【市況】今週の【早わかり株式市況】 3週ぶりに反発、円高一服で見直し買い膨らむ
日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより
今週の株式市場は、円高一服で見直し買いが膨らみ、日経平均株価は3週ぶりに反発。ただ、週末は利益確定売りで失速した。
大型連休明けの9日は、前週末までの日経平均が6日続落していた反動から、買いが先行し7日ぶりに反発した。為替の円高一服や米株高が株価押し上げ要因となった。
翌10日はドル円相場が1ドル=108円後半まで急速に円安が進行、輸出関連株を中心に見直し買いが膨らみ、日経平均は大幅に続伸。中国の経済指標が良好な内容だったことも追い風となった。11日は前日のNYダウが大幅反発したことを受けて朝方は日経平均が一時249円高まで買い進まれたが、1万6800円近辺では利益確定売りが入り伸び悩んだ。12日は前日の米株安や円高が嫌気され売り優勢で始まったものの、為替が円安方向に押し戻されたことで日経平均もプラスに転じ、4日続伸となった。
週末は、米国の4月小売売上高の発表を控えて様子見姿勢が強い中、利益確定売りが膨らんだうえ、円高基調も重しとなり、5日ぶりに大幅に反落した。
日経平均株価は、前週比305円(1.90%)高の1万6412円と3週ぶりに反発して取引を終えた。週間の振れ幅は655円と、前週の381円から拡大した。
3月期決算発表が16日で終わる来週は材料難となることから、相場は方向感に乏しい展開が想定される。ただ、市場の関心は26日に開催を控えた伊勢志摩サミットに向かいそうだ。重要イベントとしては、国内では18日朝に発表される1-3月期GDPや20日からのG7財務相・中央銀行総裁会議に注視が必要だろう。海外では17日発表の米国の4月鉱工業生産が注目される。
◆マーケット・トレンド(5月9日~13日)
【↑】 5月 9日(月)―― 7日ぶりに反発、円高一巡もあって自律反発
日経平均 16216.03( +109.31) 売買高17億1849万株 売買代金 1兆7317億円
【↑】 5月10日(火)―― 349円高で大幅続伸、急速な円安進行を好感
日経平均 16565.19( +349.16) 売買高23億7282万株 売買代金 2兆4297億円
【↑】 5月11日(水)―― 小幅に3日続伸、為替動向に振り回され方向感が定まらず
日経平均 16579.01( +13.82) 売買高21億2864万株 売買代金 2兆1875億円
【↑】 5月12日(木)―― 67円高で4日続伸、朝安も円安基調でプラス転換
日経平均 16646.34( +67.33) 売買高20億6771万株 売買代金 2兆1713億円
【↓】 5月13日(金)―― 234円安で5日ぶりに反落、円高基調が重し
日経平均 16412.21( -234.13) 売買高25億0197万株 売買代金 2兆5395億円
◆セクター・トレンド(5月9日~13日)
(1)大和ハウス <1925> など建設、明治HD <2269> など食品といった内需株が買われた
(2)ダイキン <6367> など機械、ソニー <6758> など電機といった輸出株も値を戻す
(3)みずほFG <8411> など銀行、T&D <8795> など保険といった金融株は動き鈍い
(4)郵船 <9101> など海運、JFE <5411> など鉄鋼といった景気敏感株はさえない
(5)原油高もJX <5020> 、国際石開帝石 <1605> など石油関連株は売られた
(6)ブリヂストン <5108> 、住友ゴ <5110> などゴム株は大幅続落
株探ニュース