【特集】<話題の焦点>=工作機械受注、「大底」はすでに通過か
ツガミ <日足> 「株探」多機能チャートより
工作機械は「マザーマシン(母なる機械)」と呼ばれる「機械を作る機械」のこと。その受注額は、設備投資の先行指標とみられており、株式市場では設備投資関連株の動向を探るうえで常に高い注目を集めている。
日本工作機械工業会では8月に16年の受注額見通しを1兆3000億円に下方修正している。ただ、昨年8月からのマイナス圏が続く工作機械受注だが、大底圏は通過した可能性が浮上している。
対前年での落ち込みが最も激しかったのは今年4月のマイナス26.3%であり、この月をボトムにマイナス幅は縮小傾向にある。
ちなみに、前回の低迷期は12年5月から13年9月に17カ月連続で前年同月比マイナスを記録。この時期、最も落ち込んだのは12年12月のマイナス27.5%だった。
再度悪化局面入りの懸念も残されているものの、前回と今回の低迷期を比べた場合、下落率は最悪期をすでに通過したともみられ、期間的にも先行きのプラス圏浮上も視野に入れた時期に差し掛かりつつある。
トランプ米次期大統領の大規模なインフラ投資策への期待もあるほか、足もとの円安も工作機械受注にはプラスに働きそうだ。ツガミ<6101>やオークマ<6103>、牧野フライス製作所<6135>、DMG森精機<6141>などもそろそろマークしたい。
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)