶポイント
つみたて投資枠は対面の銀行や証券会社、ネット銀行やネット証券などで口座開設できますが、おすすめはネット証券です。
理由はネット証券の方が取扱商品も多く、サービスも充実しており、手数料も安いから。≫つみたて投資枠における銀行と証券会社の違い
ネット証券にも様々な会社がありますので、ここではネット証券選びのポイントを2つ紹介させていただきます。
つみたて投資枠対象商品の充実度
つみたて投資枠の取扱商品数は金融機関によって異なります。
取扱商品数が多いネット証券を選んでおけば、幅広い選択肢の中から自分が好きな商品を選べるので後悔しにくいです。
主要ネット証券におけるつみたて投資枠対象商品の本数を比較した表がこちら。
証券会社 | 取扱本数 |
---|---|
SBI証券 | 224銘柄 |
楽天証券 | 222銘柄 |
auカブコム証券 | 219銘柄 |
マネックス証券 | 220銘柄 |
松井証券 | 224銘柄 |
※調査日:2024年4月17日
編集者
証券会社によって取扱商品数は若干異なりますが、人気の商品は基本的にどこの証券会社も取り扱っておりますのでその点はご安心ください。
ポイントサービスとの相性
ネット証券の中にはポイントサービスと提携しており、取引に応じてポイントが貯まるところがあります。
ポイントサービスはあくまでおまけではありますが、証券会社選びの差別化要素になります。
下記の表に主要ネット証券で貯まるポイントを記載しておりますので、日頃から利用しているポイントサービスがあればそちらに対応した証券口座を開設しましょう。
証券会社 | 対応ポイント | クレカ積立 |
---|---|---|
SBI証券 | Tポイント Pontaポイント dポイント Vポイント |
対応 (0.5%~5.0%) |
楽天証券 | 楽天ポイント | 対応 (0.5%~1.0%) |
auカブコム証券 | Pontaポイント | 対応 (1.0%) |
マネックス証券 | マネックスポイント | 対応 (1.1%) |
松井証券 | 松井証券ポイント | 非対応 |
編集者
つみたて投資枠ではクレカ積立や投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まります。
つみたて投資枠おすすめのネット証券
つみたて投資枠の口座選びで重要なポイントとして「つみたて投資枠対象商品の充実度」と「ポイントサービスとの相性」をあげさせていただきました。
このポイントを満たしたおすすめネット証券5社を比較しておりますので、ぜひご自身に合ったネット証券でつみたてNISA口座を開設してください。
証券会社 | 取扱数 | 積立金額 | 積立頻度 | クレカ積立 | ポイント 付与率 |
---|---|---|---|---|---|
SBI証券 | 224銘柄 | 100円~ | 毎日/毎週/毎月 | 三井住友カード | Vポイント 0.5%~5.0% |
楽天証券 | 222銘柄 | 100円~ | 毎日/毎月 | 楽天カード | 楽天ポイント 0.5%~1.0% |
auカブコム証券 | 219銘柄 | 100円~ | 毎月 | au PAYカード | Pontaポイント 1.0% |
マネックス証券 | 220銘柄 | 100円~ | 毎日/毎月 | マネックスカード | マネックスポイント 1.1% |
松井証券 | 224銘柄 | 100円~ | 毎日/毎月 | – | – |
SBI証券
SBI証券は総合力No.1でおすすめのネット証券です。≫ネット証券おすすめランキング
つみたて投資枠の取扱銘柄数もネット証券No.1で、三井住友カードでクレカ積立を設定するとVポイントが貯まります。≫SBI証券のクレカ積立
さらにSBI証券は投信マイレージサービスも提供しており、投資信託の月間平均保有金額に応じてポイントが貯まります。
TポイントやPontaポイント、dポイント、Vポイントなど対応しているポイントサービスの幅も広いので、これらのポイントサービスを利用している方はSBI証券で口座開設しておきましょう。
・投資信託の保有残高に応じてポイントがもらえる方が嬉しい
・総合力が充実したネット証券を利用したい
楽天証券
楽天証券は総合的にサービスが充実した人気のネット証券です。
つみたて投資枠の取扱銘柄数は222本と多く、楽天カードでクレカ積立を設定すれば楽天ポイントが貯まります。≫楽天証券のクレカ積立
2022年12月期上半期決算説明会資料によると、つみたてNISA (つみたて投資枠の前制度)口座の楽天証券のシェア率は59.1%と多くの方が楽天証券でつみたて投資を行っています。
つみたて投資枠以外の商品も充実していますし、楽天ポイントが貯まる&使えるので、楽天のサービスを利用している方は楽天証券で口座開設しましょう。
・多くの人が利用している証券口座でつみたて投資枠をはじめたい
・総合力が充実したネット証券を利用したい
auカブコム証券
auの関連サービスを利用している方はauカブコム証券がおすすめです。
つみたて投資枠の取扱銘柄数も非常に充実していますし、au PAYカードでクレカ積立を設定すると1%のPontaポイントが貯まります。≫auカブコム証券のクレカ積立
auカブコム証券も資産形成プログラムが用意されており、投資信託の月間平均保有残高に応じてPontaポイントが毎月付与されます。
auじぶん銀行にauカブコム証券やau PAYカードを紐づけることで普通預金金利が最大0.20%にもなるので、au経済圏のサービスを利用している方はauカブコム証券で口座開設しましょう。
・クレカ積立のポイント還元率を重視したい
・投資信託の保有残高に応じてポイントがもらえる方が嬉しい
マネックス証券
クレカ積立のポイント還元率を重視するならマネックス証券がおすすめです。
マネックス証券はマネックスカードでのクレカ積立に対応しており、ポイント還元率は年会費無料のカードの中では最大の1.1%となっています。
また、マネックス証券には投信保有ポイントプログラムが用意されており、投資信託の月間平均保有残高に応じてマネックスポイントが貯まります。
貯まったマネックスポイントはdポイントやAmazonギフトカード、Tポイント、Pontaポイントなどにも交換できますので、使い道にも困りませんよ。
・投資信託の保有残高に応じてポイントがもらえる方が嬉しい
松井証券
松井証券のつみたて投資枠は取扱銘柄数も多く、シンプルで使いやすい松井証券投信アプリがおすすめポイントです。
ロボアドバイザーの機能もついているので、一人ひとりに最適な資産の組み合わせを提案してもらえますし、自動でリバランスを設定することもできます。
松井証券では商品の内容から画面操作方法、パソコントラブルまで専門のスタッフに電話でじっくり相談できる点も投資初心者に優しいです。
使いやすさや安心できるサポート環境が欲しい方は松井証券でNISA口座を開設しましょう。
・ロボアドバイザーの機能を使いたい
・シンプルで使いやすいアプリを利用したい
【初心者向け】つみたて投資枠の銘柄選びのポイント
続いてつみたて投資枠の銘柄選びのポイントを紹介させていただきます。
つみたて投資枠で投資できる投資信託には指数に連動する運用成果を目指す「インデックスファンド」と指数を上回る運用成果を目指す「アクティブファンド」があります。
投資初心者の方はコストが低くて動きも分かりやすいインデックスファンドがおすすめです。
インデックスファンドにも様々な種類の投資信託がありますので、これから紹介する3つのポイントを意識して選んでください。
投資対象を決める
まずは投資対象を決めましょう。
日本国内や米国、先進国、新興国、全世界といったように投資信託によって投資できる先が異なります。
投資する地域によってリスク・リターンは異なりますが、どこに投資すればいいか分からない方は全世界株式インデックスファンドがおすすめです。
全世界株式インデックスファンドなら国内や先進国、新興国の株式に幅広く分散投資ができるので、世界経済の成長とともにリターンを享受できます。
編集者
株式だけに投資するのが怖いと感じている方は債券や不動産(REIT)も組み合わせたバランスファンドを活用してください。
コストが低い商品を選ぶ
投資対象が決まったら、同じ指数に連動するインデックスファンドの中からコストが低い商品を選びましょう。
投資信託には「信託報酬」といった名目で保有期間中にかかるコストが記載されています。
インデックスファンドのような特定の指数に連動する商品は中身に差がないので、コストがより低い商品を選ぶのが鉄則です。
下記の図は信託報酬が異なる投資信託を100万円で一括投資し、想定利回り5%で20年間運用した場合の運用成績の差異を比較したものです。
信託報酬0.2%と1.0%の投資信託を比較に用いていますが、20年後の運用成績は約30万円も異なっています。
つまり、長期投資においてコストは運用成績に大きな影響を及ぼします。
編集者
長期投資になればなるほど、コストの差は顕著になりますので、できる限りコストの低い投資信託を選ぶように心がけましょう。
純資産総額が大きい商品を選ぶ
最後にファンドの純資産総額を確認しておきましょう。
純資産総額は大きくなるほど経費率が抑えられるため、将来的にコストが引き下がる可能性があります。
また、あまりにも純資産総額が小さすぎると繰上償還してしまう可能性があるので注意が必要です。
編集者
投資信託の場合、純資産総額の目安として30億円以上のファンドを選んでおくと良いです。
つみたて投資枠で投資すべきおすすめ銘柄5選
つみたて投資枠における銘柄選びのポイントをお伝えさせていただきましたが、具体的におすすめの銘柄を5つ紹介させていただきます。
投資対象ごとにコストが低くて純資産総額が大きいインデックスファンドを選定しておりますので、ぜひ参考にしてください。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は日本を含む全世界の株式に分散投資できるインデックスファンドです。
信託報酬は0.1133%と同カテゴリー内でも最安クラスであり、純資産総額も非常に大きいです。
ファンド名 | eMAXIS Slim全世界株式 (オール・カントリー) |
---|---|
連動指数 | MSCI ACWI |
純資産総額 | 3兆218億円 |
信託報酬 | 0.0578% |
※調査日:2024年4月17日
ベンチマークの「MSCI All Country World Index」 は時価総額加重平均型の株価指数で、世界のおよそ約3,000銘柄に分散投資できます。
長期の視点でみると、これからも世界経済は成長していくことが予想されますので、日本と先進国、新興国を全て含めて分散投資がしたい方は「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」をご活用ください。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドはS&P500指数に連動する超低コストの投資信託です。
ファンド名 | SBI・V・S&P500 インデックス・ファンド |
---|---|
連動指数 | S&P500 |
純資産総額 | 1兆5187億円 |
信託報酬 | 0.0638% |
※調査日:2024年4月17日
S&P500は米国を代表する主要企業500社で構成されており、米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしています。
S&P500指数に連動するインデックスファンドはたくさんありますが、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドはバンガード・S&P500 ETF(VOO)に投資することで運用コストを抑えています。
S&P500指数はこれまでも長期にわたって良好な運用成績を残してきましたし、今後も米国経済の成長に伴って株価の上昇が期待できるので、ぜひご活用ください。
楽天・全米株式インデックス・ファンド
楽天・全米株式インデックス・ファンドは小型株まで含めて米国株式市場全体に幅広く分散投資ができる投資信託です。
ファンド名 | 楽天・全米株式 インデックス・ファンド |
---|---|
連動指数 | CRSP US トータル・マーケット・インデックス |
純資産総額 | 1兆4314億円 |
信託報酬 | 0.132% |
※調査日:2024年4月17日
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)への投資を通じてCRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動する投資成果を目指しています。
CRSP USトータル・マーケット・インデックスは米国株式市場の時価総額をほぼ100%カバーしている時価総額加重平均型の株価指数です。
小型株まで含めて米国企業全体に投資がしたい方はぜひご活用ください。
eMAXIS Slim先進国株式インデックス
eMAXIS Slim先進国株式インデックスは日本を除く先進国の株式に幅広く分散投資ができるインデックスファンドです。
ファンド名 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス |
---|---|
連動指数 | MCSI Kokusai |
純資産総額 | 6941億100万円 |
信託報酬 | 0.0989% |
※調査日:2024年4月17日
米国をはじめ、イギリスやカナダ、スイスなどの先進国22ヵ国に上場する大型・中型株約1,300銘柄が投資対象になっています。
新興国には投資をせずに先進国株式だけに投資がしたい方は「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」がおすすめです。
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
株式だけに投資するのが怖い方は債券などの安全資産も一部組み込まれている「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」に投資することをおすすめします。
ファンド名 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) |
---|---|
連動指数 | – |
純資産総額 | 2645億1900万円 |
信託報酬 | 0.143% |
※調査日:2024年4月17日
リターンが狙える株式は国内・先進国・新興国といった地域別にそれぞれ12.5%ずつ分散投資ができますし、安全性の高い債券も国内・先進国・新興国ごとに12.5%ずつ組み込まれています。
加えて、国内と先進国のREIT(不動産投資信託)も12.5%ずつ組み込まれているため、より資産を分散させることができます。
「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」は値動きを抑えつつも堅実にリターンを狙うことができる商品ですので、株式型のインデックスファンドに抵抗がある方はぜひご活用ください。
つみたて投資枠ではクレカ積立を設定しよう
クレカ積立は毎月の投資信託の積立をクレジットカードで決済できるので便利ですし、ポイントが貯まるので非常にお得です。
仮にクレカ積立のポイント還元率1.0%で毎月50,000円(=年間600,000円)を積立したとすると、年間で6,000ポイントも貯まります。
編集者
証券会社によっては貯まったポイントをそのままつみたて投資枠の買付に充てることができますし、日常生活でもポイント利用はできるので良いですね!
つみたて投資枠は長期にわたって投資を継続する手法なので、ぜひクレカ積立を活用してください。
・SBI証券:三井住友カード(0.5%~5.0%)
・楽天証券:楽天カード(0.5%~1.0%)
・auカブコム証券:au PAYカード(1.0%)
・マネックス証券:マネックスカード(1.1%)
【参考】クレカ積立のおすすめランキング
つみたて投資枠のやり方をわかりやすく解説
ここまでつみたて投資枠をはじめるにあたっての証券会社の選び方や銘柄の選び方をお伝えさせていただきました。
証券口座を開設して、つみたて投資枠で投資する銘柄が決まったらあとは積立設定を行うだけです。
ここでは利用者が多いSBI証券と楽天証券のつみたてNISAの設定方法をそれぞれ紹介させていただきます。
SBI証券のつみたて投資枠の始め方
SBI証券でNISA口座の開設を行った方はログインし、「投信」→「銘柄検索・取扱一覧」より自身がつみたて投資枠で買付したい銘柄を選んでください。
ここでは「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」を例に紹介させていただきます。
上の図のように「積立買付」のボタンが表示されているので、つみたて投資枠で買付する際はこちらを選択しましょう。
次に投信積立の設定画面に遷移します。
クレカ積立を設定する場合は決済方法を「クレジットカード」にします。
そして、つみたて投資枠を利用される方は預かり区分で「NISA(つみたて投資枠)」を選択してください。
続いて、目論見書の確認が必要となりますので、目論見書を確認して「確認画面へ」ボタンを押してください。
最後に設定内容に間違いがないか確認し、問題がなければ取引パスワードを入力して「設定する」を押せば完了です。
編集者
この設定さえしてしまえば、あとは毎月自動で投資信託の買付を行ってくれるので何もする必要はありません。
楽天証券のつみたて投資枠の始め方
楽天証券でNISA口座を開設した方はログインをし、「商品」→「投資信託」→「投信スーパーサーチ」から投資したいファンドを探してください。
ここでは「楽天・全米株式インデックス・ファンド」を例に紹介させていただきます。
下図のように銘柄の詳細画面の下に「積立設定」ボタンがありますので、そちらをクリックして「NISAつみたて投資枠」を選んでください。
続いて積立条件を入力する画面に切り替わりますので、毎月の積立金額を入力してください。
毎月の積立金額を入力し、目論見書の確認ができたら引落設定を行います。
楽天証券はクレカ積立の他にも楽天キャッシュ決済や証券口座からの引き落とし、その他金融機関からの引き落としが選べますので、ご自身にとって最適なものを選んでください。
最後に設定した内容を確認して取引暗証番号を入力できれば完了です。
つみたて投資枠を始める前に知っておくべきこと
つみたて投資枠を始める前に最低限知っておきたい内容を簡潔にまとめました。
つみたて投資枠は多くの人におすすめできる制度ですが、人によっては他の制度を利用した方がいい場合があるので参考にしていただければと思います。
つみたて投資枠と成長投資枠の違い
以下の表に成長投資枠とつみたて投資枠の違いをまとめました。
制度名称 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
---|---|---|
年間投資可能枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有期間 | 無期限 | |
非課税保有限度額 | 1,800万円 (うち成長投資枠は1,200万円) |
|
購入方法 | 定期かつ継続的な買付 | いつでも可 |
口座開設期間 | 2024年~ | |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資 に適した一定の投資信託 |
上場株式・投資信託等 |
対象年齢 | 18歳以上 |
大きな違いは「非課税投資枠」「投資できる商品」「購入方法」の3つです。
つみたて投資枠は年間の非課税投資枠が120万円ですが、成長投資枠は年間の非課税投資枠が240万円となっています。
また、つみたて投資枠は金融庁が認可した一部の投資信託やETFしか投資できませんが、成長投資枠は投資信託の他にも株式に投資できます。
購入方法もつみたて投資枠は定期的な積立投資のみであるのに対し、成長投資枠は積立投資のほかにもスポット投資も可能です。
編集者
成長投資枠は非課税投資枠が大きく、好きな商品を自分のタイミングで投資できるので、ある程度投資経験がある人に向いている非課税制度です。
つみたて投資枠とiDeCoの違い
iDeCoは公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に給付を受けられる私的年金制度の一つです。
つみたて投資枠とiDeCoの違いを以下の表にまとめました。
制度名称 | つみたて投資枠 | iDeCo |
---|---|---|
年間投資可能枠 (上限) |
120万円 | 14.4万円~81.6万円 *加入する年金や働き方によって異なる |
非課税保有期間 | 無期限 | 運用期間中 |
対象年齢 | 18歳以上 | 20歳以上65歳未満 |
対象商品 | 長期の積立・分散投資 に適した一定の投資信託 |
預貯金・投資信託・保険 |
税制優遇 | 運用益が非課税 | 運用益が非課税 掛金は全額所得控除の対象 |
資産の引き出し | いつでも可 | 60歳まで原則不可 |
口座管理手数料 | なし | あり |
iDeCoの最大の特徴は掛金が全額所得控除の対象になること。資産運用をしながら節税もできる非常に優れた制度と言えます。
iDeCoの対象商品は預貯金・投資信託・保険があり、つみたて投資枠と同様に運用から得られる利益は非課税となります。
さらに老齢給付金として受け取る時には公的年金等控除や退職所得控除の対象になる点も見逃せません。
ただし、iDeCoはより豊かな老後生活を送るための資産形成を支援する制度ですので、原則として60歳になるまで資産を引き出すことができない点に注意が必要です。
編集者
老後のための資産形成制度と認識したうえで節税もしたい方はiDeCoがおすすめですが、より柔軟に資産の引き出しをしたい方はつみたて投資枠を利用しましょう。
つみたて投資枠のメリット・デメリット
つみたて投資枠には以下のようなメリット・デメリットがあることを頭に入れておきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
・非課税運用期間が無期限 ・少額から投資できる ・初心者でも継続しやすい |
・年間の非課税投資枠が少ない ・投資商品が限られる ・短期で大きなリターンを狙えない |
つみたて投資枠は少額からコツコツと積立投資ができるので、初心者の方でも継続しやすい点が大きなメリットです。
一方で、つみたて投資枠は成長投資枠と比べて年間の非課税投資枠が相対的に少なく、投資商品も一部の投資信託やETFに限られる点がデメリットです。
編集者
つみたて投資枠は少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度ですので、長期的な視点で運用の成果を確認するようにしましょう。
新NISA(つみたて投資枠)の始め方に関するよくある質問
-
Q
つみたて投資枠は誰でも口座開設できる?
-
A
NISA口座は国内に住む満18歳以上(口座開設する年の1月1日時点)であれば、誰でも開設できます。
ただし、NISA口座は1人1口座しか開設できませんので、その点だけご注意ください。
-
Q
つみたて投資枠の口座開設をするにあたって用意しておくべきものは?
-
A
NISA口座を開設するために事前に用意しておくべき書類は「マイナンバー確認書類」と「本人確認書類」の2つです。
マイナンバー確認書類はマイナンバーカードやマイナンバー通知カード、本人確認書類には運転免許証やパスポートなどを提示する必要があります。
-
Q
つみたて投資枠を始めるタイミングはいつがいい?
-
A
理想を言えば、1月からつみたて投資枠を始められる方が毎月同額を定期的に積み立てられるのでおすすめです。
ただし、記事内でも紹介させていただいたように、ボーナス設定や増額設定を利用することで年の途中からでも年間の非課税投資枠は使いきれますのでご安心ください。
-
Q
つみたて投資枠の積立投資金額は途中で変更可能?
-
A
はい。つみたて投資枠の積立投資金額は途中でも変更可能です。
最初は少額からはじめてみて、徐々に積立投資金額を増額していくのも良いでしょう。
-
Q
つみたて投資枠の口座開設後、放置したらどうなる?
-
A
つみたて投資枠の口座を開設した方で、その後商品を購入していない場合は放置しても問題ありません。
非課税保有期間も無期限ですし、ご自身のペースでゆっくり積立投資を行なってください。