ランドコンピュータ Research Memo(6):純資産の積上げ等により自己資本比率は66.3%へ上昇
■ランドコンピュータ<3924>の業績動向
(3)財務状態
貸借対照表を見ると2017年3月期第2四半期末における総資産は4,055百万円となり、前期末と比較して344百万円の減少となった。内訳を見ると、流動資産が359百万円減少したのに対して、固定資産は14百万円増加した。流動資産の減少は、有価証券が100百万円増加、システム開発の進捗により仕掛品が129百万円増加したプラス要因があったものの、現金及び預金が383百万円減少、売上債権が192百万円減少、繰延税金資産が9百万円減少したことなどがマイナス要因として働いたためだ。一方、固定資産の増加は、投資有価証券の増加により投資その他の資産が11百万円増加したことが主要因。
負債合計も1,366百万円となり、前期末に比べ358百万円減少した。固定負債が13百万円増加したものの、流動負債が372百万円減少したことが要因。流動負債の減少は、受注損失引当金が37百万円増加したものの、買掛金の減少153百万円、未払金の減少98百万円、賞与引当金の減少53百万円、未払法人税等の減少35百万円などがマイナス要因となったためだ。
純資産は前期末に比べ14百万円増加し2,688百万円となった。これは主に、利益剰余金が5百万円増加したことと、その他有価証券評価差額金が8百万円増加したことによる。
キャッシュ・フローの状況について見ると、2017年3月期第2四半期末の現金及び現金同等物は前期末比286百万円減少し、1,411百万円となった。各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因に関しては、営業キャッシュ・フローは、税引前四半期純利益161百万円、受注損失引当金の増加37百万円などのプラス要因があったが、仕入債務の減少153百万円、たな卸資産の増加129百万円、法人税の支払額87百万円の支出要因をカバーできず、80百万円の支出となった。また、投資キャッシュ・フローも有形固定資産の取得による支出87百万円、無形固定資産の取得による支出11百万円などにより、105百万円の支出となった。さらに、財務キャッシュ・フローも、配当金の支払額99百万円などにより、99百万円の支出を余儀なくされた。
経営指標を見ると、健全性を表す自己資本比率は資産規模が縮小したものの純資産が増加したために前期末の60.8%から66.3%へ上昇した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
《HN》
提供:フィスコ