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【市況】【↑】日経平均 大引け| 7連騰・20年10ヵ月ぶり高値、世界景気の拡大期待 (10月11日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  20803.71
高値  20898.41(14:42)
安値  20788.12(09:21)
大引け 20881.27(前日比 +57.76 、 +0.28% )

売買高  15億3158万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆3703億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は7日続伸で20年10ヵ月ぶりの高値圏に浮上
 2.世界景気の拡大期待や米国発のリスクオンが相場を牽引
 3.IMFの世界経済見通しの上方修正も投資家心理を強気に傾ける
 4.機関投資家の実需買いが観測されるなか、利益確定売り圧力をこなす
 5.連騰による高値警戒感も根強く、値下がり銘柄数が値上がりを上回る

■東京市場概況

 前日の米国市場ではNYダウは69ドル高と反発、3日ぶりに過去最高値更新を更新した。原油先物価格の上昇を受けエネルギー関連株が買われたほか、自社株買いの実施を発表したウォルマートの大幅高が指数を押し上げた。

 東京市場では寄り付きこそ小安く始まったものの、前場中ごろから買いが厚くなり、日経平均株価は7連騰で15年6月のアベノミクス高値を上回り、20年10ヵ月ぶりの高値圏に浮上した。

 11日の東京市場は、米国発のリスク選好ムードに支えられて上値指向を継続した。世界的な景気拡大の流れが市場コンセンサスとなるなか、IMFの世界経済見通しの上方修正が投資家の背中を押した格好だ。朝方は売り買いを交錯させたが、その後日経平均は売り物を吸収してプラス圏に駆け上がる展開に。相対的に出遅れる東京市場で、持たざるリスクを意識した国内外の機関投資家の買いが全体を押し上げている。大引けも高値水準をキープして第2次安倍晋三政権発足以降の高値であった2015年6月の2万0868円を上回って着地、時価は96年12月以来、約20年10ヵ月ぶりの高値圏に浮上した。もっとも目先的な高値警戒感から利益確定売り圧力も顕在化しており、日経平均は上値も重く、値下がり銘柄数が値上がりを上回った。

 個別では任天堂<7974>が商いを伴い堅調な動きをみせ、ファナック<6954>も上昇した。住友金属鉱山<5713>が買われ、リクルートホールディングス<6098>、東京海上ホールディングス<8766>なども買いが優勢だった。ローツェ<6323>、マニー<7730>などが急伸、東海カーボン<5301>が大幅高となり、住石ホールディングス<1514>も物色人気となった。イー・ガーディアン<6050>も高い。
 半面、売買代金トップの神戸製鋼所<5406>が続急落、キーエンス<6861>も下落した。石川製作所<6208>が一時ストップ安となるなど大きく売り込まれたほか、サンリオ<8136>、ペッパーフードサービス<3053>などの下げも目立った。サムティ<3244>、OSG<6136>、エスクロー・エージェント・ジャパン<6093>も大幅に水準を切り下げた。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファナック <6954> 、リクルート <6098> 、ユニファミマ <8028> 、ソフトバンク <9984> 、テルモ <4543> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約39円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はスズキ <7269> 、KDDI <9433> 、日東電 <6988> 、京セラ <6971> 、トヨタ <7203> 。押し下げ効果は約20円。

 東証33業種のうち上昇は19業種。上昇率の上位5業種は(1)保険業、(2)非鉄金属、(3)その他製品、(4)陸運業、(5)空運業。一方、下落率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)倉庫運輸関連、(3)輸送用機器、(4)海運業、(5)ガラス土石製品。

■個別材料株

△サダマツ <2736> [JQ]
 17年8月期営業利益は計画上振れで着地。
△ネクステージ <3186>
 1→3の株式分割を実施。
△プロパスト <3236> [JQ]
 6-8月期(1Q)経常は70%増益で着地。
△イーグランド <3294> [東証2]
 上期経常を4期ぶり最高益に45%上方修正。
△ヴィンクス <3784> [東証2]
 東証1部に指定替え。
△ミクロン <6159> [JQ]
 今期経常は13%増益・実質増配へ。
△マルマエ <6264> [東証M]
 今期経常は33%増で5期連続最高益、実質100%増配へ。
△ローツェ <6323>
 今期経常を一転5%増益・最高益に上方修正。
△ツインバード工業 <6897> [東証2]
 8月中間期業績は計画上振れで着地。
△マニー <7730>
 今期経常は5%増で2期連続最高益・4円増配へ。

▼SHO-BI <7819>
 前期経常を26%下方修正。
▼サンリオ <8136>
 今期経常を一転9%減益に下方修正、配当も25円減額。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ローツェ <6323> 、(2)住石HD <1514> 、(3)マニー <7730> 、(4)東海カ <5301> 、(5)コーナン <7516> 、(6)ネクステージ <3186> 、(7)小林産 <8077> 、(8)インターアク <7725> 、(9)パソナG <2168> 、(10)技研製 <6289> 。
 値下がり率上位10傑は(1)神戸鋼 <5406> 、(2)双信電機 <6938> 、(3)石川製 <6208> 、(4)ダントーHD <5337> 、(5)サンリオ <8136> 、(6)神鋼商 <8075> 、(7)サムティ <3244> 、(8)エスクロAJ <6093> 、(9)北興化 <4992> 、(10)SHO-BI <7819> 。

【大引け】

 日経平均は前日比57.76円(0.28%)高の2万0881.27円。TOPIXは前日比1.67(0.10%)高の1696.81。出来高は概算で15億3158万株。値上がり銘柄数は879、値下がり銘柄数は1045となった。日経ジャスダック平均は3628.89円(3.54円安)。

[2017年10月11日]

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