【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
ナガイレーベ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ナガイレーベ <7447> 2,376円 (-218円、-8.4%)
東証1部の下落率3位。ナガイレーベン <7447> が急反落し、年初来安値を更新した。同社は4日取引終了後に、22年8月期通期の連結業績予想を公表。経常利益見通しを前期比4.1%減の50億9000万円としていることがネガティブ視されたようだ。売上高は同0.8%増の177億円を見込んでいるが、利益面では原価為替レートの円安進行による海外生産費の増加や国内での最低賃金額の改定に伴う加工賃上昇などを懸念している。なお、21年8月期通期の連結決算は、売上高が前の期比2.9%増の175億6300万円、経常利益が同5.5%増の53億600万円で着地した。
■ファストリ <9983> 72,850円 (-5,420円、-6.9%)
東証1部の下落率8位。ファーストリテイリング <9983> が大幅安で3日続落。4日の取引終了後に発表した9月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店及びEコマース売上高が前年同月比19.1%減と2ヵ月連続で前年実績を下回った。月の初めは気温の低下に伴い秋物商品を中心に好調に推移したものの、中旬以降の気温の上昇に伴い販売に苦戦するようになった。客数が同19.0%減と前月に続いて大きく減少し、客単価は同0.1%減だった。
■ネクステージ <3186> 1,913円 (-89円、-4.5%)
ネクステージ <3186> が7日続落。4日の取引終了後、21年11月期の連結業績予想について、売上高を2800億円から2850億円(前期比18.2%増)へ、営業利益を110億円から133億円(同94.9%増)へ、純利益を76億円から92億円(同94.1%増)へ上方修正したが、全般相場の下落もあってこれを好材料視する動きは限定的のようだ。買取事業・整備事業が牽引役となり、第3四半期が終わった時点で売上高が従来予想を上回ったことが要因。また、在庫回転期間を意識した在庫コントロールやコスト削減により生産性を上げることで利益率が想定以上に改善していることも寄与する。同時に発表した第3四半期累計(20年12月~21年8月)決算は、売上高2120億9300万円(前年同期比18.7%増)、営業利益98億400万円(同2.6倍)、純利益68億9300万円(同2.7倍)だった。
■日経レバ <1570> 14,760円 (-670円、-4.3%)
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が急落。日経レバがフシ目の1万5000円台を下回るのは8月末以来となる。日経平均に連動するように組成されたETFで価格変動率が日経平均の2倍に基本設定されている。全体相場のボラティリティが高まると、個人投資家を中心とした資金が流入し売り買いが活発化する傾向がある。5日は売買代金で全市場を通じ首位。
■SBG <9984> 6,027円 (-239円、-3.8%)
ソフトバンクグループ <9984> が5日続落。株価は一時6000円大台を割り込んで推移する場面もあった。株価は今年3月16日に1万695円まで買われ、1990年のITバブル時につけた上場来高値1万1000円(分割後修正値)まであと一歩に迫る場面があったが、その後は売りに押される展開となり、5月中旬を境に株価は下落局面に移行した。9月に入り戻りに転じたかにみられたが、中国政府の規制強化や不動産総量規制などを契機とした中国経済の先行き不透明感などが重荷となり、9月中旬以降は再び下値模索の展開に変わった。5日は一時356円安の5910円まで売り込まれる場面があり、8月23日以来約1ヵ月半ぶりに6000円台を割り込み、年初来安値更新となった。
■キユーピー <2809> 2,575円 (-84円、-3.2%)
キユーピー <2809> が大幅反落。4日の取引終了後、21年11月期第3四半期累計(20年12月-21年8月)を発表し、売上高は3038億5100万円(前年同期比23.6%減)、営業利益は219億1400万円(同7.3%増)だった。直近6-8月期でみると減収減益となっており、これが嫌気されたようだ。海外で新型コロナウイルス感染症の収束から外食需要の回復が見られたものの、連結子会社だったキユーソー流通システム <9369> の株式を一部売却し、第1四半期から持ち分法適用関連会社としたことが業績下押し要因となった。この影響を除いた場合、売上高は3.8%増、営業利益は18.8%増となる。
■良品計画 <7453> 2,338円 (-60円、-2.5%)
良品計画 <7453> が3日続落。4日の取引終了後に発表した9月度の国内売上高で、直営既存店売上高とオンラインストアの売上高が前年同月比5.2%減となり、4ヵ月連続で前年実績を下回った。9月1日に実施した価格見直し商品が売り上げを牽引して、客数が同0.7%増と伸長しタオルやシリコーン調理スプーン、メイクボックスなど生活雑貨が好調に推移したものの、衣服・雑貨の売り上げが伸び悩んだ。また食品では、前年同月のテレビ放映に伴う特需の反動減が発生した。
■東エレク <8035> 46,120円 (-1,030円、-2.2%)
東京エレクトロン <8035> が7日続落となり、8月27日以来となる4万5000円台まで水準を下げてきた。米国ではインフレ懸念を背景とした長期金利の上昇を嫌気してハイテクセクターへの売りが目立つ。半導体関連株にも売りがかさんでおり、前日4日は半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が2.5%安と大幅安でフシ目の3200を下回り、中期波動の分水嶺である26週移動平均線からも下放れる格好となった。東京市場でも米株市場の地合いを引き継いで、海外投資家とみられる売りが半導体主力株に観測される状況にある。
■アダストリア <2685> 2,121円 (-46円、-2.1%)
アダストリア <2685> が反落。4日の取引終了後に発表した9月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比7.9%減と2ヵ月連続で前年実績を下回った。月初の気温低下により、上旬に秋冬商品が順調に推移したものの、中旬以降に気温が上昇したことでアウター類が伸び悩んだ。また、月末のメンテナンスによる自社ECサイトの休止と昨年9月に実施したポイント還元キャンペーンの月ずれも、売り上げに影響した。なお、全店売上高は同5.1%減だった。
■マーベラス <7844> 696円 (-12円、-1.7%)
マーベラス <7844> が反落。4日の取引終了後、「牧場物語 オリーブタウンと希望の大地」の世界累計出荷本数が100万本を突破したと発表。朝方はこれを好感する動きから株価は上昇したが、相場の軟化もあって次第に売り優勢の展開となった。「牧場物語」シリーズは、1996年に1作目を発売、今年2月に最新作「牧場物語 オリーブタウンと希望の大地」Nintendo Switch版を発売した人気シリーズ。自然がいっぱいの牧場で、作物づくりや動物の世話、街に住む人たちの出会いや恋愛など人生をまるごと楽しめる「ほのぼの生活ゲーム」で、日本はもとより欧米やアジアなどグローバルで展開している。なお、今後「牧場物語」IP(知的財産)について、テンセントグループ(中国・深セン)とモバイルゲームでの取り組みなどコンテンツ展開の幅を拡大しIPの強化を図るとしている。
■弁護士COM <6027> 6,060円 (-70円、-1.1%)
弁護士ドットコム <6027> [東証M]が7日続落。4日の取引終了後、同社のWeb完結型クラウド電子契約サービス「クラウドサイン」と、サイボウズ <4776> のクラウド型グループウェア「Garoon」を連携させた「CLOUDSIGN to Garoon」の提供を開始すると発表したが、全般相場が軟調のなか好材料視する動きは限定的のようだ。「CLOUDSIGN to Garoon」は、Garoonのワークフロー承認・自動承認機能と、クラウドサインの電子契約が連携し、契約締結に関するスムーズな業務プロセスを実現させた。これまで、Garoonとクラウドサインを使用した場合、ワークフローで承認された契約などに関してはクラウドサインにログインし直し、契約送信のために同じ情報を入力する必要があり、入力する手間や入力ミスが発生することがあったが、同サービスにより承認ワークフローから契約送信、締結後の契約書管理を自動で行うことが可能になるとしている。
■チヨダ <8185> 817円 (-8円、-1.0%)
チヨダ <8185> が反落。5日午後1時45分ごろ、保有する投資有価証券6銘柄を売却したことに伴い、22年2月期の連結業績で投資有価証券売却益7億2700万円を特別利益として計上すると発表したが、好材料視する動きは限定的のようだ。なお、通期業績予想の影響については、その他の要因も含めて精査中としている。
※5日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース