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【市況】株価指数先物 【週間展望】 ―自律反発想定も、米国など外部要因の影響を受けやすい需給状況

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 今週の日経225先物は、引き続き米国など外部要因の影響を受けやすい需給状況になりそうだ。今週の米国では28日がサンクスギビング(感謝祭)で休場となり、翌29日は短縮取引になるため、週後半にかけて商いが細るとみられる。26日には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が、27日には10月の個人消費支出(PCEデフレーター)が発表される。また、感謝祭の翌日がブラックフライデーとなる。

 12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利下げが実施されるとの見方が強いが、直近発表された米消費者物価指数(CPI)や米卸売物価指数(PPI)は市場予想を上回っており、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は今後の政策運営について、利下げを急がないスタンスを明確に示している。PCEデフレーターなどの結果を受けた思惑的な動きが意識されやすいところである。

 22日に発表された11月の米総合購買担当者景気指数(PMI)は55.3と、2年7カ月ぶりの高水準だった。景気の底堅さを示したことが材料視されて、同日の米国市場では景気敏感株や消費関連株などに買いが広がり、NYダウは3日続伸し、終値での最高値を更新した。また、トランプ次期政権が打ち出す減税や規制緩和が景気を支えるとの期待も買い意欲の強さにつながっている。

 ただし、次期政権の政策については、諸外国では大幅な関税引き上げなどが警戒されており、東京市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株の弱さが目立つ。また、ロシア・ウクライナ情勢は新たな局面に突入しており、地政学リスクの高まりが重荷となる。情勢を見極めたいところであり、積極的にポジションを積み上げる動きは手控えられよう。

 日経225先物は、22日の取引終了後のナイトセッションで3万8580円だった。一時下落に転じて3万8050円まで売られる場面もみられたが、節目の3万8000円接近では押し目待ちのロングによって切り返し、米国市場の取引開始直後に200日移動平均線(3万8350円)を上回ると、終盤にかけて強弱感が対立していた3万8500円水準を上回っていた。

 下値は75日線(3万7930円)が支持線として意識されやすいなか、200日線を上回っていることから、先週までの調整に対する自律反発の展開が期待される。週足ベースでは13週線(3万8320円)、26週線(3万8350円)が支持線として機能している。また、上向きで推移する52週線が支持線として意識されているため、先週の3万7700円処までの調整によりいったんはリバウンドに向かわせそうである。

 積極的な上値追いには慎重とみられるが、いったんは200日線を支持線とした値動きにより、25日線(3万8720円)が射程に入る。ボリンジャーバンドでは-1σ(3万8210円)が支持線として意識され、まずはオプション権利行使価格の3万8250円から3万8750円のレンジを想定する。3万8000円~3万8250円のレンジでは押し目狙いのロング対応に向かわせよう。一方で、200日線水準で底堅さがみられるようだと、25日線突破から+1σ(3万9230円)とのレンジに移行するとみておきたい。

 22日の米VIX指数は15.24に低下した。先週は20日に一時18.79まで上昇し、抵抗線として意識されていた25日線(17.96)、75日線(18.03)を上回る場面もみられたが、週末には大きく低下し、200日線(15.89)を下回ってきた。米国では良好な経済指標、次期政権の政策への期待感などで市場が強い動きをみせるなか、再び200日線を下回ってきたことでリスク選好へ傾こう。

 先週のNT倍率は先物中心限月で14.20倍に上昇した。21日の米国市場でエヌビディア<NVDA>が買われたことで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株にはリバウンドの動きがみられており、相対的に日経平均型優位の展開だった。ただし22日はエヌビディアが3%を超える下落となっており、NTロングへの転換には見極めが必要と考えられ、方向性としてはNTショートでのスプレッド狙いが有効とみておきたい。

 11月第2週(11月11日-15日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続の買い越しであり、買い越し額は491億円(11月第1週は7661億円の買い越し)だった。なお、現物は1521億円の買い越し(同1938億円の買い越し)と2週連続の買い越しであり、先物は1029億円の売り越し(同5723億円の買い越し)と2週ぶりの売り越し。個人は現物と先物の合算で1246億円の買い越しで2週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で252億円の売り越しとなり、3週ぶりの売り越しだった。

 主要スケジュールでは、25日に9月景気動向指数改定値、26日に10月企業向けサービス価格指数、米国9月S&Pケースシラー住宅価格、米国11月コンファレンスボード消費者信頼感指数、米国10月新築住宅販売件数、FOMC(11月6日~7日開催分)議事要旨、27日に1-10月中国工業企業利益、米国7-9月期GDP改定値、米国10月個人所得、米国10月個人消費支出、28日に臨時国会召集、29日に10月完全失業率、10月有効求人倍率、10月鉱工業生産、石破首相所信表明演説、ブラックフライデーなどが予定されている。

――プレイバック・マーケット――

●SQ値
12月限 日経225 32639.57  TOPIX  2343.77
01月限 日経225 36025.97  TOPIX  2513.46
02月限 日経225 37018.07  TOPIX  2563.93
03月限 日経225 39863.92  TOPIX  2716.15
04月限 日経225 39820.59  TOPIX  2766.89
05月限 日経225 38509.47  TOPIX  2728.75
06月限 日経225 38535.35  TOPIX  2714.56
07月限 日経225 41531.26  TOPIX  2893.54
08月限 日経225 35661.68  TOPIX  2510.68
09月限 日経225 36906.92  TOPIX  2585.41
10月限 日経225 39701.93  TOPIX  2721.72
11月限 日経225 39901.35  TOPIX  2765.26

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
24/12 11月22日  38030  38520  37700  38340  +300
24/12 11月21日  38490  38520  37860  38040  -400
24/12 11月20日  38420  38540  37710  38440  +20
24/12 11月19日  38190  38580  38140  38420  +160
24/12 11月18日  38570  38630  37780  38260  -410

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
24/12 11月22日  2683.5  2711.0  2663.5  2698.5  +13.5
24/12 11月21日  2707.0  2709.0  2675.5  2685.0  -21.0
24/12 11月20日  2712.0  2721.5  2668.0  2706.0  -6.0
24/12 11月19日  2690.0  2718.0  2689.0  2712.0  +18.0
24/12 11月18日  2703.5  2708.0  2668.0  2694.0  -15.5

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
11月22日(12月限) 38595  +255
11月21日(12月限) 38230  +190
11月20日(12月限) 38280  -160
11月19日(12月限) 38275  -145
11月18日(12月限) 38340  +80
※前日比は大阪取引
所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い    前週末比
11月15日    3261億円  +540億円 1兆4332億円  +400億円
11月08日    2720億円  +513億円 1兆3932億円  +1980億円
11月01日    2207億円  +518億円 1兆1951億円  -812億円
10月25日    1688億円  -85億円 1兆2764億円  -6063億円
10月18日    1774億円  +71億円 1兆8828億円  -1484億円
10月11日    1702億円  +378億円 2兆0312億円  +1765億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
11月20日    9419万株   -0.7万株  6億4170万株   -523万株
11月19日    9420万株    -6万株  6億4693万株   +5432万株
11月18日    9426万株   +226万株  5億9261万株   +577万株
11月15日    9199万株   +1253万株  5億8684万株   +1689万株
11月14日    7946万株    +12万株  5億6994万株   -1092万株
11月13日    7934万株    -52万株  5億8087万株   +783万株
11月12日    7987万株   +158万株  5億7348万株   +31万株
11月11日    7828万株   +237万株  5億7317万株   -83万株
11月08日    7591万株   +1693万株  5億7400万株   +430万株
11月07日    5898万株    -24万株  5億6970万株   +2667万株
11月06日    5922万株    -99万株  5億4302万株   -351万株
11月05日    6022万株   -438万株  5億4654万株   +2121万株
11月01日    6461万株   +1187万株  5億2532万株   -6274万株
10月31日    5273万株    -58万株  5億8806万株   +628万株
10月30日    5332万株   -1036万株  5億8178万株   +15万株
10月29日    6368万株   +341万株  5億8163万株   -620万株
10月28日    6026万株   +545万株  5億8783万株   +1836万株

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