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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

テレ朝HD <日足> 「株探」多機能チャートより

■薬王堂 <3385>  6,980円 (+350円、+5.3%)

 4日、薬王堂 <3385> が月次営業速報を発表。10月既存店売上高は前年同月比8.1%増と19ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。客数は前年同月比6.7%増、客単価は同1.4%増とともに伸びた。なお、全店売上高は同14.0%増と3ヵ月連続で2ケタ増収を達成した。同社は地域密着型の店舗展開を進めており、今期は10月末時点で20店舗を新規出店している。

■テレ朝HD <9409>  2,037円 (+91円、+4.7%)

 4日、テレビ朝日ホールディングス <9409> が決算を発表。17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比12.6%増の106億円に伸び、従来の31.1%減益予想から一転して増益で着地。テレビのスポット広告収入が伸びたうえ、インターネットテレビ局「Abema TV」向けコンテンツ販売の拡大が収益を押し上げた。番組制作費などの計上が一部下期にずれ込んだことも利益上振れの要因となった。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の145億円→165億円に13.8%上方修正し、減益率が21.7%減→10.9%減に縮小する見通しとなった。

■PI <4290>  762円 (+34円、+4.7%)

 プレステージ・インターナショナル <4290> が大幅反発。前週末4日の取引終了後、連結子会社イントラスト <7191> の東証マザーズ市場への新規上場が承認されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では11月4日現在、グループ(シンガポール連結子会社)でイントラスト株式732万797株(発行済株式総数の88.06%)を保有。新規上場に伴い41万5000株の売り出しを実施することから、売却益が期待されている。なお、上場時の所有株数は690万5797株(同70.87%)となる予定。

■ドンキHD <7532>  4,080円 (+170円、+4.4%)

 ドンキホーテホールディングス <7532> が大幅反発。前週末4日の取引終了後に発表した第1四半期(7-9月)連結決算が、売上高2013億2700万円(前年同期比7.9%増)、営業利益125億3200万円(同10.9%増)、純利益81億2700万円(同25.4%増)と2ケタ営業増益だったことが好感された。食品や日用雑貨品などが堅実に推移したほか、インバウンドによる消耗品ニーズが力強くあり、既存店売上高成長率が1.9%増と好調に推移したことが牽引した。また、新たに10店舗を出店(閉店は3店舗)したことも売り上げ増に貢献した。なお、第2四半期累計(7-12月)連結業績予想は、純利益のみ145億円から160億円(前年同期比12.4%増)へ上方修正し、売上高は4150億円(前年同期比7.9%増)、営業利益は260億円(同1.7%増)で据え置いた。また、17年6月期通期予想は、売上高8200億円(前期比8.0%増)、営業利益450億円(同4.2%増)、純利益268億円(同7.5%増)も従来予想を据え置いた。

■東芝 <6502>  375.5円 (+12円、+3.3%)

 東芝 <6502> が3日ぶり反発。スマートフォンの高機能化やデータセンターなどビッグデータ時代の設備投資特需を背景に半導体需要が高水準。特に立体方向に積層化された3次元NANDメモリーへの引き合いが強まるなかで、同社は世界に先駆けて64層3次元NANDのサンプル出荷をスタートさせるなど、同分野の中軸銘柄としてマークされている。また、半導体チップでは人工知能(AI)分野の研究開発も積極推進、7日付けの日本経済新聞は、同社がAIに飛躍的進化をもたらせた「深層学習(ディープラーニング)」を実行できる半導体チップを開発したことを伝えている。ディープラーニングを1つのチップで処理できれば、さまざまな機器への組み込みが可能となり、今後、産業界や株式市場に大きなインパクトを与えることになる。ドローン自動運転など「第4次産業革命」を担う周辺銘柄の株価も刺激する材料となりそうだ。

■ホシザキ <6465>  9,280円 (+280円、+3.1%)

 ホシザキ <6465> が大幅高。同社は7日午後1時に、16年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結決算を発表。営業利益は315億5600万円(前年同期比15.4%増)となり、通期計画342億円に対する進捗率は92.3%に達した。売上高は2073億4400万円(同2.8%増)で着地。国内を中心に業務用冷蔵庫や製氷機、食器洗浄機などの拡販および新規顧客への積極的な営業活動を展開したことが功を奏した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いた。また、期末一括配当を従来計画から10円増額し、70円(前期は60円)とする方針も明らかにした。

■ジェイアイエヌ <3046>  5,450円 (+160円、+3.0%)

 ジェイアイエヌ <3046> が3日ぶりに反発。前週末4日の取引終了後に発表した10月度の月次売上高状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比8.3%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前月に発売した「STANDARD」シリーズのボリュームテンプルリムメタルや、「CLASSIC」シリーズのコンビネーションアセテートなどの定番商品が引き続き好調に推移。また、スポット展開したメークに合わせてメガネを提案する新商品「TREND」シリーズが好調に推移したことも寄与した。

■ディー・エヌ・エー <2432>  3,265円 (+90円、+2.8%)

 ディー・エヌ・エー <2432> が5日ぶり反発。前週は全体地合い悪もあって大きく利益確定売りに押される展開を余儀なくされたが、13週移動平均線接触を待って切り返し、中段もみ合いを再び上放れる兆し。同社が4日に発表した16年4-9月期営業利益は前年同期比33.7%増の152億1900万円と好調だった。業績を牽引したのは「横浜ベイスターズ」。リーグ3位と健闘したベイスターズの効果で横浜スタジアムの観客動員数が拡大顕著となり、これがゲーム事業の減収を補い全体業績に貢献する格好となった。

■夢真ホールディングス <2362>  720円 (+19円、+2.7%)

 4日、夢真ホールディングス <2362> [JQ]が決算を発表。16年9月期の連結経常利益は前の期比25.7%増の24.6億円に伸びて着地。続く17年9月期も前期比46.2%増の36億円に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は旺盛な建築需要や先端的IT技術への投資拡大を背景に、主力の技術者派遣が伸び、32.4%の大幅増収を見込む。単価の低い案件の減少や稼働率の向上で採算改善を目指す。併せて、19年9月期に営業利益65億円~80億円(16年9月期実績は24.3億円)を目指す中期経営計画を発表した。

■関東電化工業 <4047>  868円 (+21円、+2.5%)

 関東電化工業 <4047> が上昇。8月3日につけた年初来高値1179円からみて時価は27%もディスカウントされた水準で押し目買いの動きが顕在化している。経営実態は良好であり、17年3月期営業利益76億円(前年同期比12.1%減)は大幅増額の可能性が指摘されている。同社は半導体メモリー向けなどに特殊ガスを生産するが、高速アクセスが可能な3次元NAND型フラッシュメモリーの需要が急速な伸びを示しており、同メモリーはチップ構造が複雑な分だけ特殊ガスも通常より増量効果が見込めることから、同社には追い風が強まっている。また、リチウムイオン電池用電解質も手掛け、今後トヨタ自動車 <7203> などが量産体制を目指す電気自動車(EV)向けなどで需要拡大が見込まれる。

■デンソー <6902>  4,512円 (+101円、+2.3%)

 SMBC日興証券が4日付でデンソー <6902> の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を4400円→4900円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、資本政策や株主還元、資金使途説明など株主重視の姿勢を評価。18年3月期はADAS(先進運転支援システム)の拡大や独禁法関連費用一巡などで営業増益の公算が高いと指摘している。同証券では、17年3月期の連結営業利益を2950億円→3000億円(会社計画は2900億円)、18年3月期を3250億円→3300億円にそれぞれ引き上げた。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,364円 (+128円、+2.1%)

 ソフトバンクグループ <9984> が5日ぶり反発。全般相場が買われるなか、同社株に見直し買いが流入。7日の引け後に中間決算の発表を予定しており、その結果や孫社長の発言内容などが関心を集めた。同社の持ち分法適用会社である中国・アリババグループの7-9月期の業績は好調で営業利益は90億元(前年同期比41%増)だった。アリババグループの貢献は1四半期遅れで計上されるほか、アリババ子会社の再評価益の減少などは影響しそうだが、中国Eコマース最大手のアリババの好調はソフトバンクに前向きに受け止められそうだ。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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