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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─岸田政権誕生で経済は新ステージに入るか?!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「岸田政権誕生で経済は新ステージに入るか?!」

●性急にすぎる市場の失望、「令和版所得倍増」は実現するか

 岸田文雄氏の自民総裁選勝利が、市場にこれほど歓迎されないとは思わなかった。市場が河野氏勝利に期待していたのは明らか。実は私もその一人。神奈川県に住んでいることもあって、菅首相に続き、河野氏、さらにそれは小泉氏の3代に及ぶと夢想したりもしていた。

 しかし、結果は岸田氏が圧勝。期待外れながらも自民総裁選というビッグイベント通過で、市場は回復に転じる――こう予想していたのが、まったくの見込み外れとなってしまい、大きな反省材料になってしまった。だが、正直なところ岸田新総裁の誕生はそんなに株を売らねばならないようなことなのだろうか。

 岸田氏が具体的にどんな政策を推進するのかは、いまはまだ分からない。しかし、これまでの発言をみる限り、日本経済再建のために大いに尽力してくれそうだ。

 岸田氏の発言の中で、私が興味を引かれたのは、「小泉改革以降の新自由主義的な政策を転換する」、「成長と分配の好循環を通じた格差縮小を重視する」、「成長なくして分配なし。分配なくして成長なし」、「令和版所得倍増計画を実行」、これらのワードだ。

 新自由主義に基づく経済政策の否定には驚き、野党の提言かと疑ったほどだ。しかし、岸田氏は本気の口調でそれを主張、「成長と分配の好循環により格差縮小を目指す」という。また「成長なくして分配なし」と、成長重視の姿勢も示している。

 正直なところ、そんなことができるのか、理想的に過ぎるのでは? こんな印象を抱いたのだが、主張を担保する「計画」を予定していることが明らかになった。

 「令和版所得倍増」計画だ。これにより上述した一見夢物語に見える案を具体化するつもりなのだ。「所得倍増」論は、もちろん岸田氏が最も尊敬する政治家で、自分が長を務める宏池会(岸田派)の創設者である故池田勇人元首相が推進した経済再生計画だ。1960年から70年頃までにかけて経済の牽引役となり、日本は驚異的な経済成長を遂げた。

 もちろん、いま同じことが起きることはまず考えられない。しかし、新たな経済シーンに入ることは十分考えらるため、ここは11月には誕生する岸田政権に期待してみたい。

●雇用促進、教育、福祉の充実が注目分野に

 ただ、投資の対象としては、まだ「令和版所得倍増計画」が正式にスタートしている段階ではなく、スタートしてもすぐに着手できる分野も限られる点を考慮すると、まずは雇用の促進や 教育、福祉の充実などになる。

 具体的な投資対象としては、まずはテクノプロ・ホールディングス <6028> だ。技術系人材サービスグループの持ち株会社で、特にIT技術者に強い。

 短期業務支援に強いフルキャストホールディングス <4848> は、物流・製造業向けの 派遣が好調。当面その失速は考えられない。

 家電量販店などへのセールス派遣に強いウィルグループ <6089> も、季節的にも今後派遣が急増することになり、株価も期待が持てる。

 これまで幾度も取り上げてきたが、就職情報サイト「インディード」を日米で展開しているリクルートホールディングス <6098> も忘れてならない。

 教育ではもちろん学習塾がある。岸田氏は東大受験に3度失敗、早稲田大学に入学したという。教育には熱心と見てよく、いまは個別指導塾の集客力が高まっているため、東京個別指導学院 <4745> 、そして明光ネットワークジャパン <4668> 、リソー教育 <4714> でよい。

 福祉に目を向けると、介護付き老人ホームを運営するチャーム・ケア・コーポレーション <6062> がある。年間10施設ほどの開設スピードで成長を続けているだけに、今後も期待が持てる。

 末期ガン患者などの終末期ケアを行うホスピス住宅を運営する日本ホスピスホールディングス <7061> [東証M]も、終末期ケアの重要性が高まるなか、引き続き利用者増が続くと見るのが自然で、株価も堅調高が見込める。

 最後に「緊急事態宣言」解除関連銘柄を。ビジネスホテル経営の共立メンテナンス <9616> がある。

2021年10月1日 記

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