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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):小野薬、アサヒHD、東エレク

小野薬 <日足> 「株探」多機能チャートより
■小野薬品工業 <4528>  2,652円  +43 円 (+1.7%)  本日終値
 26日、小野薬品工業 <4528> が18年3月期上期(4-9月)の連結税引き前利益を従来予想の145億円→283億円に95.2%上方修正。減益率が53.4%減→9.1%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。がん免疫薬「オプジーボ」の販売やロイヤリティ収入が想定より伸びたことが寄与。研究開発費や販管費の一部が下期に後ずれすることも利益上振れの要因となった。

■アサヒホールディングス <5857>  2,532円  +40 円 (+1.6%)  本日終値
 26日、アサヒホールディングス <5857> が18年3月期の連結税引き前利益を従来予想の113億円→123億円に8.8%上方修正。増益率が6.5倍→7.0倍に拡大し、従来の6期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。貴金属リサイクルで金などの回収量が計画を上回ることに加え、貴金属価格の上昇で収益が改善することが上振れの背景。併せて、東証1部上場15周年記念配当3円を実施する形で、今期の年間配当を従来計画の60円→63円(前期は60円)に増額修正したことも支援材料となった。

■東京エレクトロン <8035>  19,495円  +245 円 (+1.3%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置関連株が軒並み高。世界的な半導体設備投資需要の拡大を背景に関連銘柄にはフォローの風が強い。前日の米国株市場では好決算を発表したインテルをはじめアプライドマテリアルズ、エヌビディアなど半導体関連株が買い直され、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反発、再び上昇指向となっている。東京市場でも半導体製造装置やその周辺株に海外投資家とみられる継続的な買いが流入している。

■トヨタ自動車 <7203>  7,073円  +41 円 (+0.6%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が利益確定売り圧力をこなし頑強に上値を指向している。株価は既に7000円大台を回復し1月4日の大発会につけた年初来高値7103円の更新をにらむ展開。外国為替市場でドル買い・円売りの動きが続き、足もとは1ドル=114円台に入ってきたことで、輸出採算の向上期待が株価にプラスに働いている。為替感応度の高い自動車セクター全般に追い風が意識されるが、SUBARU<7270>は出荷前の完成車の無資格検査が伝わったことで、大きく売りが先行している。

■ヨネックス <7906>  813円  -94 円 (-10.4%)  本日終値
 ヨネックス<7906>は6日ぶりに急反落。同社は26日取引終了後、18年3月期通期の連結業績予想の下方修正を発表した。売上高を650億円から635億円(前期比4.0%増)へ、営業利益を44億円から31億円(同25.2%減)へ、最終利益を30億5000万円から21億5000万円(同29.2%減)へそれぞれ減額した。売上高については、中国を中心としたアジアセグメントでのバドミントン関連売上の伸びが想定に届かなかったことにより、期初予想を下回る見込みとなった。また、利益については売上総利益率の低下、具体的には相対的に利益率の低い商品の販売増に伴う販売構成比の変化や、国内新工場の稼働に伴う製造コスト増に対し売り上げが想定に届かなかったことなどが響いた。

■日本トリム <6788>  4,520円  -375 円 (-7.7%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 26日に決算を発表。「今期経常を一転33%減益に下方修正」が嫌気された。日本トリム <6788> が10月26日大引け後(15:30)に決算を発表。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比37.8%減の10.7億円に落ち込み、従来予想の14.4億円を下回って着地。併せて、通期の同利益を従来予想の31.1億円→19.5億円(前期は29億円)に37.3%下方修正し、一転して32.9%減益見通しとなった。
  ⇒⇒日本トリムの詳しい業績推移表を見る

■セイコーエプソン <6724>  2,724円  -209 円 (-7.1%)  本日終値  東証1部 下落率4位
 セイコーエプソン<6724>が大幅反落している。26日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算が売上高5273億2700万円(前年同期比8.2%増)、営業利益236億8900万円(同14.7%減)、純利益149億8700万円(同18.7%減)と2ケタ営業減益となったことが嫌気された。インクジェットプリンターで、大容量インクタンクモデルが新興国を中心に大幅に増加したことに加えて、液晶プロジェクターは高光束分野でのレーザー光源モデルが好調に推移したことで高付加価値製品が大幅に伸長し、業績に貢献した。ただ、人件費や販売促進費の増加などで販管費が膨らみ利益を圧迫した。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高1兆700億円(前期比4.4%増)、営業利益760億円(同11.9%増)、純利益580億円(同20.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■東京応化工業 <4186>  4,150円  -295 円 (-6.6%)  本日終値  東証1部 下落率6位
 東京応化工業<4186>が大幅安。26日の取引終了後、17年12月期の連結業績予想について、売上高を888億円から919億円(前期比3.5%増)へ、営業利益を84億円から87億円(同12.6%減)へ、純利益を49億円から58億円(同8.6%減)へ上方修正したが、営業利益で97億円強を見込んでいた市場予想平均に届かないことから、失望売りが出たようだ。なお、上方修正は、足もとでアジア地域を中心に半導体材料および高純度化学薬品が好調に推移していることが要因。一方で、最先端微細加工分野に注力するための研究開発費などの経費が増加する見込みとしている。

■キャンバス <4575>  726円  +100 円 (+16.0%) ストップ高   本日終値
 キャンバス<4575>が後場ストップ高。この日正午ごろ、同社が準備を進めてきた抗がん剤候補化合物CBP501のフェーズ1b試験について、最初の被験者への投与が開始されたと発表しており、開発の進捗を好感した買いが入った。今回のフェーズ1b試験は、CBP501、シスプラチン、抗PD-1免疫チェックポイント阻害抗体ニボルマブの3剤併用による、オープンラベル・非無作為化・非対照試験。固形がんに対する3剤併用時の推奨投与量の決定を主要評価項目としているほか、副次的評価項目として3剤併用時の安全性および有効性の評価を行うという。なお、最初の被験者への投与が開始は8月にオープンした臨床試験実施施設HonorHealthで実施され、今後は米国内の複数の施設での実施を予定しており、順次新たな臨床試験実施施設がオープンする予定としている。

■宮越ホールディングス <6620>  741円  +100 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値
 宮越ホールディングス<6620>が連日のストップ高。前日から大口の投機資金が流入し、一気に水準を切り上げてきた。同社株は急騰習性があり、2015年6月末から7月にかけても500円台から900円近くまで短期間で大化けさせた経緯があるが、時価はその時以来の高値水準にある。背景には、25日に中国で2期目の習近平体制が始動し、「習1強」とも称される権力集中による長期政権の可能性が高まったことがある。中国内の権力闘争に左右されるリスクが軽減されたことで、中国への日本企業進出にもポジティブとの見方が強く、逆に同国にパイプを持ち先駆して展開する企業の相対的優位性が浮き彫りとなる。宮越HDは電機事業から撤退して深セン市などをはじめ中国での不動産開発に経営の重心をシフトしており、その有力関連株としてにわかに頭角を現す格好となっている。

●ストップ高銘柄
 メディシノバ・インク <4875>  889円  +150 円 (+20.3%) ストップ高   本日終値
 DMP <3652>  5,310円  +700 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値
 アール・エス・シー <4664>  760円  +100 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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