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【市況】S&P500 月例レポート ― 大半の市場参加者が絶好調維持を予想 (2) ―

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

●11月のまとめ

○11月のS&P500指数は初めて2600の大台を突破し、10月末の2575.26から2.81%(配当込みのトータルリターンは3.07%)上昇して2647.58で月の取引を終えました(10月は2.22%上昇)。3ヵ月間の上昇率は7.12%(同7.65%)となり、年初来では18.26%(同20.49%)、2016年11月8日の大統領選投票日の終値(2139.56)からは23.74%(同26.49%)上昇しています。S&P500指数は、11月中に終値での最高値を7回更新しました(直近の高値更新は11月30日の2647.58)。

 ダウ工業株30種平均(NYダウ)も初めて2万4000ドルの大台に乗せ、10月末の2万3377.24ドルから3.83%上昇して2万4272.35ドルで11月の取引を終えました。年初来の上昇率(昨年末の終値は1万9762.60ドル)は22.82%となっており、11月中に終値での最高値を9回更新しました(直近の高値更新は2017年11月30日の2万4272.35ドル)。

○原油価格は10月末の54.44ドル(9月末は51.64ドル)から5.3%上昇して57.35ドルで11月を終えました。2016年末の53.89ドルからの上昇率は6.4%となっています。

○米国10年国債の11月末の利回りは2.42%と、10月末の2.38%から上昇しました(2016年12月末は2.45%)。

○金価格は10月末の1トロイオンス1271.80ドルから11月に0.5%上昇し、1277.70ドルで11月を終えました。2016年12月末の1152.00ドルからの上昇率は10.9%となっています。

○英ポンドは10月末の1ポンド=1.3285ドルから1.3531ドルに上昇し(2016年12月末は1.2345ドル)、ユーロも10月末の1ユーロ=1.1651ドルから1.1909ドルに上昇しました(同1.0520ドル)。円は10月末の1ドル=113.70円から112.57円に上昇しました(同117.00円)。

○VIX恐怖指数は10月末の10.15から11.30に上昇して月を終えました(2016年12月末は14.04)。月中の最高は14.51、最低は8.56で、後者は1990年以後で最も低い水準となりました。

○ボトムアップベースで算出したS&P500指数の1年後の目標値は2812で(現在値から6.2%上昇)、またNYダウは2万5531ドル(同5.2%上昇)と、史上初の2万5000ドルの大台突破を目指しています。

●12月の見通し

 12月は、税制改革をめぐる議会採決が市場を大きく左右すると予想され(上院が採決を先送りしたため)、投資家が不安に駆られて一斉に出口に殺到しないことを願うばかりです(そうならないと期待しますが)。12月に殺到するのは買い物客で、特定の利益集団も首都ワシントンの密室に集まると予想されます。歴史的に見ると、12月の月間騰落率がプラスとなる確率は73.0%で、上昇した月の平均上昇率は2.97%、また下落した月の平均下落率は2.82%、全体の平均騰落率はプラス1.41%となっています。

 今後のFOMCのスケジュールは、2017年12月12日-13日*、2018年1月30日-31日、3月20日-21日*、5月1日-2日、6月12日-13日*、7月31日-8月1日、9月25日-26日*、11月7日-8日、12月18日-19日*(*は記者会見が行われる)となっています。

※「大半の市場参加者が絶好調維持を予想 (3) 」へ続く。

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