【市況】今週の【早わかり株式市況】小幅に6週続落、下値を模索する夏枯れ相場
日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより
今週の株式市場は小幅に6週続落、薄商いで下値を模索する夏枯れの様相となった。
週初の21日はトランプ米政権を巡る不透明感や北朝鮮リスクが重荷となり売りに押され、日経平均は4日続落となった。
翌22日は市場が注目する24日~26日に開催されるジャクソンホール会合を前に買い控え感が強く薄商いの中、日経平均は小幅ながら今年初めて5日続落となった。23日は前日の米株高を受け買い戻しが入り、6日ぶりに反発した。ただ、上値では戻り売りも厚く買い一巡後は伸び悩んだ。24日は前日の米株安と為替の円高進行で売りが優勢となり、日経平均は反落し3ヵ月半ぶりに安値に沈んだ。
週末の25日は為替が円安方向に振れたことで買い戻しが入り、日経平均は反発した。ジャクソンホール会合でのイエレン講演を控え積極買いは乏しく、後場は伸び悩んだ。東証1部の売買代金は1兆7000億円強で約4ヵ月ぶりの低水準となった。
日経平均株価は、前週比17円(0.09%)安の1万9452円と小幅ながら6週続落して取引を終えた。週間の値幅は209円と前週の391円から大幅に縮小したうえ、東証1部の売買代金が今週一度も活況の目安とされる2兆円を超えず、まさに夏枯れの様相となった。
来週も買い手掛かり材料に乏しい中、下値を模索する夏枯れ相場が続きそうだ。
重要イベントとしては、国内では8月31日朝に発表される7月鉱工業生産指数が注目される。海外では8月31日発表の中国8月製造業PMIや9月1日発表の米国8月雇用統計に注視が必要だろう。
◆マーケット・トレンド(8月21日~25日)
【↓】 8月21日(月)―― 4日続落、トランプ米政権の不透明感や北朝鮮リスクで売り優勢
日経平均 19393.13( -77.28) 売買高14億0690万株 売買代金 1兆7534億円
【↓】 8月22日(火)―― 今年初の5日続落、ジャクソンホール講演を前に買い控え
日経平均 19383.84( -9.29) 売買高13億1491万株 売買代金 1兆7142億円
【↑】 8月23日(水)―― 6日ぶり反発、米株高で買い戻し優勢も上値重い
日経平均 19434.64( +50.80) 売買高14億5332万株 売買代金 1兆9037億円
【↓】 8月24日(木)―― 反落、米株安や円高で5月1日以来の安値
日経平均 19353.77( -80.87) 売買高14億4222万株 売買代金 1兆7483億円
【↑】 8月25日(金)―― 反発、円安に振れ鉄鋼や自動車株に買い戻し
日経平均 19452.61( +98.84) 売買高13億4361万株 売買代金 1兆7138億円
◆セクター・トレンド(8月21日~25日)
(1)野村 <8604> など証券、三菱UFJ <8306> など銀行といった金融株が売られた
(2)日水 <1332> など水産、JT <2914> など食品といった内需株は総じて軟調
(3)素材株は神戸鋼 <5406> など鉄鋼株が続落する一方
日軽金HD <5703> など非鉄、三井化学 <4183> など化学は堅調
(4)コマツ <6301> など機械、キーエンス <6861> など電機といった輸出株は底堅い動き
(5)国際石開帝石 <1605> など鉱業、出光興産 <5019> など石油株が買われた
株探ニュース