貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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9531 東京ガス

東証P
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14:59 03/19
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時価総額 14,212億円
比較される銘柄
大ガス, 
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新年10大テーマ (10) 電力小売り全面自由化 <株探トップ特集>


―8兆円巨大市場に色めく関連企業―

 法制面の後押しなど国策の追い風が吹く相場テーマは、中期的にも根強い物色人気を維持するケースが多い。その見地に立てば「電力小売り全面自由化」は2016年相場で大きなテーマ性を発揮する可能性が高い。

 「電力自由化」は、地域独占などの規制を緩和することにより、既存の電力会社にとどまらず業界の垣根を越えた参入を促し、企業や個人の選択肢を増やす。同時に供給する側も競争原理が働くことで、マーケット全体も新たな成長局面を迎える。

 これまで段階的に進められてきた改革だが、2014年6月に全面自由化を盛り込んだ改正電気事業法が成立、これを契機に政府主導の電力システム改革が加速する方向となった。そして、今年4月から自由化の対象が一般家庭や小規模店舗にまで拡大されることになり、これまで各地域で大手電力会社が独占してきた巨大市場が開放されることになった。

 一般家庭向けや小規模店舗向けなど市場の裾野の広がりを受け、今後は発電した電力を販売する事業者が大幅に増加することが予想される。つれて企業間の合従連衡や再編の動きが、これまでにも増して活発化してくる公算が大きい。その市場規模は7兆5000億~8兆円規模とも試算されている。

●圧倒的な顧客基盤が光る東ガス、“異業種の巨人”ソフトバンクも注目

 東京ガス <9531> やソフトバンク <9984> など、電力全面自由化を目前にテレビCMなどでの積極的な宣伝が目立ち始めた。

 特に商圏に大規模な顧客基盤を持つガス会社は、ガスの販売と抱き合わせで電力のセット割引などが可能となるため、かなりの優位性がある。東ガスは都内におよそ1000万件の契約者数を擁し、発電事業も天然ガス発電を展開する。2020年をメドに発電能力の大幅な増強も計画、供給体制の整備にも抜かりがない。東ガスと大ガス <9532> は一般家庭からの契約受け付けをスタートさせており、反応も上々のようだ。

 エクソンモービル系の石油元売り大手、東燃ゼネ <5012> は4日に、首都圏を対象に安い料金設定を売り物とした一般家庭向け電力プランの受け付けを開始、シェア確保に本腰を入れる。

 異業種の巨人として注目されるのがソフトバンク。メガソーラー事業への積極参入で知られるが、子会社のSBエナジーと新電力SBパワーの協業で培った法人向け実績を、一般家庭向けの需要取り込みにも反映させる構えにある。

●バイオマス発電の王子HD、“小粒でもピリリ”のイーレックス

 売電事業の有力セクターに目される紙パルプ業界では最大手の王子HD <3861> が虎視眈々だ。木質バイオマス発電で高実績を持ち、水力発電設備も有する。エネクス <8133> と共同で販売会社も設立し商機の確保に躍起だ。

 また、資本金規模の大きい会社だけが、チャンスに恵まれるというわけではない。資本金300億円規模でマザーズから東証1部に市場変更を果たしたばかりのイーレックス <9517> も新電力の台風の目となる可能性がある。同社は代理店を通じ余剰電力を買い取り顧客に販売するほか、バイオマスの自社電源も保有している。これまでは工場や商業施設など高圧電力需要家向けに展開していたが、全面自由化をビジネスチャンスに一般家庭市場への参入を進め、売り上げを飛躍的に伸ばす可能性を内包している。

●大崎電、東光高岳、ダイヘンなどにも出番到来

 このほか一般家庭向けや小規模店舗向けなど営業対象エリアの広がりは、新料金プランなどで電力機器関連の更新需要も創出する。スマートメーター最大手の大崎電 <6644> を筆頭に、東電グループで電力機器の特需を見込む東光高岳 <6617> 、小型変圧器のトップメーカーであるダイヘン <6622> 、電源やパワーコンディショナーなどを製造する田淵電 <6624> などにも収益機会が巡りそうだ。

※新年10大テーマ<株探トップ特集> 配信日

●1月4日(月)
 「マイナンバー制度」
 「参院選関連」

●1月5日(火)
 「北海道新幹線」
 「伊勢志摩サミット」

●1月6日(水)
 「オムニ家電関連」
 「民泊関連」

●1月7日(木)
 「米大統領選」
 「スマホ新機種」

●1月8日(金)
 「自動運転関連」
 「電力小売り全面自由化」

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