ムサシ Research Memo(7):収益力が向上し、20円配から24円配への増配を見込む
■株主還元
ムサシ<7521>は株主還元について配当によることを基本としており、将来の成長のために内部留保の充実を図ることと、業績の成果に応じた利益還元に努めることを、基本方針としている。同社は業績の成果を還元するに際しては、普通配当に特別配当を組み合わせるスタイルを採用している。選挙によって業績の変動が大きくなることを考慮したためだ。普通配当は、業績変動に左右されない、株主還元のベースという位置付けだ。仮に業績が下振れした場合でも、それが一時的なものであると判断できれば普通配は維持している。国政選挙の実施等で業績が上振れしたときは、特別配当を上積みして株主還元を拡大している。
同社は2017年3月期において普通配当を従来の20円から24円(中間配12円、期末配12円)へと引き上げることを公表している。同社の収益力が着実に向上しつつあることからくる、持続的収益拡大についての自信の表れと弊社ではみている。
さらに、中間配については第2四半期の業績が上方修正で着地したことを受けて、6円の特別配当が上乗せされ、18円配となった。その結果今期の年間配当予想は、現状では年30円となっている。
今下期において、衆院選の実施などにより業績が上積みされる場合は、さらに期末配においても特別配の実施が十分期待できると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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提供:フィスコ