フォーカス Research Memo(8):18/3期はビジネスチャンスを確実にするため企業力強化・収益力向上を図る
■フォーカスシステムズ<4662>の今後の見通し
1. 2018年3月期の業績見通し
2018年3月期は、予見されるビジネスチャンスをより確実なものとするため、企業力の向上に努める。具体的には、より優秀な人材確保への採用投資、現社員へのより高付加価値(最先端技術の習得やマネジメントスキル向上)をつけるための技術者への教育投資、さらにガバナンス強化を目的とした社内管理体制への人的投資を引き続き行う予定としている。これらを加味し、2018年3月期の業績は、売上高18,400百万円(前期比3.1%増)、営業利益850百万円(同14.3%増)、経常利益820百万円(同12.1%増)、当期純利益520百万円(同5.7%減)と見込んでいる。
2. 新規の取り組み
最近の取り組みの中で、株価に大きな影響を与えた2017年6月に発表した「サイフォクラウド」について説明する。これは、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure(以下Azure)」を活用した警察機関向け証拠データの高速処理化を実現するソリューションのことである。サイバー犯罪の証拠データの分析及び鑑識作業の分野においては、PCやスマートフォンなど、様々なデバイスの解析作業の際にデータ処理に膨大な時間が必要である。さらには、データの大容量化、解析対象となるデバイス自体の増加など、今後もますます証拠データの分析及び鑑識作業のニーズは増す一方で、事案に対する時間的な制約や、人的、物的なリソース不足も発生している。このような状況があるなかで、分散処理技術やパスワード解析技術を始めとしたフォーカスシステムズのサイバーフォレンジックソリューションと、マイクロソフトのクラウドプラットフォームAzureを連携させる実証試験を実施し、分析時間が従来の3日から半日に短縮することを確認した。本ソリューションの提案サポートと技術支援を、全国の警察機関、法執行機関に対し行っていく。本ソリューションの売上高は2018年3月期の売上見込みには含んでいないとのことであり、受注した場合には更なる売上増加が見込まれる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)
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提供:フィスコ