市場ニュース

戻る
 

【特集】ティア Research Memo(8):有利子負債の削減と自己資本の増加が進み、財務体質が年々強化

ティア <日足> 「株探」多機能チャートより

■ティア<2485>の決算動向

(3)財務状況について

2016年9月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比67百万円減少の10,069百万円となった。主な増減要因を見ると、新規出店に伴い有形固定資産が379百万円増加し、現預金が370百万円、無形固定資産が34百万円それぞれ減少した。

一方、負債は前期末比658百万円減少の4,508百万円となった。有利子負債が601百万円減少したほか、未払法人税等が42百万円減少した。また、純資産は同591百万円増加の5,561百万円となった。当期純利益712百万円を計上する一方で、配当金120百万円の流出による。

経営指標を見ると、有利子負債の削減と自己資本の増加が進んだことにより、自己資本比率が前期末比6.2ポイント上昇の55.2%、有利子負債比率が同17.9ポイント低下の48.1%となるなど、財務体質が年々強化されてきていることがうかがえる。また、収益性に関しては売上高営業利益率、ROAともに10%台を維持し続けており、ROEも前期比で2.3ポイント低下したものの13.5%と10%以上で推移するなど、安定して高い収益性を維持していることが評価される。

同社では、中長期的に店舗数を200店舗体制まで拡大していく目標を掲げており、その中でM&Aも経営の選択肢として検討を行っている。このため、当面は財務基盤の強化に注力していく考えであり、設備投資は営業キャッシュ・フローの範囲内で行っていく予定にしている。経営指標としては、自己資本比率で50%の水準を維持していく方針を示している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YF》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均