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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

洋鋼鈑 <日足> 「株探」多機能チャートより

■東洋鋼鈑 <5453>  534円 (+22円、+4.3%)

 東洋鋼鈑 <5453> が後場一段高で大幅反発。同社は7月27日、18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は300億9200万円(前年同期比2.7%減)と減収ながら、営業利益は16億4400万円(同4.6倍)、最終損益は7億200万円の黒字(前年同期1億9200万円の赤字)と高水準の伸びを示した。通期業績予想は従来見通しを据え置いているものの、通期最終利益11億円(前期比4倍)に対する第1四半期の進捗率は、なんと63.8%に達しており増額修正期待が高まっている。

■TSIHD <3608>  835円 (+22円、+2.7%)

 TSIホールディングス <3608> が反発。同社は8日取引終了後に、8月度の直営店月次売上高を発表。既存店売上高は前年同月比3.5%増となり、2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されたようだ。オンラインショップの既存店売上高が同18.7%増(7月は8.6%増)と大きく伸びたほか、小売店が同0.3%増と2ヵ月ぶりのプラスとなったことが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同1.0%減となっている。

■日特エンジ <6145>  4,285円 (+105円、+2.5%)

 日特エンジニアリング <6145> [JQ]が4連騰、9月1日につけた年初来高値4270円を上回り6営業日ぶりに新高値街道に復帰した。昨年10月以降、急勾配の上昇トレンドを形成しているが、これは自動車向けやスマートフォン向けに手掛ける同社の自動巻き線機が好調でこれを反映したもの。現地時間12日に開催される米アップルの新製品発表会では新型iPhone の発表が予想されている。新モデルではワイヤレス充電 有機ELディスプレー が採用されるとの見方が強いなか、ワイヤレス充電の製造装置では同社への恩恵が大きいとの見方が市場では強い。

■村田製 <6981>  16,590円 (+405円、+2.5%)

 村田製作所 <6981> 、TDK <6762> が6日ぶりに反発、またアルプス電気 <6770> は7日ぶりに反発するなど米アップルのサプライヤーリストに指定される電子部品メーカーに買いが集まった。アップルが12日(現地時間)に開催する新製品発表会でiPhoneの新型モデルを披露することが予想されており、これを前に関連銘柄の押し目を拾う動きが顕在化した。今回の新型iPhoneはワイヤレス充電や有機ELディスプレーが採用されるとの思惑から話題性が高く、電子部品や素材を手掛ける関連銘柄への収益恩恵が期待されている。

■野村 <8604>  579.9円 (+10.3円、+1.8%)

 野村ホールディングス <8604> が7日ぶりに反発。SMBC日興証券は8日、同社株の投資評価を「3」から「2」へ引き上げた。目標株価は400円から710円に見直した。短期的には自社株買い実施で総還元利回りの高さ(7%強)に投資妙味があると指摘している。また、各部門で市況上振れ・同社シェア上昇を織り込んだブル・シナリオでは理論株価860円、市況下振れ・シェア低下を織り込んだベア・シナリオの同株価535円とも試算している。

■アウトソシン <2427>  7,000円 (+110円、+1.6%)

 アウトソーシング <2427> が3日ぶりに反発。同社は工場製造ラインへの人材派遣が主力。高水準の有効求人倍率が続くなか、同社の業績は好調。第2四半期(1-6月)連結決算は、営業利益が35億6200万円(前年同期比51%増)と従来計画の29億円を上回って着地した。今12月通期の同利益は前期比71%増の95億円で据え置かれているが、市場には105億円前後への増額修正観測が出ている。株価は業績拡大を好感し8月末に7660円まで値を上げた。同社では、この株価上昇を受け9月末時点の株主に対して1対5株の株式分割を実施する。分割実施後は、再上昇が狙えるだけに、ここは権利取りを狙いたい。

■ホソミクロン <6277>  5,530円 (+80円、+1.5%)

 ホソカワミクロン <6277> が反発、8月末に580円高と急騰を演じたが、その後も目先筋の利益確定売りを完全に吸収、上値指向の強さを見せつけた。同社は粉体製造装置を手掛け、ナノレベルの高度な粉砕技術など他社の追随を許さない高度な技術力が光る。ここ各社生産ライン増強に躍起となるリチウムイオン電池分野では、同製造に使うネオジム、鉄、ボロンなどの磁性材料をジェットミルなどにより粉砕し製品化しており、今後の収益機会の拡大が必至とみられている。

■清水建設 <1803>  1,181円 (+15円、+1.3%)

 清水建設 <1803> や大成建設 <1801> 、鹿島 <1812> など建設株が買われた。大成建、鹿島は年初来高値を更新した。クレディスイス証券は11日、建設セクターに対し「強気継続」とした。清水建に対しては、投資評価を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」へ引き上げた。目標株価は1300円から1400円に見直した。18年3月期業績予想の上方修正などを見込んでいる。また、鹿島の目標株価は1050円から1200円、大成建は1300円から1500円に引き上げた。ともに投資評価は「アウトパフォーム」としている。大林組 <1802> は、相対的な投資評価を考慮して「アンダーパフォーム」としているが、目標株価は1300円から1400円に見直した。

■コナミHD <9766>  5,570円 (+70円、+1.3%)

 コナミホールディングス <9766> が6日ぶりに反発。全般相場の好転に加えて、傘下のコナミデジタルエンタテインメントのAndroid/iOS向けモバイルゲーム「ウイニングイレブン2017」が、世界累計4000万ダウンロード(DL)を突破したと発表したことが好感されたようだ。同タイトルは、シリーズ累計販売本数9670万本(17年6月末時点)を超え、20年以上にわたり世界中で楽しまれている、家庭用「ウイニングイレブン」シリーズのゲームエンジンをベースにしたアクションサッカーゲーム。なお、4000万DL突破を記念して、特別キャンペーンを実施するとしている。

■東芝 <6502>  331円 (+4円、+1.2%)

 東芝 <6502> [東証2]が上伸。半導体子会社「東芝メモリ」の売却先は13日までに決定される見通しであり、その動向が注目されている。そのなか、ドイツ証券は7日、目標株価は260円から290円に引き上げた。ただ、同社株の投資評価「ホールド」を継続した。「株価はすでに東芝メモリ売却後の姿を織り込んでいる」とも指摘。東芝メモリ売却後に財務状況は改善が見込めるが、収益性の改善が焦点となる、とみている。

■ファナック <6954>  21,220円 (+205円、+1.0%)

 ファナック <6954> やツガミ <6101> 、DMG森精機 <6141> など機械株が買われた。内閣府が発表した7月の機械受注統計は、設備投資の先行指標である「船舶電力を除く民需」(季節調整値)が前月比8.0%増と市場予想(同4.1%増)を上回った。為替が円安方向に振れたことも機械株には買い材料となった。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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