【特集】GW明けに本領発揮へ! 反騰相場で輝き放つ3大テーマ株をロックオン(1)【AI・半導体】 <GW特集>
生成AIの普及はもはや不可逆的な流れとなった。先端半導体やデータセンターに向けた投資家の関心は引き続き高く、全体相場の調整一服後に押し目待ちの資金が流入することへの期待が膨らんでいる。
―「AI・半導体」「オリンピック」「新紙幣」の各関連株に活躍の舞台近づく―
東京株式市場は4月新年度入りから波乱展開に見舞われ、日経平均株価は4万円台を大きく割り込む状況となっている。米長期金利の上昇に加え、国内でも日銀の利上げが前倒し的に行われる可能性が取り沙汰され、中東での地政学リスクがくすぶる。リスク回避ムードに包まれ投資家も不安心理に支配されやすいが、実はこうした場面こそ、成長性の高い銘柄群の押し目を拾うチャンスともなる。ここは、マーケットで注目される投資テーマに乗る銘柄の中から、好業績かつ成長期待を内包する有望株に照準を合わせたい。今回は「AI・半導体」「オリンピック」「新紙幣」の3つのテーマに絞り、それぞれ株価上昇が見込める妙味株を3銘柄ずつピックアップした。第1回は「AI・半導体」にスポットを当てる。
(1)【 AI・ 半導体】
エヌビディア株の調整一服後は有望株の出番到来
米半導体大手のエヌビディア<NVDA>が、世界で最も注目度の高い銘柄となっていることに異論を挟む投資家はほとんどいないに違いない。3月以降、調整色を強めたエヌビディアの株価が底入れの兆しをみせるかどうかが、AI・半導体関連株の反転攻勢の前提条件として挙げる声は多い。 生成AI関連に向けた半導体や関連サービスに関して、中期的に需要が拡大するとの見方に変化はなく、成長の蓋然性が高い銘柄に対しては、押し目待ちの資金が待機した状況にあると言えるだろう。
●TOWA <6315> [東証P]~生成AIとHBM関連で業容は急拡大
半導体製造の後工程で使用される樹脂封止装置を手掛け、グローバルで高いシェアを誇る。同社のコンプレッション成形技術は、大量のデータを高速で処理できるHBM(広帯域メモリー)の普及には欠かせないとされている。更に昨年9月には、レジンフローコントロールという新たな方式による生成AI向け半導体のモールディング装置の製品化を発表。その独自のポジショニングから大手半導体メーカーによる生成AI向けの巨額投資の恩恵を大きく受けると期待されており、株価調整局面では中長期目線の投資家による買い需要が高まることが見込まれている。
●ウシオ電機 <6925> [東証P]~米半導体製造装置最大手との協業期待も割安感
AIの普及に伴うチップの大型化や、複数のチップを一つの基板に集約するチップレット化といった進化に対応する「デジタルリソグラフィーテクノロジー(DLT)」をベースとした露光装置の共同開発を、米半導体製造装置世界最大手のアプライド・マテリアルズ<AMAT>と進めている。半導体メーカー各社からの受注増による業績拡大シナリオが横たわるなか、PBR(株価純資産倍率)は1倍を下回っている。資本効率の向上に向けた姿勢を鮮明にした場合は、株価の浮揚力が一段と強まりそうだ。
●ABEJA <5574> [東証G]~生成AIリソース投下で来期成長加速へ
AIによる企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援を手掛ける。4月11日に24年8月期の単体業績予想を下方修正したが、来期を見据えて生成AI関連にリソースの重点配分に踏み切ったことが背景にあるという。足もとで生成AI関連の案件は増加しているとしており、今後の成長への強力なドライバーとなる見込みだ。発表翌日の同月12日に日足チャート上では陰線を包む大陽線が安値圏で出現しており、下値不安が後退した格好となっている。
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