【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 雲海突き抜ける“好需給株”に乗れッ!
株式アドバイザー 北浜流一郎
「雲海突き抜ける“好需給株”に乗れッ!」
●北朝鮮リスクで全般視界不良だが…
北朝鮮の建国記念日だった9月9日が過ぎた。北朝鮮国民でもないのに、同国の行事を強く意識せざるを得ない状況が続くが、株式投資をしている以上、これはやむを得ない。
そればかりか、私は正直、北朝鮮のカレンダーを入手する必要性を覚えるほどだ。株式市場では、変化日を予想するカレンダーがあるが、それらよりもいまは北朝鮮の普通のカレンダーを入手した方が投資には役立ちそうだ。
9月9日の北朝鮮建国記念日が何事もなく終了したのかどうかは、残念ながらこの原稿を書いている8日時点では分からない。そのため、またまた核実験を行うとか、グアム島に向けてミサイル発射などとなると、週明けの東京市場が厳しい展開になるのは、まず避けがたい。
この点、不透明感一色ということになるものの、だからといって悲観的になる必要はない。
その証拠を示そう。
先週の当記事では、リチウムイオン電池関連株として安永 <7271> を取り上げた。その後、株価はどうなったか。
急騰してくれた。大事なのは、北朝鮮リスクで市場が絶不調であるにも関わらず、同社株が値を飛ばしたことだ。
それはなぜか?
答えは簡単だ。リチウムイオン電池が現在の東京市場の主要テーマだからだ。安永はそんなリチウムイオン電池の寿命を従来品の12倍に伸ばす技術を開発したというのだから、株価の急騰も納得がいくのではないだろうか。
●株価を支配する原理原則は単純明解
北朝鮮リスクの真っ只中にあるのにも関わらず強い動きになったのは安永だけではない。これまた先週、当本欄で私が取り上げたヤマシンフィルタ <6240> 。この銘柄も新値に進んでくれた。
理由は? 建設機械の油圧回路に使われているフィルターで世界首位、しかも需要が上向き続けているからだ。
そんな単純なことで、とよく言われる。しかし、株式市場は難しい理屈で動いてるのではない。企業の収益は需給の増減によって変動するが、株価の上下も同じく市場の需給で生じるのだ。
この点、ヤマシン株に関しては2つの需給がプラスに作用していることになる。
こんな見方を他銘柄にも広げてみると、いまは次のような銘柄が魅力的だ。
まずはオリエンタルランド <4661> だ。私はほとんど関心がないが、近年ハロウィンが盛り上がっている。そのため、オリエンタルランドは集客増を狙って、9月8日からハロウィン向けのイベントを開始しており、10月31日まで続ける予定だ。当然集客力は高まり、収益増に大きく寄与すると見てよい。株価も好感高が見込める。
8月末まで絶好の動きを続けていたものの、今月に入ってさすがに軟調展開となっているダイフク <6383> も、ここは拾い場と見る。高値から少し下げた程度で保ち合っているので手がけやすい。倉庫での物品管理・運搬システムで世界首位の実績・実力は今後も高い評価を受け続けると見るのが自然だ。
やはり業界首位銘柄狙いは勝利しやすいので、日特エンジニアリング <6145> [JQ]も魅力的だ。ジャスダック銘柄ながら、コイル用自動捲線機械で世界首位は素晴らしい。もちろん株価もそれに応えた動きを期待できる。
名古屋中心に異色の居酒屋チェーンを運営しているヨシックス <3221> も魅力的だ。何が異色か。すし居酒屋だからだ。串揚げ居酒屋も運営していて、これも今後伸びそうな気配だけに、株価は次第に水準を高める可能性が高い。
目先はやや高くなり過ぎなので、小反落を待って仕込みたいのがパンチ工業 <6165> だ。金型部品で国内2位であり、いまは自動車、スマホ製造用の金型部品の需要が伸び続けている。特に中国での販売増は強力な株価支援材料になる。
最後に日経平均ブル2倍上場投信 <1579> [東証E]を。底値圏にあると見ているが、念のために2~3回に分けて買い下がる作戦で臨みたい。
2017年9月8日 記
株探ニュース