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【特集】杉村富生が斬る!酉年「有望株!」 【お年玉企画】 <新春特別企画>

株式評論家 杉村富生

「2017年は今年以上に機敏な対応を!」

●やはり、主役はドナルド・トランプ大統領!

 2017年(干支は酉)相場は「申酉騒ぐ!」の後半戦である。2016年(干支は申)同様に、荒っぽい展開となろう。したがって、引き続いて機敏な対応が求められる。

 主役はやはり、ドナルド・トランプ次期アメリカ大統領(第45代)だろう。彼は1兆ドルの財政出動に加え、減税(連邦法人税を35%→15%に、個人所得税の最高税率を39.6%→33%に、本国投資法の復活)、軍事費の増額などを政策の柱に掲げている。

 これらの施策によって、今後10年間に財政赤字は6.3兆ドル(約740兆円)膨らむ、と言われている。すなわち、壮大な740兆円のバラまきである。

 マーケットがこれを歓迎したのは当然だろう。しかし、再三指摘しているように、類似性が話題となるレーガノミクス(1981年)とは外部環境が180度違う。

●物色の柱はテーマ性を有する元気な小物!

 すなわち、レーガン大統領が就任した1981年1月はベトナム戦争の後遺症に加え、第2次オイル・ショックのダメージがあって、アメリカ(人)が自信と誇りを失っていた時代である。

 もちろん、株価は低迷(NYダウは1982年8月12日に776ドルの安値)し、3高(高金利、高失業、高物価)と言われた。現在はどうか。3低(低金利、低失業、低物価)であり、かつ企業収益は好調、国家財政は健全、 NYダウは史上最高値だ。レーガン大統領は就任早々、財政再建をやらざるを得なかった。さらに、「インフレ・ファイター」と呼ばれたボルカーFRB議長は金融引き締めを断行した。一方、トランプ氏は絶好調のところにアクセルを思い切って踏み込む。

 これが最大のリスクである。イエレンFRB議長は長期金利の上昇に引きずられるように、利上げを続けるだろう。これはドル高になる。つれて、新興国の債務問題が顕在化する。

 一方、物色面では2016年と同じくテーマ性を有する元気な小物を攻める作戦が有効だろう。主軸株は「突っ込みの吹き値売り作戦」で対応したい。そう、徹底して安いところを買う。

◆杉村氏のお薦め「2017年ポートフォリオ10銘柄」

日本サード・パーティ <2488> [JQ]
大黒天物産 <2791>
インタートレード <3747> [東証2]
アイフリークモバイル <3845> [JQ]
ソースネクスト <4344>
オハラ <5218>
テラプローブ <6627> [東証M]
インスペック <6656> [東証M]
シャープ <6753> [東証2]
シンシア <7782> [東証M]

2016年12月27日 記

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