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9702 アイ・エス・ビー

東証P
1,296円
前日比
-4
-0.31%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.9 1.25 3.24 460
時価総額 148億円
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アイエスビー Research Memo(6):開発案件が順調な拡大を見せているQt


■新事業・注目商材の進捗状況

(3)Qt(キュート)

QtはThe Qt Companyが手掛けるアプリケーション開発キットだ。最大の特長は1つのソースコードで、複数のOS(Windows、MacOS、Linuxなど)やデバイス(デスクトップ、モバイル機器等)に対応可能な“クロスプラットフォーム”という点だ。アイ・エス・ビー<9702>は2008年から日本及びベトナムでのQtの正規販売代理店として活動している。

Qtについては、組込みシステムの領域においてEmbedded Linuxの採用が進むにつれて、アプリ開発ツールとしての採用事例が加速度的に伸びている状況だ。特に、車載機器やデジタル家電、組込装置、スマートフォン市場で一段と活性化している。そうした中、同社は、2015年12月期には大型案件も含めて8件の受注実績を残した。2016年12月期に入ってもQt開発案件は順調な拡大を続けている。第2四半期のQt開発案件の売上高は組込み分野の売上高の4.6%に達した(前年同期は2.2%)。

今後について同社は、ここ最近の急激な成長は一段落し、緩やかな安定成長期に入ると想定している。しかしながら、このことは組込みソフト分野の成長鈍化を意味するわけではない。Qt開発案件の増加は、直接の売上高以外に伝統的な組込み分野のソフト開発事業において、波及効果をもたらしているからだ。そしてこの波及効果こそが、同社が真に狙っている領域と言える。

具体的な波及的効果の内容は様々だが、同社が国内の数少ないQt代理店ということで、従来は直接取引がなかった業界トップクラスの大手企業から直接受注するようになったり、Qt開発案件をきっかけとして、他のソフト開発やSI案件の受注獲得へとビジネスが拡大したりといった事例を具体例として挙げることができる。こうした波及効果の金額は、Qt開発案件の直接受注額を大きくしのぐレベルに達しているもようだ。同社では今下期以降も、Qt開発案件を突破口に、新規・大口顧客の開拓や既存客との取引拡大を狙う方針だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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