市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):タクマ、東芝、LINK&M

タクマ <日足> 「株探」多機能チャートより
■タクマ <6013>  1,089円  +66 円 (+6.5%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 タクマ<6013>が急伸し昨年来高値を更新した。同社は官公需中心にゴミ処理プラントなどを展開するが、業績好調で17年3月期、18年3月期と収益成長が続く見通し。東海東京調査センターが30日付で同社株のレーティングを「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価も1020円から1300円に引き上げている。これが株価に強い刺激を与えている。同調査センターでは、17年3月期第3四半期累計の受注高が前年比で大きく増加し、18年3月期以降も高水準の受注動向を予想しているが、株価にはまだ織り込まれていないとの見方を示している。18年3月期の営業利益は今期推定比9.3%増益の118億円を予想している。

■東芝 <6502>  241.4円  +13.2 円 (+5.8%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 東芝<6502>が続急伸。米ウエスチングハウス(WH)の米破産法適用の申請を行ったほか、前日に臨時株主総会を終えており、信用の売り方がいったん買い戻しに出ている様子だ。また、半導体メモリー事業の株式売却に絡み、31日付の日本経済新聞は「米投資ファンドのシルバーレイク・パートナーズ、米半導体大手のブロードコムが2兆円程度と高い買収額を示したもようだ」と報じたことも、買い要因となった様子だ。

■日機装 <6376>  1,275円  +60 円 (+4.9%)  本日終値
 日機装<6376>が大幅高。同社は、化学用精密ポンプのトップメーカーで医療機器や航空機部材にも展開する。特に、今後に期待が大きいのが航空機部材で、世界的な航空機需要の高まりを背景にジェットエンジン逆噴射装置用備品である「カスケード」の需要拡大が収益にオンされてくる見通し。17年12月期経常利益は前期比3割増の55億円を計画するが、大幅な増額が有力との見方も強い。信用取組は大幅に売り長で信用倍率は24日申し込み現在で0.24倍、日証金では株不足で逆日歩がついた状態で、株式需給面から踏み上げ素地がある。

■LINK&M <2170>  695円  +28 円 (+4.2%)  本日終値
 リンクアンドモチベーション<2170>が大幅高で再び700円台に乗せた。前日は高値形成後にいったん下押したが、押し目買いニーズは旺盛できょうはすかさず切り返す強さをみせた。企業の組織や人事コンサルティング分野で実績を重ね、収益成長を継続、16年12月期営業利益は19億2400万円と前期比倍増以上の急回復をみせたが、17年12月期は、IFRSへの移行で単純比較はできないものの30億円を計画するなど飛ぶ鳥を落とす勢いだ。アベノミクスが掲げる「働き方改革」を受け、女性の働きやすい環境づくりのほか、多様な人材のモチベーションを高め、組織の一体感を保つノウハウを知る同社の収益環境に吹く風は強い。

■良品計画 <7453>  24,390円  +670 円 (+2.8%)  本日終値
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が30日付で良品計画 <7453> の投資判断を「オーバーウエート(強気)」、目標株価を2万7500円に新規設定したことが買い材料視された。リポートでは、安定度の高い国内事業と、東アジアで成長が期待できる数少ない専門店であることを評価。また、現状程度の為替水準を前提とすれば、株価上昇のドライバーとなってきた東南アジアの業績が18年2月期以降伸長することで、株式市場で改めて評価が高まると指摘している。

■ジャパンディスプレイ <6740>  260円  +3 円 (+1.2%)  本日終値
 ジャパンディスプレイ<6740>が続伸。30日の取引終了後、有機ELディスプレーパネルの量産開発を行うJOLED(東京都千代田区)の株式取得(子会社化)の時期を当初予定の17年度上期から17年12月下旬に延期すると発表しており、これに伴う短期的な開発費増などへの懸念後退から買いが入った。JDIによると今回の延期発表は、有機ELディスプレーの事業化に関して、新しい事業モデルの構想を進めているが、さらなる検討を行うためという。

■ヤマハ <7951>  3,065円  +30 円 (+1.0%)  本日終値
 ヤマハ<7951>が5日ぶりに反発。大和証券は30日、同社株のレーティングを「2」(アウトパフォーム)でカバレッジを開始した。目標株価は4200円としている。同社は、世界最大の楽器メーカーだが、同証券では「主力の楽器事業における中長期的な売り上げ成長の確度」「サプライチェーン・オペレーション改善による営業利益率改善余地」「株主還元拡充余地」を評価している。特に、営業利益は17年度から18年度にかけて最高益を更新すると予想。利益成長の継続により自己株式取得や増配などの可能性もあるとみている。具体的には18年3月期の連結営業利益は465億円(17年3月期会社予想420億円)、19年3月期は520億円と試算している。

■日本ガイシ <5333>  2,520円  +23 円 (+0.9%)  本日終値
 日本ガイシ<5333>は3日ぶり反発。30日の取引終了後、ポーランド子会社の自動車排ガス浄化用セラミックスの生産能力を大幅増強すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。自動車の排ガスに含まれる粒子状物質(PM)を除去する炭化ケイ素(SiC)製ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)とガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)の需要拡大に対応するのが狙い。総額約290億円の設備投資を実施し、ポーランド子会社の第1工場でGPFを、第2工場でSiC製DPFの生産能力を引き上げるとしている。

■ソニー <6758>  3,766円  +32 円 (+0.9%)  本日終値
 ソニー<6758>が4日続伸し、連日で昨年来高値。市場では、4月からの新年度入りで同社株にニューマネーが入るとの期待が強い。ゲーム機事業では、昨年10月に発売した「プレイステーションVR」が好調。市場では18年3月期の出荷台数を300万台程度で、1000億円超の売り上げを見込んでいる。また、モバイル向けイメージセンサーの収益寄与への期待も高い。18年3月期は、熊本地震の影響など一過性の減益要因がなくなり、連結営業利益は5200億円前後(17年3月期の会社計画2400億円)への大幅増益が予想されている。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均