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【特集】TOKAI Research Memo(4):有利子負債が減少し、自己資本比率が上昇、財務体質の改善傾向が続く

TOKAI <日足> 「株探」多機能チャートより

■決算動向

(3)財務状況

TOKAIホールディングス<3167>の2016年6月末の総資産残高は、前年同期末比8,568百万円減少の155,595百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産は同268百万円増加の34,775百万円となった。現金及び預金が同667百万円増加した。また、固定資産は同8,814百万円減少の120,790百万円となった。減価償却の進展により有形固定資産が同3,899百万円減少したほか、のれんが同1,373百万円、投資その他の資産が同4,544百万円減少した。

一方、負債合計は前年同期末比7,035百万円減少の113,074百万円となった。有利子負債が同6,400百万円減少したことが主因となっている。また、純資産は同1,532百万円減少の42,521百万円となった。利益剰余金の増加に伴い株主資本が同1,500百万円増加したものの、その他の包括利益累計額(有価証券評価差額金や退職給付にかかる調整累計額等)が同2,991百万円減少した。

自己資本比率は前年同期末比で0.5ポイント上昇の26.8%に、有利子負債依存度は同1.6ポイント低下の43.1%となり、財務体質の改善傾向が続いていると言える。なお、有利子負債のうち100億円は2015年6月に発行したゼロクーポンの転換社債型新株予約権付社債であり、実質ベースの有利子負債は570億円強の水準まで低下していることになる。株式への転換価格は585円、潜在株式数としては約11%となる。今後、株価が上昇し株式への転換が進めば、自己資本比率も一段と上昇することが見込まれる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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