【市況】【↑】日経平均 大引け| 349円高で大幅続伸、急速な円安進行を好感 (5月10日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 16307.50
高値 16587.63(14:00)
安値 16229.15(09:27)
大引け 16565.19(前日比 +349.16 、 +2.15% )
売買高 23億7282万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆4297億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は大幅続伸
2.1ドル=108円台後半への円安進行が最大の買い材料
3.注目の中国経済指標もコンセンサス上回る
4.東証1部の85%が値上がり
5.ストップ高銘柄が続出
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウ平均は34ドル安と3日ぶりに反落した。原油安や前週末に発表された中国の経済指標が不調だったことが重しとなった。
東京市場では、朝方から買い優勢、日経平均株価は前場後半から上げ足を強め、後場に入ると一段高に買われ、その後高値圏で売り物をこなした。
10日の東京市場は、高く始まった後も下値を切り上げ、前日から始まったリスクオフの巻き戻しが加速する展開をみせた。外国為替市場でドル買い円売りの動きが強まったことが最大の買い材料。取引時間中に1ドル=108円台後半まで円安が進行し、主力株中心に広範囲に物色資金が流入した。午前中に発表された中国の経済指標が市場コンセンサスを上回る内容だったことも買い安心感につながった。買いの主体として市場では年金系資金の買いも観測されていた。売買代金は2兆4000億円強と増勢基調にあり、東証1部全体の85%の銘柄が上昇する買い気の強い地合いだった。
個別では、円安を追い風にトヨタ自動車<7203>が商いを膨らませ上昇、ソニー<6758>も買われた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも買い優勢で全体相場を盛り上げた。日東電工<6988>が大幅高、イーレックス<9517>も急騰した。このほか、メディカルシステムネットワーク<4350>、新日本科学<2395>、JUKI<6440>、イーブックイニシアティブジャパン<3658>、スターティア<3393>などストップ高銘柄が相次いだ。
半面、丸紅<8002>が大幅安、ヤクルト本社<2267>も大きく下落した。サンケン電気<6707>、ユナイテッドアローズ<7606>が急落、日本通運<9062>、IHI<7013>なども値を下げた。
日経平均への寄与度上位5銘柄はKDDI <9433> 、ソフトバンク <9984> 、日東電 <6988> 、ファストリ <9983> 、ダイキン <6367> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約92円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄は日立建機 <6305> 、丸紅 <8002> 、昭和シェル <5002> 、三井物 <8031> 、住友商 <8053> 。押し下げ効果は約6円。
東証33業種のうち31業種が上昇し、下落は石油石炭製品、鉱業の2業種。上昇率の大きかった上位5業種は(1)その他金融業、(2)保険業、(3)ガラス土石製品、(4)金属製品、(5)ゴム製品。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)卸売業、(2)非鉄金属、(3)海運業、(4)サービス業、(5)食料品。
■個別材料株
△矢作建 <1870>
今期経常は4%増で4期連続最高益・今期は2円増配。
△協エクシオ <1951>
2.77%を上限に自社株買い・8円増配。
△日ハム <2282>
今期税引き前は37%増益・13円増配。
△スリープロ <2375> [東証2]
ニフティの新サービスにITサポートサービスを提供。
△ライオン <4912>
1-3月期(1Q)経常は2.7倍増益、通期を上方修正。
△オカモト <5122>
2.9%の自社株消却を実施。
△旭硝子 <5201>
1-3月期(1Q)税引き前は22%増益。
△アーレスティ <5852>
今期経常は15%増益・2円増配。
△アシックス <7936>
1-3月期(1Q)経常は8%増益で着地。
△イーレックス <9517>
今期経常は52%増で2期連続最高益更新。
▲シンデンハイ <3131> [JQ]
前期経常を一転64%減益に下方修正、配当も15円減額。
▲アクセルM <3624> [東証M]
東証が信用規制を強化。
▲タカタ <7312>
前期最終を一転赤字に下方修正。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)メディシス <4350> 、(2)イーレックス <9517> 、(3)新日本科学 <2395> 、(4)JUKI <6440> 、(5)協エクシオ <1951> 、(6)イーブック <3658> 、(7)中国工 <5974> 、(8)スターティア <3393> 、(9)冶金工 <5480> 、(10)EIZO <6737> 。
値下がり率上位10傑は(1)サンケン <6707> 、(2)Uアローズ <7606> 、(3)東亜DKK <6848> 、(4)丸文 <7537> 、(5)オプテックス <6914> 、(6)能美防災 <6744> 、(7)理想科学 <6413> 、(8)JPHD <2749> 、(9)ローム <6963> 、(10)GMOクラウ <3788> 。
【大引け】
日経平均は前日比349.16円(2.15%)高の1万6565.19円。TOPIXは前日比28.24(2.16%)高の1334.90。出来高は概算で23億7282万株。値上がり銘柄数は1663、値下がり銘柄数は240となった。日経ジャスダック平均は2509.70円(16.37円高)。
[2016年5月10日]
株探ニュース