【市況】【投資部門別売買動向】外国人の巨額な売りに対し、個人が買い受ける (3月第4週)
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
●海外投資家の巨額な売りでボックス相場上限の壁に跳ね返される中、個人投資家が買い受ける
東証が30日に発表した3月第4週(21日~24日)の投資部門別売買動向によると、米株急落と急激な円高で日経平均株価が年初からのボックス相場上限の壁に跳ね返されたこの週は、海外投資家が6週連続で売り越した。売越額は3741億円と前週の4069億円から減少したものの高水準が続いた。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行部門も8週連続で売り越し、売越額は前週比43%減の790億円だった。
一方、個人投資家は2週連続で買い越し、買越額は3266億円と前週比2.5倍に急増し、昨年1月1週以来の大きさだった。3月期末の配当取りを狙った買いが膨らんだとみられる。前週まで巨額な買い越しが続いていた証券会社の自己売買部門は10週連続で買い越したものの、買越額は前週比75%減の995億円と急減した。
海外投資家の巨額な売りでボックス相場上限の壁に跳ね返される中、個人投資家が買い受けた格好だ。
■投資部門別売買代金差額 (3月21日~24日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全52社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
3月 ―――
第4週 ▲3,741 ▲790 3,266 [ 2,237 1,028 ] 19,262円 ( -259 円)
第3週 ▲4,069 ▲1,390 1,328 [ 537 790 ] 19,521円 ( -83 円)
第2週 ▲986 ▲255 ▲975 [ ▲1,418 443 ] 19,604円 ( +135 円)
第1週 ▲796 ▲380 ▲840 [ ▲1,070 229 ] 19,469円 ( +185 円)
2月 ―――
第4週 ▲727 ▲220 ▲409 [ ▲586 177 ] 19,283円 ( +48 円)
第3週 ▲763 ▲539 122 [ ▲761 884 ] 19,234円 ( -144 円)
第2週 1,371 ▲393 ▲1,754 [ ▲1,842 87 ] 19,378円 ( +460 円)
第1週 ▲2,448 ▲595 2,041 [ 622 1,419 ] 18,918円 ( -549 円)
1月 ―――
第4週 ▲2,066 637 ▲1,317 [ ▲1,633 316 ] 19,467円 ( +329 円)
第3週 ▲1,039 507 105 [ ▲437 542 ] 19,137円 ( -149 円)
第2週 1,105 ▲255 67 [ ▲574 642 ] 19,287円 ( -167 円)
第1週 2,326 ▲461 ▲2,424 [ ▲2,385 ▲38 ] 19,454円 ( +339 円)
12月 ―――
第4週 324 ▲1,827 ▲2,156 [ ▲2,550 393 ] 19,114円 ( -313 円)
第3週 ▲1,947 ▲606 ▲1,982 [ ▲2,365 383 ] 19,427円 ( +26 円)
第2週 822 ▲538 ▲4,812 [ ▲4,834 21 ] 19,401円 ( +404 円)
第1週 5,625 2,997 ▲3,709 [ ▲4,065 355 ] 18,996円 ( +570 円)
11月 ―――
第5週 4,148 ▲39 ▲3,024 [ ▲3,437 412 ] 18,426円 ( +44 円)
第4週 3,027 ▲823 ▲4,331 [ ▲3,979 ▲352 ] 18,381円 ( +413 円)
第3週 4,903 ▲761 ▲4,452 [ ▲4,117 ▲335 ] 17,967円 ( +592 円)
第2週 4,006 ▲775 ▲4,154 [ ▲3,158 ▲996 ] 17,374円 ( +469 円)
第1週 ▲645 ▲259 1,252 [ 72 1,179 ] 16,905円 ( -541 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース