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【市況】今週の【早わかり株式市況】 一時今年最高値を更新、トランプ演説による米株高と円安を好感

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場はトランプ演説による米株高と円安進行が好感され、日経平均株価は一時今年の最高値を更新。その後は利益確定売りに押される展開となった。

 週初の2月27日は、為替市場で円高が進んだことが嫌気され日経平均は一時1万9000円台を割り込み、4日続落となった。

 翌28日は前日の米株高や円安基調を受けて朝方から買い優勢で推移したものの、トランプ米大統領の議会演説を前に買い控えムードが強く大引けにかけて伸び悩んだ。3月1日はFRB高官が3月に利上げする可能性に相次いで言及したことで円安が進み買い優勢となり、後場にはトランプ大統領の演説が波乱なく通過したことから上げ幅を拡大した。1日の米株市場でトランプ大統領の議会演説が、政策面での具体性には乏しかったものの大統領らしさを演出したことが好感され、NYダウが史上初めて2万1000ドルを突破。この米株高を受け、2日は円安がさらに進んだこともあってリスクを取る姿勢が強まり、日経平均は一時今年の最高値を更新し、3日続伸となった。

 週末の3日は、前日の米株安や円安一服を受け利益確定売りに押され日経平均は4日ぶりに反落した。下げ幅は一時170円を超え1万9400円を割り込む場面もあったが、大引けにかけて買い戻され下値の底堅さも伺わせた。

 日経平均株価は、前週比185円(0.96%)高の1万9469円と2週続伸して取引を終えた。年初から続くボックス相場の上限を一時突破したが、今回は上限の壁に跳ね返された格好だ。週間の振れ幅も672円と、前週の304円から拡大した。

 来週は、メジャーSQに向けて高値圏での神経質な展開が想定される。ただ、為替や海外投資家の動向によっては再び今年最高値を更新する可能性は残る。
 メジャーSQ以外の重要イベントとしては、国内では8日朝に発表される16年10-12月期GDP改定値が注目される。海外では8日発表の中国2月貿易収支や10日に発表される米国2月雇用統計に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(2月27日~3月3日)

【↓】   2月27日(月)―― 4日続落・一時1万9000円割れ、円高を嫌気
 日経平均 19107.47( -176.07)  売買高18億3833万株 売買代金 2兆1394億円

【↑】   2月28日(火)―― 5日ぶり小反発、トランプ議会演説を前に伸び悩む
 日経平均 19118.99(  +11.52)  売買高19億8400万株 売買代金 2兆4611億円

【↑】   3月 1日(水)―― 大幅続伸、円安やトランプ演説に波乱なく買い優勢
 日経平均 19393.54( +274.55)  売買高19億9364万株 売買代金 2兆3890億円

【↑】   3月 2日(木)―― 3日続伸、米株高と円安で一時今年高値を更新
 日経平均 19564.80( +171.26)  売買高22億1038万株 売買代金 2兆5328億円

【↓】   3月 3日(金)―― 4日ぶり反落、米株安受け利益確定売り優勢
 日経平均 19469.17(  -95.63)  売買高17億1745万株 売買代金 2兆1856億円

◆セクター・トレンド(2月27日~3月3日)

(1)市況上昇続き郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など海運株が3週続伸
(2)コマツ <6301> など機械、ソニー <6758> など電機といった輸出株は買い戻された
(3)金融株は大和 <8601> など証券、第一生命HD <8750> など保険株が堅調も
  三井住友FG <8316> など銀行、アコム <8572> などその他金融株はさえない
(4)三井金 <5706> など非鉄、日本ペHD <4612> など化学といった素材株が買われた
(5)国際石開帝石 <1605> 、海洋掘削 <1606> など鉱業株は大幅反落

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