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【市況】今週の【早わかり株式市況】 3週続落・1万9000円割れ、期末で機関投資家の売り膨らむ

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、年度末を迎えた国内機関投資家の利益確定売りが膨らみ、日経平均株価は1万9000円大台を割り込んだ。

 週初の27日は為替の円高や日米の政局混迷が嫌気され日経平均は276円安と急反落し、1万9000円大台を割り込んだ。終値ベースの1万9000円割れは2月9日以来、約1ヵ月ぶり。

 翌28日は円高進行が一服したことで買い戻しが入り日経平均は反発した。3月期末の配当権利付き最終日で配当狙いの買いも後押しした。29日は米株高や円安基調が好感され小幅続伸し、130円程度とされる配当権利落ち分を即日埋めた。30日は買い手掛かりに乏しく売りが先行する中、先物に海外勢とみられる仕掛け的な売りが加わり、3日ぶりに反落した。

 週末の31日は朝方こそ米長期金利上昇や円安を受け買い優勢で始まった。ただ、後場は一転、期末を迎えた国内機関投資家の利益確定売りが膨らみ、日経平均は続落し、1万9000円大台を割り込み安値引けとなった。

 日経平均株価は、前週比353円(1.83%)安の1万8909円と3週続落、1万9000円大台を割り込んで取引を終えた。週間の振れ幅は342円と、前週の511円から縮小した。


 名実ともに新年度入りとなる来週は、国内機関投資家や6週連続で売り越している海外投資家の買い戻しが期待される。ただ、日米の政局混迷リスクは残る。

 重要イベントとしては、6日-7日に行われる米中首脳会談が最大のイベントだ。そのほか、国内では3日朝に発表される日銀短観や7日発表の2月景気動向指数、海外では7日に発表される米国3月雇用統計が注目される。

◆マーケット・トレンド(3月27日~31日)

【↓】 3月27日(月)―― 急反落・1万9000円割れ、円高や日米の政局混迷を嫌気
 日経平均 18985.59( -276.94)  売買高17億6293万株 売買代金 2兆0311億円

【↑】 3月28日(火)―― 反発、円高一服で買い戻し
 日経平均 19202.87( +217.28)  売買高19億0013万株 売買代金 2兆4150億円

【↑】 3月29日(水)―― 小幅続伸、米株高・円高一服で配当落ち分を埋める
 日経平均 19217.48( +14.61)  売買高17億5140万株 売買代金 2兆1595億円

【↓】 3月30日(木)―― 3日ぶり反落、手掛かり材料難で売り先行
 日経平均 19063.22( -154.26)  売買高18億4941万株 売買代金 2兆0605億円

【↓】 3月31日(金)―― 続落・1万9000円割れ、期末で機関投資家の売り加速
 日経平均 18909.26( -153.96)  売買高22億2223万株 売買代金 2兆5881億円

◆セクター・トレンド(3月27日~31日)

(1)三菱UFJ <8306> など銀行、第一生命HD <8750> など保険といった金融株は前週に続き大きく売られた
(2)菱地所 <8802> など不動産、三菱倉 <9301> など倉庫株も大幅続落
(3)輸出株はソニー <6758> など電機株が値を保つも
(4)トヨタ <7203> など自動車、コマツ <6301> など機械株は下げた
(5)JT <2914> など食品、小野薬 <4528> など医薬といったディフェンシブ株もさえない
(6)原油高でJX <5020> など石油、国際石開帝石 <1605> など鉱業株は堅調

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