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【市況】S&P500 月例レポート ― 大半の市場参加者が絶好調維持を予想 (3) ―


●S&P500指数

 11月のS&P500指数は2.81%(配当込みのトータルリターンは3.07%)の上昇となり、8ヵ月連続のプラスとなりました(2016年11月以降の13ヵ月では12ヵ月がプラスとなり、唯一0.04%のマイナスだった2017年3月も配当込みのトータルリターンは0.12%のプラスでした)。最高値の更新は7回(10月は11回、9月は9回)、過去3ヵ月では7.12%(トータルリターンは7.65%)、年初来では18.26%(同20.49%)、過去1年では20.41%(同22.87%)の上昇となりました。2016年11月8日の大統領選以降、S&P500指数は23.74%(同26.49%)上昇し、最高値を65回更新しています(2017年は年初来で57回、2016年は18回、2015年は10回、2014年は52回)。

 11月は、10月の7セクターに対し11セクター全てが値上がりしました(9月は8セクター)。電気通信サービスセクターが反発に転じて最も高い5.90%の上昇を見せましたが、年初来では11.10%値下がりしています(依然として年初来騰落率は全セクター中で最低)。こうした反発の背景には2つの要因がありました。1つ目が底値買い、2つ目が相対的な配当利回りの高さ(価格下落の産物)です。情報技術セクターは10月に7.67%と大幅上昇しましたが、今月は0.93%の上昇でした。年初来では36.96%の上昇と、全セクター中で騰落率首位となっています。消費財セクターも健闘し、一般消費財は4.90%(年初来では18.52%)、生活必需品は5.40%(年初来では8.33%)上昇しました。パフォーマンス下位グループでは素材セクターが最も振るわず0.74%の上昇にとどまりましたが、年初来では19.31%の上昇となっています。

 11月は値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を大幅に上回りました。背景としては、小売セクターで事前予想を上回る業績発表が相次いだこと(なお、2017年第3四半期の業績は大半の企業が事前予想を上回りました)、および株式市場が11月に7回も最高値を更新し、最終日も最高値更新で締めくくったことが挙げられます。

 11月は385銘柄が値上がりし(平均上昇率は6.19%)、10月の318銘柄(9月は334銘柄)を上回りました。このうち65銘柄が10%以上値上がりしました(10月は24銘柄)。一方で、119銘柄が値下がりしましたが(平均下落率は4.51%)、その数は10月の186銘柄(9月は170銘柄)から減少しました。このうち10銘柄は10%以上下落しました(10月は32銘柄)。

 過去3ヵ月でみると、394銘柄が上昇(平均上昇率は12.12%)、このうち217銘柄が10%以上(平均17.77%)上昇しました。一方で、値下がりしたのは111銘柄(平均下落率は8.92%)となり、このうち39銘柄が10%以上(平均下落率は18.30%)値を下げました。

 年初来でも個別銘柄の動きは堅調で、371銘柄が値上がり(平均上昇率は28.37%)しており、このうち175銘柄が25%以上値上がりしました。値下がりしたのは131銘柄(平均下落率は14.73%)で、このうちの27銘柄が25%以上値を下げました。

※「大半の市場参加者が絶好調維持を予想 (4) 」へ続く。

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