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【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落・1万9000円割れ、期末で機関投資家の売り加速 (3月31日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  19170.42
高値  19210.92(11:26)
安値  18909.26(15:00)
大引け 18909.26(前日比 -153.96 、 -0.81% )

売買高  22億2223万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆5881億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続落、後場崩れ足で安値引け
 2.朝方は米長期金利上昇や円安でリスク選好ムード
 3.後場は一転、機関投資家の手仕舞い売り加速で1万9000円割れ
 4.金融株が朝高後に値を消し、統合見送りの森永2社は急落
 5.売買代金は後場に入り膨らみ2兆6000億円弱をこなす

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは69ドル高と反発。原油高や米GDP確報値の上方改定を受け、エネルギー関連株や金融株が買われた。

 東京市場では朝方買い優勢で始まったが、その後は上値が重かった。後場に入ると日経平均株価は一気に水準を切り下げ、1万9000円台を割り込み安値引けとなった。日経平均は昨年3月末と比べた年度ベースでは、2150円(12.8%)上昇した。

 31日の東京市場は前日の米株高や外国為替市場での円安を好感、前場はリスクを取る動きが優勢で日経平均は一時150円近く上昇する場面もあった。好調な米経済指標を背景とする長期金利上昇が金融株に追い風となり、東京市場にもこの流れが波及した。しかし、1万9200円近辺の売り板は厚く、その後は売り物に押し返される展開となった。3月期末を迎え、国内機関投資家の手仕舞い売りが観測されるなか、キャピタルロスを回避する動きが全体に広がった。特に、後場後半になって下げがきつくなり、フシ目の1万9000円台を割り込んでこの日の安値で着地した。東証1部の売買代金は前場に1兆円を下回ったが、後場に膨らみ、売買活況の目安とされる2兆円を大きく上回った。

 個別では、後場に軟化するものが目立った。任天堂<7974>が売り物に押され、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>も後場値を消した。森永乳業<2264>がストップ安となったほか、森永製菓<2201>も大きく値を下げた。ルネサスエレクトロニクス<6723>が利食われ、ブイ・テクノロジー<7717>にも大口の利益確定売りが出た。日本写真印刷<7915>も下落した。KLab<3656>も安い。

 半面、東芝<6502>は売買代金トップで上値追い。ソニー<6758>も堅調。ファーストリテイリング<9983>が上昇し、良品計画<7453>も買われた。沢藤電機<6901>が荒い値動きで朝安もその後切り返しストップ高となったが、後場後半は急速に伸び悩んだ。日機装<6376>が物色人気となったほか、イーレックス<9517>も買われた。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、トレンド <4704> 、ソニー <6758> 、TDK <6762> 、ヤマハ <7951> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約23円。うち16円はファストリ1銘柄によるもの。 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファナック <6954> 、KDDI <9433> 、ソフトバンク <9984> 、日東電工 <6988> 、花王 <4452> 。押し下げ効果は約46円。

 東証33業種のうち上昇は、電気・ガス業の1業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)ゴム製品、(2)非鉄金属、(3)建設業、(4)小売業、(5)鉄鋼。一方、下落率の大きかった5業種は(1)倉庫運輸関連、(2)水産・農林業、(3)鉱業、(4)卸売業、(5)海運業。

■個別材料株

△オールアバウト <2454> [JQ]
 日本テレビと資本業務提携。
△夢テクノ <2458> [JQ]
 1→2の株式分割を実施。
△夢展望 <3185> [東証M]
 筆頭株主のRIZAPが買い増し。
△PRTIME <3922> [東証M]
 「Webクリッピングサービス」の利用企業が500社突破。
△カナミックN <3939> [東証M]
 那覇市医師会がクラウドサービスを導入。
△タクマ <6013>
 東海東京調査センターが「アウトパフォーム」に格上げ。
△東芝 <6502>
 「米社が半導体事業買収に2兆円提案」と報道。
△ヘリオスTH <6927>
 今期経常を6%上方修正、配当も2円増額。
△初穂商事 <7425> [JQ]
 エクステリア資材会社と資本・業務提携。
△良品計画 <7453>
 三菱UFJ証が投資判断「買い」に新規設定。

▲森永 <2201> 、森永乳 <2264>
 経営統合見送り発表で期待感はく落。
▲GFA <8783> [JQ]
 今期経常を一転赤字に下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)北の達人 <2930> 、(2)ヘリオスTH <6927> 、(3)アルファCo <3434> 、(4)グローバル社 <3271> 、(5)CDG <2487> 、(6)タクマ <6013> 、(7)東芝 <6502> 、(8)オカモト <5122> 、(9)ワールドHD <2429> 、(10)ランド <8918> 。

 値下がり率上位10傑は(1)森永乳 <2264> 、(2)森永 <2201> 、(3)OCHIHD <3166> 、(4)小野建 <7414> 、(5)高田機 <5923> 、(6)日阪製 <6247> 、(7)かどや製油 <2612> 、(8)トランシティ <9310> 、(9)ヨコオ <6800> 、(10)ユナイテド海 <9110> 。

【大引け】

 日経平均は前日比153.96円(0.81%)安の1万8909.26円。TOPIXは前日比14.99(0.98%)安の1512.60。出来高は概算で22億2223万株。値上がり銘柄数は270、値下がり銘柄数は1677となった。日経ジャスダック平均は3045.84円(9.61円高)。

[2017年3月31日]

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