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8137 サンワテクノス

東証P
2,249円
前日比
-16
-0.71%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
7.1 0.72 4.22 56.57
時価総額 361億円
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決算発表予定日

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サンワテクノス Research Memo(1):中期経営計画は順調、2017年3月期業績は上振れも


サンワテクノス<8137>は独立系技術商社。電機・電子・機械の3分野にまたがって事業を展開している点が特徴的だ。また、同社は顧客企業(メーカー)の生産ライン構築のための機器の納入や部材の販売と、その生産ラインで製造された製品を引き取って他社に販売する「双方向取引」にも特徴があり、これら2つの特徴を生かして業容を拡大してきた。

同社が取り組み中の現行中期経営計画『Challenge 1500』では、エンジニアリング事業とグローバルSCMソリューション事業の強化・拡大が重要なポイントだ。最初の半年間を経過したところでは、両事業ともに順調に進捗していることが確認できた。エンジニアリング事業では、外部との事業提携も活用し、設計・製造・設置・保守まで一貫体制でソリューションを提供する体制が整った。2017年3月期第2四半期では有機ELラインなどで着実に実績を積み上げている。グローバルSCMソリューション事業も重要顧客を中心に着実に浸透し、取扱高は順調に増加している。

2017年3月期第2四半期(累計)決算は、事前予想に対して利益が上振れて着地した。同社は第1四半期決算時に業績見通しを下方修正したが、蓋を開ければ当初予想の利益水準に落ち着いた形だ。この背景には第1四半期と第2四半期とで、事業環境が大きく様変わりしたことがある。第2四半期に入ると中国のスマートフォン関連や中国・韓国の半導体関連の需要が急速に回復し、同社の業績拡大につながった。

2017年3月期通期について、同社は第1四半期時点に修正した予想を維持している。しかしながら、第2四半期決算の上振れに加えて、下期も事業環境は堅調に推移すると考えられることや、同社の下期の為替前提が100円/ドルと厳しく設定されている点を考慮すると、修正予想を上回って期初予想の線にまで達する可能性は十分にあろう。変化の激しい現況では、第4四半期の動きに不透明感があることは否定できないが、そうした時にこそ今中期経営計画で注力するエンジニアリング事業が威力を発揮するものと期待している。

同社の新たな取り組みに「ニューライフ」プロジェクトがある。 これは、女性の活躍の場を拡大するとともに、女性ならではの視点と工夫で商材を販売し、業績拡大につなげようという取り組みだ。現状は「ニューライフ推進室」という女性主体の営業部隊で、AEDやLED照明などの販売を行っている。現状では、直接的な業績インパクトは限定的ではあるが、全社員の約40%を占める女性社員が輝ける企業文化への転換は、男性社員をも活性化させて、中長期的には業績の底上げにつながってくると期待される。

■Check Point
・2017年上期は減収減益ながら、下方修正した業績見通しを利益項目は上回る着地
・「エンジニアリング事業」と「グローバルSCMソリューション事業」に注目
・2017年3月期は増収減益予想も、中国の設備投資需要の回復や為替レート差で増益の可能性も

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HK》

 提供:フィスコ

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