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【特集】【今週読まれた記事】動き出した景気敏感株、循環物色に復活気配

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 株探でその週によく読まれた記事を紹介する【今週読まれた記事】のコーナー、今週は8月27日から9月2日までの株探へのアクセス状況を元に人気の記事をご紹介します。

 今週の日経平均株価は3週ぶり反発で、1万6925円で終了。7月21日1万6938円、8月12日1万6943円と、直近に2度跳ね返された1万7000円大台を、今度こそ奪回できるか注目が高まります。過去2度の挑戦は失敗に終わったものの、下値は切り上げ型。日経平均の200日移動平均線は2日時点で1万7061円に位置し、大台回復後にここを上抜けば長期トレンドの転換も見えてきます。売買代金は低下したままですが、セクターローテーションが順回転を始め、循環物色が復活しつつあるようです。

 株探のページビュー(PV)ランキングもこの状況が反映され、景気敏感株に焦点を当てた記事がアクセスを伸ばしました。今週、最もアクセスを集めたのは「大相場が来る―『3次元NAND』革新で“半導体株”に異次元買い <株探トップ特集>」。米国で半導体関連株が騰勢を強めていますが、この状況は日本も同じ。IoTやAIが本格化の時を迎えつつあり、半導体需要が増加。これにより半導体製造装置株が上昇している状況を取り上げ、人気を博しました。半導体製造装置という上流工程の企業の業績が伸長し株価が上昇しているとなれば、いずれは川下の企業にも順番が回ってくると予想されます。個別銘柄でも、「インスペックがカイ気配スタート、受注絶好調で8月も前年同月比4割の伸びを確保」のように、製造装置の受注伸長を伝えるニュースが増えています。

 「キーワードは『円高耐性』、9月相場の“逆襲高”待つ3セクター <株探トップ特集>」は、編集部としては思ったほどPVが伸びなかったことが心残りな記事。アクセスランキングでは10位台でしたが、これも川上の産業が動意しつつあることを伝えています。「資金が向かい始めた “景気敏感株”、低PBR『好業績』リスト 33社選出 <割安株特集>」もそのものズバリ、景気敏感セクターを対象に割安好業績株をリストアップ。こちらは編集部の期待通りに多くの方に読んでいただくことができました。

 景気敏感株が動き出した理由の一要素に、ドル安・円高傾向に歯止めが掛かったこともあります。週後半のドル円は1ドル=103円台での推移が続きましたが、先行きの見方はどうでしょうか。外為どっとコム総合研究所の石川久美子氏は「米雇用統計の結果が良好ならFOMCに向け1ドル=105~106円」との見通しを示しています。また、人気評論家の植木靖男氏は、国際優良株の上昇傾向は「円高には限界がある、と株価はみている」と表現。マーケットが先行きのドル高・円安を織り込み始めたのではないかと示唆しています。

 半導体製造装置株への順張りとともに、テーマ株物色も継続するとの見方を示した「中村潤一の相場スクランブル 嵐の前の静けさか、それとも急騰前夜か」は前週半ばの配信ながら、今週に入っても根強く参考にされました。コラムではフィンテック関連株IoT関連株自動運転関連株が推奨テーマに挙げられています。

 その自動運転関連株を特集してアクセスを伸ばしたのは「大相場から1年、始まった再上昇『自動運転関連』本命と穴株 <株探トップ特集>」。昨秋の一斉買いから1年、ZMPフォーラムをキッカケに上昇している銘柄と、動意を待つ銘柄を紹介し人気を集めました。

 個別株の記事ではそーせい <4565> [東証M]の第3相臨床試験の成功を伝える記事がアクセスを伸ばし、同社の変わらぬ人気を見せつけました。バイオテクノロジー関連株の大相場は今春でしたが、こちらもいずれまた大相場があるかもしれません。個別株ではほかに、カラオケ店の一斉閉鎖が話題となったことで、シダックス <4837> [JQ]の赤字決算の速報記事が思わぬ注目を浴びました。

 さて、セクターローテーションやテーマ株物色に脚光が当たるのは、業績発表が集中する時期の狭間だからでもあります。ですが、そんなときこそ動意薄の好業績銘柄の仕込み時。「人の行く裏に道あり花の山」はいつの時代も株式相場の真理です。もっともそんなことは、株探においでくださる歴戦の相場巧者である皆様方には自明の理。前週以前に配信した記事から今週に至るまで、スクリーニングものの記事は長期間読まれ続けています。今週配信でランクインしてきたのは「17年3月期【上方修正】期待リスト」。大型株を対象とした「〔第1弾〕30社」、中小型株を対象とした「〔第2弾〕 38社」がともに人気を集めました。

 前週から引き続きアクセスを伸ばしたのは、9月中間期の上方修正期待銘柄を探った「16年9月中間期【上方修正】期待リスト〔第1弾〕」と「16年9月中間期【上方修正】期待リスト〔第2弾〕」。また、「利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】 31社選出 <成長株特集>」、「物色意欲『上昇中』、マーケットで次に注目の“割安株”」、「夏枯れ相場は仕込みの“チャンス”、増額済み割安『13銘柄』リスト」もよく読まれました。

 株式相場は循環の支配する世界。10月も半ばを過ぎれば再び決算発表の集中期間が到来し、マーケットの視線は業績発表に向かいます。先んじて好業績期待の株を物色するのもまた一法でしょう。大人気の北浜流一郎氏の今週の連載は「高配当利回り株を選別買い!」でした。利回りが上がってしまった(株価が下がってしまった)銘柄を、いずれ利回りが低下(株価が上昇)する前に仕込んでおこうということで、これもやはり先回りの薦め。全体相場に上昇トレンド復帰の可能性が出始め、循環物色に復活の芽があるのであれば、素直な先回りには分がありそう。今週のアクセス状況は、そんな相場つきを表しているような気配です。

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