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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 高配当利回り株を選別買い!

株式アドバイザー 北浜流一郎

高配当利回り株を選別買い!」

●新たな方向性を模索する市場

 世界の金融関係者たちがイエレンFRB議長の口元を見つめ続けてきた米ワイオミング州ジャクソンホールでの経済シンポジウムが終わった。

 この原稿を書いている時点ではイエレン議長がどんなことを言ったのか明確ではないが、自国の金融政策について近く金利を上げる予定だとか、当面上げるつもりはない、などと発言するとは思えない。どちらかを匂わせるような発言さえ控えるだろう。

 金融政策の方針を明確にしたら9月20日~21日開催のFOMCで話すことがなくなってしまう。しかも、いまは基本的には夏期休暇を楽しみたいところ。自国だけでなく世界の金融市場に影響する恐れのある決断を下すのにはふさわしい時期とはいえない。

 それにもう一つ。そもそもジャクソンホールは米国有数の避暑地。それも自国だけでなく世界各国で中央銀行総裁など金融のトップやその近くまで上り詰めた人々が、自分たちの成功ぶりを再確認する場でもある。このような場所での会議では、世界経済について大まかな懸念を表明してみせる程度になると見てよい。

 そのため週明けは、会議でイエレン議長がどんなことを話そうが、市場はこれまでの議長発言への期待を捨てて新たな方向性を探ることになる。

●狙いたい高利回り株はコレだ!

 それはどこにあるか。まずは高配当利回り銘柄がある。いまは東証1部だけでも利回りが4%を越える銘柄が26日前場終了時点で119銘柄もある。

 もちろん、それらのすべてが有望ということにはならない。しかし、高配当利回り銘柄投資に熱心な金融機関や個人投資家は非常に多い。そのため、4%を越える銘柄だけでなく、3.5%以上なら投資魅力ありとの見方から買いの対象になるといえる。

 ちなみに3.5%以上の銘柄は4%超を含めて259銘柄もあって多すぎるほどだ。

 では、それらの中から私ならどの銘柄を選ぶか。

 住友商事 <8053> (配当利回り4.56%)、ベアリング用精密鋼球に強いツバキ・ナカシマ <6464> (同4.49%)、NTTグループ向けを中心にネットワーク構築事業に強いネットワンシステムズ <7518> (同4.41%)、土木建設機械中心の販売、レンタルに強いワキタ <8125> (同4.29%)などが魅力的だ。配当利回り以外の観点からは、東京オリンピック開催を睨んでスポーツイベントの企画・設営に強いジャスダック銘柄のセレスポ <9625> [JQ]がある。このところ高いため、押し目を狙うようにしたい。

 最後にメタウォーター <9551> を。台風が相次いで日本列島を襲いに来ている。そのたびに心配になるのが洪水や土砂崩れなどだが、上下水処理施設も危機に直面させられるため、同処理設備首位の同社に期待だ。

2016年8月26日 記


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