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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

プラッツ <日足> 「株探」多機能チャートより

■プラッツ <7813>  3,880円 (+700円、+22.0%) ストップ高

 プラッツ <7813> [東証M] がストップ高で年初来高値を更新。同社は5月2日大引け後に決算を発表。17年6月期第3四半期累計(16年7月-17年3月)の連結経常損益が2億9100万円の黒字(前年同期はトントン)に浮上して着地したことが買い材料視された。1月に発売した介護用電動ベッド「Rafio(ラフィオ)」の販売が好調だったことが寄与。円安による為替差益の発生に加え、持分法投資利益を計上したことも黒字浮上に大きく貢献した。

■アイエスビー <9702>  1,083円 (+150円、+16.1%) ストップ高

 アイ・エス・ビー <9702> がストップ高で年初来高値を更新。同社は2日に決算を発表。17年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益が前年同期比3.6倍の3.4億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。1月に買収した防犯・防災システム機器の製造を手掛けるアートの業績上積みが収益を押し上げた。スマートデバイスや組み込みソフト開発の受注が伸びたことも寄与した。上期計画の2.7億円を既に27.8%も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■田辺工業 <1828>  784円 (+100円、+14.6%) ストップ高

 田辺工業 <1828> [東証2]が急反騰。2日、同社は17年3月期の連結経常利益を従来予想の14億円→18.2億円に30.0%上方修正。従来の11.7%減益予想から一転して14.8%増益見通しとなったことが買い材料視された。プラントの改修工事や定期修理工事などが順調に進捗するなか、施工効率の向上や原価管理の徹底で採算が改善したことが寄与。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の20円→40円(前の期は20円)に大幅増額修正した。2日終値ベースの予想PERは8.1倍→6.1倍に低下し、割安感がさらに強まったことも支援材料となった。

■ほぼ日 <3560>  5,670円 (+705円、+14.2%) ストップ高

 ほぼ日 <3560> [JQ]がストップ高で年初来高値を更新。2日に公表された大量保有報告書でひふみ投信などの運用を手掛けるレオス・キャピタルワークスが5.08%の株式を保有する同社の大株主となったことが判明。これを受け同社株に買いが入った。同社は3月16日にジャスダック市場へ上場した直近IPO銘柄。著名コピーライターの糸井重里氏が社長を務め、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を企画運営、手帳などオリジナル企画の文具や日用雑貨などのインターネット通販を展開している。

■アイスタイル <3660>  1,035円 (+124円、+13.6%)

 東証1部の上昇率2位。アイスタイル <3660> が3日続伸し、年初来高値更新。2日の取引終了後、17年6月期の連結業績予想の修正を発表し、最終利益を8億5400万円から10億5000万円(前期比17.6%減)へ上方修正したことが好感された。投資有価証券の売却益2億8300万円を特別利益として計上したためとしている。なお、売上高は186億900万円(同30.3%増)、営業利益は14億5000万円(同17.2%減)で据え置いた。併せて発表した第3四半期累計の連結決算は売上高132億6500万円(前年同期比25.0%増)、営業利益11億3500万円(同15.7%減)、最終利益8億5200万円(同16.2%減)だった。同時に株主優待制度の変更を発表した。化粧品のECサイト「アットコスメ ショッピング」限定で利用できる優待券を従来の4800円相当から6400円相当へ拡充するとしている。

■JUKI <6440>  1,544円 (+164円、+11.9%)

 東証1部の上昇率3位。JUKI <6440> が3日続伸し、年初来高値を更新。同社は2日に決算を発表。17年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益が前年同期比2.7倍の22.4億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。アジアでアパレル向け工業用ミシンの販売が低迷し減収となったものの、採算を重視した選別受注やコスト削減に加え、円安で為替差損益が改善したことが利益を押し上げた。併せて、非開示だった上期の同利益は前年同期比4.6倍の28億円に拡大する見通しを示した。

■EPS <4282>  1,672円 (+157円、+10.4%)

 東証1部の上昇率6位。EPSホールディングス <4282> が急反騰。同社は2日に決算を発表。17年9月期上期(16年10月-17年3月)の連結経常利益が前年同期比21.3%増の47.7億円に伸び、従来の18.7%減益予想から一転して増益で着地したことが買い材料視された。治験施設支援や臨床試験受託の案件が順調に進んだことが寄与。綜合臨床HDの統合効果や、プロジェクト管理の徹底なども増益に貢献した。通期計画の65億円に対する進捗率は73.4%に達しており、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。

■TOA <6809>  1,059円 (+96円、+10.0%)

 東証1部の上昇率8位。ティーオーエー <6809> が急反騰。同社は2日に決算を発表。17年3月期の連結経常利益は前の期比16.1%減の30.4億円になったものの、続く18年3月期は前期比21.7%増の37億円にV字回復する見通しとなったことが買い材料視された。前期は国内におけるセキュリティ機器の販売減少や、鉄道車両用放送設備の納入遅れなどが響き大幅減益となった。今期は世界5地域で多くの音響設備の新商品を投入し、10.6%の増収を見込む。

■田辺三菱 <4508>  2,507円 (+221円、+9.7%)

 東証1部の上昇率10位。田辺三菱製薬 <4508> が大幅高で4連騰。同社は8日、米国食品医薬品局(FDA)から、筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬であるラジカヴァ(日本製品名:ラジカット、一般名:エダラボン)を適応症とする承認を取得したことを発表、これによる業績拡大期待から買いが集中した。ALSは、運動神経が選択的に変性・消失し、四肢、顔、呼吸筋などの全身の筋力低下と筋萎縮が進行性に起こる原因不明の神経変性疾患で、米国では、毎年5000~6000人がALSと診断されている。同社の販売子会社であるMT ファーマ アメリカが販売を行う。

■ペプドリ <4587>  6,200円 (+430円、+7.5%)

 ペプチドリーム <4587> が急騰。8日、一部の証券会社のアナリストリポートで先週、同社の共同研究開発先である米ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMS)社のホームページ上の開発パイプラインから第1相臨床試験の開発品が削除されたことで、同社とBMS社との共同研究機開発プロジェクトの開発が中止された、または「少なくとも、開発優先順位は低下した」とするリポートがリリースされたことに対する窪田規一社長のコメントを発表しており、これを好材料視する買いが入った。コメントによると、アナリストリポートでBMS社がホームページから削除したと話題になった第1相臨床試験の開発品は、同社とBMS社との共同研究機開発プロジェクトではないという。また、プロジェクトの開発を中止・解除する場合は、事前に通知する旨の契約がBMS社と締結されており、同社が認知しない状況でプロジェクトの開発が中止されることはないとしている。

■アダストリア <2685>  2,986円 (+177円、+6.3%)

 アダストリア <2685> が大幅3日続伸。2日の取引終了後、4月度の国内月次売上高を発表しており、既存店売上高は前年同月比6.4%増と7ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。全国的に好天に恵まれ、春物を中心に順調に売り上げを伸ばした。アイテム別では、シャツ、ブラウス、ジャケット類が売り上げの中心となり、一方、ブランド別では、ニコアンド、スタディオクリップ、グローバルワーク、ベイフローなどが牽引した。

■アクシアル <8255>  4,470円 (+235円、+5.6%)

 アクシアル リテイリング <8255> が続伸。同社は2日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期経常は1%増で5期連続最高益、前期配当を4円増額・今期も68円継続へ」が好感された。17年3月期の連結経常利益は前の期比6.4%増の91.8億円になり、18年3月期も前期比1.3%増の93億円に伸びを見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。26期連続増収、5期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を64円→68円(前の期は58円)に増額し、今期も68円を継続する方針とした。

■レーザーテック <6920>  1,400円 (+73円、+5.5%)

 レーザーテック <6920> が急反発。野村証券が2日付のリポートで、レーティング「バイ」を継続し、目標株価を1721円から1943円へ引き上げたことが好感された。同証券では、半導体の次世代露光技術であるEUVLの実用化が着実に進捗しており、さらに光源出力と稼働率が順調に改善していることを評価。18年にも少量ながらロジックメーカーの量産ラインで使用される可能性が出てきたとして、18年6月期営業利益予想を従来の60億1000万円から62億円へ、19年6月期を同79億3000万円から88億3000万円へ上方修正した。

■リンテック <7966>  2,594円 (+129円、+5.2%)

 リンテック <7966> が続急伸。同社は8日午後1時、18年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は2500億円(前期比21.4%増)、営業利益は200億円(同20.5%増)、最終利益は135億円(同17.9%増)を見込んでいる。今3月期は、昨年買収した機能性フィルムの製造・販売を行っている米国子会社の売上高や利益が通期で寄与する。また、17年4月から新たな中期経営計画「LIP-2019」をスタートさせ、基本方針として「イノベーションをさらに深化させ、新たな成長にチャレンジ」を掲げ、重点テーマを「地域戦略の強化」、「新たな価値の創造」、「企業体質の強靭化」、「持続可能な社会の実現に向けた取り組み」としている。なお、主要な為替レートについては、1米ドル=110円、1韓国ウォン=0.099円、1中国元=16.7円、1台湾ドル=3.5円を前提としている。なお、17年3月期連結決算は売上高2059億7500万円(前の期比2.2%減)、営業利益165億9500万円(同6.2%減)、最終利益114億5000万円(同5.1%増)だった。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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