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【市況】【↓】日経平均 大引け| 急反落・1万9000円割れ、円高や日米の政局混迷を嫌気 (3月27日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  19071.19
高値  19086.89(09:02)
安値  18932.09(10:04)
大引け 18985.59(前日比 -276.94 、 -1.44% )

売買高  17億6293万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆0311億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は急反落で1万9000円台割れ
 2.オバマ代替法案頓挫、リスクオフの円高を嫌気
 3.国内は「森友学園問題」が引き続き重荷に
 4.1万9000円割れは拾われ、売買代金は2兆円上回る
 5.手掛かり材料難のなか中小型株の一角が値を飛ばす

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは59ドル安で7日続落。医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案が見送られる見通しとなったことで、トランプ大統領の政権運営に対する懸念が強まり売りが優勢となった。

 週明けの東京市場ではリスク回避の売り圧力が強まり、日経平均株価は一時300円を超える下げで終値でも1万9000円大台を割り込んだ。終値ベースの1万9000円割れは2月9日以来、約1ヵ月ぶり。

 27日の東京市場は、前週末の米国株市場でNYダウが59ドル安と7日続落したことに加え、外国為替市場で1ドル=110円台前半まで円高が進行したことを受け、運用リスクを避ける動きが強まった。トランプ政権がオバマケアの代替法案を取り下げたことが、先行き政策遂行に対する不透明要因につながっている。日本でも学校法人「森友学園」の国有地取得を巡る問題が安倍政権に重荷となっており、手掛かり材料難のなかで買い手控えムードを助長している。1万9000円台を下回る水準では値ごろ感から買い向かう動きも観測され、後場は1万8900円台でもみ合う展開となった。一方、東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円台を7日連続で上回った。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>、トヨタ自動車<7203>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などが軟調、ファーストリテイリング<9983>の下げも目立つ。東京海上ホールディングス<8766>、花王<4452>も安い。古河電気工業<5801>も値を下げた。KLab<3656>はストップ安となり、北の達人コーポレーション<2930>、クックパッド<2193>も下落した。
 半面、任天堂<7974>が底堅く、ダイキン工業<6367>は終始買い優勢の展開。ルネサスエレクトロニクス<6723>が買われ、ローツェ<6323>も高い。東京個別指導学院<4745>や日本エアーテック<6291>が値を飛ばし、ベルシステム24ホールディングス<6183>も上昇した。メガチップス<6875>、エスケイジャパン<7608>も高い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はダイキン <6367> 、東エレク <8035> 、スクリン <7735> 、塩野義 <4507> 、大成建 <1801> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約9円。うち5円はダイキン1銘柄によるもの。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、ソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、京セラ <6971> 、TDK <6762> 。押し下げ効果は約86円。

 東証33業種のすべての業種が下落。下落率の小さかった上位5業種は(1)空運業、(2)水産・農林業、(3)その他製品、(4)精密機器、(5)電気・ガス業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)証券商品先物、(2)保険業、(3)不動産業、(4)非鉄金属、(5)海運業。

■個別材料株

△南海辰村 <1850> [東証2]
 今期経常を一転45%増益・26期ぶり最高益へ。
△弘電社 <1948> [東証2]
 今期経常を35%上方修正、配当も2円増額。
△窪田製薬HD <4596> [東証M]
 「製品パイプラインを拡充」と報道。
△アイビー <4918> [JQ]
 17年3月期に上代金額200億円超の受注。
△Tスマート <6246> [東証2]
 期末配当を6円増額し12円へ。
△戸上電 <6643> [東証2]
 今期最終を一転25%増益・最高益に上方修正、配当も5円増額。
△アバール <6918> [JQ]
 半導体関連の成長株として実需買い継続。
△GMB <7214>
 今期経常を60%上方修正。
△SKジャパン <7608>
 前期経常を45%上方修正。
△TASAKI <7968>
 1株2205円でMBOを実施。

▲洋鋼鈑 <5453>
 今期最終を一転赤字に下方修正。
▲東芝 <6502>
 「米WHが破産法申請」と報道。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)TASAKI <7968> 、(2)沢藤電 <6901> 、(3)GMB <7214> 、(4)東京個別 <4745> 、(5)トランザク <7818> 、(6)SHOEI <7839> 、(7)エアーテック <6291> 、(8)ルネサス、(9)SKジャパン <7608> 、(10)ネクステージ <3186> 。

 値下がり率上位10傑は(1)KLab <3656> 、(2)オルトP <3672> 、(3)洋鋼鈑 <5453> 、(4)イーブック <3658> 、(5)enish <3667> 、(6)Sサイエンス <5721> 、(7)北の達人 <2930> 、(8)ユーシン精機 <6482> 、(9)池上通 <6771> 、(10)共栄タ <9130> 。

【大引け】

 日経平均は前日比276.94円(1.44%)安の1万8985.59円。TOPIXは前日比19.53(1.26%)安の1524.39。出来高は概算で17億6293万株。値上がり銘柄数は252、値下がり銘柄数は1671となった。日経ジャスダック平均は3035.06円(5.92円安)。

[2017年3月27日]

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