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【特集】利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第1弾 32社選出 ＜成長株特集＞
朝日インテク ＜日足＞ 「株探」多機能チャートより今回は総集編 第1弾として、時価総額が5000億円以上の銘柄を対象に、25年7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、25年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も最高益見通しを示している32社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、医療用器具を製造する朝日インテック <7747> [東証Ｐ]。25年7-9月期(第1四半期)の経常利益は128億円とこれまでの過去最高益を46.9％も上回って着地。メディカル事業で主力のPCIガイドワイヤーを中心に海外での販売が増加したほか、デバイス事業ではニッタモールドの買収効果もあって、医療部材、産業部材ともに好調だった。26年6月期の同利益は前期比11.0％増の328億円と5期連続の最高益更新を見込むが、第1四半期実績だけで進捗率が39.3％に達しており、業績上振れが期待される。
2位の三井海洋開発 <6269> [東証Ｐ]は浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)の建造工事が順調に進み、7-9月期(第3四半期)の税引き前利益は前年同期比3.5倍の225億円と2四半期連続で過去最高益を更新した。好調な業績を踏まえ、25年12月期の同利益を従来予想の664億円→744億円に上方修正し、3期連続の最高益予想をさらに上乗せするとともに、配当も従来計画の120円→140円に増額修正した。これを受けて、株価は11月26日に1万6720円と上場来高値を大幅に塗り替えている。
3位に入った太陽ホールディングス <4626> [東証Ｐ]の7-9月期(第2四半期)は、エレクトロニクス事業で半導体パッケージ基板用部材やリジッド基板用部材の販売が伸びたほか、医療・医薬品事業では既存顧客からの受託数量が増加し、経常利益は前年同期比35.1％増の84.2億円と2四半期連続で過去最高益を達成した。業績好調に伴い、26年3月期の同利益を従来予想の237億円→265億円に上方修正し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。併せて、11月30日を基準日として1株を2株にする株式分割の実施も発表。株価は上場来高値圏を快走する展開となっている。
4位にリスト入りした空調工事トップの高砂熱学工業 <1969> [東証Ｐ]は、半導体関連を主力とする産業分野で大型工場案件を中心に工事が順調に進捗し、7-9月期(第2四半期)の経常利益は前年同期比84.9％増の152億円と2四半期ぶりの過去最高益を達成した。上期決算発表前に最高益予想だった26年3月期通期の同利益を従来の380億円→460億円に上方修正し、配当も130円→148円に増額修正しており、株価は11月14日に上場来高値4861円まで上値を伸ばす場面があった。
5位のオリックス <8591> [東証Ｐ]は、7-9月期(第2四半期)の税引き前利益が2360億円(前年同期比72.5％増)と14四半期ぶりの最高益更新を果たした。保険事業や投資事業が好調だったほか、インド再生可能エネルギー大手のグリーンコ・エナジー・ホールディングスの株式売却益831億円を計上したことも利益を大きく押し上げた。併せて、26年3月期通期の最終利益見通しを上方修正したうえ、実施中の自社株取得枠を拡大すると発表したことも評価され、株価は上場来高値を更新中だ。
選出リストには、世界的なAI(人工知能)への積極投資に伴う設備投資需要を取り込んだ企業が多く入った。半導体の製造に欠かせない超純水製造装置を手掛ける栗田工業 <6370> [東証Ｐ]、半導体フォトレジストで世界首位級の東京応化工業 <4186> [東証Ｐ]のほか、データセンター向けでは光ファイバーが大きく伸びたフジクラ <5803> [東証Ｐ]、大型空調の受注が好調だったダイキン工業 <6367> [東証Ｐ]がリスト入りしている。
また、底堅い建設需要や工事採算の改善を背景に、大林組 <1802> [東証Ｐ]、インフロニア・ホールディングス <5076> [東証Ｐ]、関電工 <1942> [東証Ｐ]、鹿島建設 <1812> [東証Ｐ]といった建設業の健闘も目立つ。好決算を受けて、4社はいずれも決算発表後に上場来高値を更新している。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<7747> 朝日インテク 46.9 12887 8773 11.0 32809 29563 33.9
<6269> 三井海洋 27.6 22587 17697 52.8 74405 48706 16.8 *
<4626> 太陽ＨＤ 26.5 8421 6657 22.8 26500 21577 30.2
<1969> 高砂熱 26.0 15205 12068 31.5 46000 34970 17.6
<8591> オリックス 25.4 236002 188187 26.8 640000 504876 11.3 *
<6370> 栗田工 19.7 15926 13300 25.9 52500 41686 20.0 *
<2181> パーソルＨＤ 18.2 20705 17510 13.7 65000 57156 15.3 *
<4186> 東応化 17.5 12377 10538 18.7 41000 34554 26.8
<1802> 大林組 16.9 66151 56577 5.5 172000 163054 15.1
<5803> フジクラ 14.6 49926 43560 34.1 184000 137240 38.7
<5076> インフロニア 14.5 23309 20362 65.6 82400 49756 9.8 *
<2702> マクドナルド 13.8 16277 14305 4.5 49500 47389 27.5
<1942> 関電工 13.3 20688 18261 7.6 64000 59498 21.8
<6501> 日立 12.4 408126 363152 15.3 1110000 962733 30.2 *
<1812> 鹿島 12.0 66537 59432 11.3 200000 179716 17.6
<6762> ＴＤＫ 11.2 89847 80778 5.1 250000 237808 24.7 *
<5706> 三井金属 11.2 29122 26192 0.8 77000 76410 24.1
<9412> スカパーＪ 9.9 9892 9005 15.4 31500 27290 28.9
<4307> 野村総研 9.2 41478 37978 12.6 151000 134161 34.0 *
<7182> ゆうちょ銀 9.0 200208 183712 14.6 680000 593535 16.2
<7186> 横浜ＦＧ 7.5 41192 38331 23.0 151000 122764 14.2
<7550> ゼンショＨＤ 7.4 23707 22080 7.7 77400 71890 35.7
<8331> 千葉銀 7.3 33325 31070 15.6 124300 107506 14.1
<7936> アシックス 5.8 45874 43376 45.8 135000 92601 30.9
<9022> ＪＲ東海 5.1 218135 207532 6.4 691000 649294 8.9
<7013> ＩＨＩ 4.9 54484 51956 4.7 145000 138488 24.9 *
<8697> 日本取引所 3.4 26177 25310 7.4 97000 90277 27.5 *
<6367> ダイキン 3.4 122982 118975 13.2 415000 366446 20.9
<3064> モノタロウ 3.0 11460 11126 15.3 43026 37320 37.8
<5838> 楽天銀 1.7 24345 23943 27.5 91221 71524 19.0
<4091> 日本酸素ＨＤ 0.9 43275 42903 11.8 168500 150720 17.8 *
<9142> ＪＲ九州 0.8 20590 20436 7.8 72300 67045 13.4
※ 2024年7月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準または米国会計基準を採用する銘柄。
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