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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

日成ビルド <日足> 「株探」多機能チャートより

■ベネッセHD <9783>  3,560円 (+165円、+4.9%)

 ベネッセホールディングス <9783> が大幅続伸。2日の取引終了後、集計中の17年3月期連結業績について、営業利益が従来予想の75億円から76億8500万円(前の期比29.2%減)へ、最終損益が収支均衡から35億5700万円の黒字(前の期82億1100万円の赤字)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入った。売上高は、Berlitz Corporationの語学レッスン数や進研ゼミ事業の延べ在籍数が計画を下回ったことや円高による為替換算差のマイナス影響などで、4388億円から4300億6400万円(前の期比3.2%減)へ下振れたものの、コスト削減努力が奏功したほか、有価証券の売却などが寄与し利益は上振れたとしている。

■日成ビルド <1916>  586円 (+27円、+4.8%)

 日成ビルド工業 <1916> が年初来高値を更新。8日午後2時ごろ、集計中の17年3月期連結業績について、売上高が従来予想の750億円から799億2000万円(前の期比43.9%増)へ、営業利益が56億円から66億4000万円(同55.2%増)へ、純利益が36億円から39億1000万円(同35.6%増)へ上振れたようだと発表しており、これを好材料視した買いが株価を押し上げた。システム建築事業や総合建設事業が上振れたことが要因だという。また、業績上振れに伴い、期末一括配当を従来予想の18円から20円に引き上げると併せて発表している。

■ジャムコ <7408>  2,791円 (+127円、+4.8%)

 ジャムコ <7408> が大幅反発し、年初来高値を更新。2日取引終了後、集計中の17年3月期の連結業績予想について、売上高が従来予想の834億円から818億円(前期比10.7%減)へ下振れた一方、営業利益が18億円から21億3000万円(同75.8%減)へ、最終利益が3億円から10億1000万円(同80.5%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。航空機内装品等製造関連および航空機シート等製造関連の減少、航空機整備等関連の減少により売上高は計画を下回った。ただ、利益面では期末にかけて為替相場が円安に推移したことによる影響に加え、経費節減などが寄与した。

■ファストリ <9983>  37,590円 (+1,590円、+4.4%)

 ファーストリテイリング <9983> が続伸。2日の取引終了後に発表した4月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店売上高が前年同月比6.2%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。中旬まで気温が高く推移したことから、ブラトップやメンズのアンクルパンツなどのキャンペーン商品を中心に夏物商品の販売が好調だったことが牽引役となった。なお、客数は11.4%増と2ケタ伸長となった一方、客単価は4.7%減だった。

■ABCマート <2670>  6,460円 (+260円、+4.2%)

 エービーシー・マート <2670> が反発。2日の取引終了後に4月度概況を発表しており、既存店売上高は前年同月比5.5%増と4ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。気温の上昇とともに春需要が高まったことから、メンズ・レディース・キッズともにスニーカーを中心にスポーツシューズの販売が好調に推移した。

■エフピコ <7947>  5,460円 (+210円、+4.0%)

 食品トレー大手のエフピコ <7947> が3日ぶり大幅反発。同社は3日、6月1日出荷分から製品価格を値上げすると発表。値上げ幅をPS(ポリスチレン)製品が8%以上、PET(ポリエチレンテレフタレート)製品およびPP(ポリプロピレン)製品が6%以上としており、これによる採算改善が期待されたようだ。値上げの理由は、原材料価格の高騰に加え、物流費や電力料金、人件費などが上昇していることが要因。合理化など自助努力で吸収することは極めて困難だとしている。

■テンプHD <2181>  2,188円 (+84円、+4.0%)

 テンプホールディングス <2181> が新値街道を走る展開となったほか、やや出遅れていたリクルートホールディングス <6098> も大幅高で年初来高値を更新するなど、大手人材サービス関連株への買いに勢いがついてきた。記録的な有効求人倍率の上昇が人材関連株の収益機会の拡大を暗示しているが、そのなか時価総額の大きい銘柄にも機関投資家とみられる買いが流入したもよう。「大手外資系証券が、今後日本市場では労働力不足が企業業績全体に重荷となるとの見方を示す一方、それを補う設備投資や人材・アウトソーシング市場については需要を後押しするとの見解をまとめており、これが人材サービス関連の人気を後押ししている」(市場関係者)との指摘が出ている。

■前田道路 <1883>  2,138円 (+71円、+3.4%)

 前田道路 <1883> やNIPPO <1881> 、日本道路 <1884> など道路株が買われた。前田道は3月中旬につけた年初来高値を約2ヵ月ぶりに更新したほか、NIPPOも新高値に迫っている。足もとで公共投資事業が拡大しており、特に高速道路の老朽化対策で道路関連の需要が増加するとの観測が出ている。道路株には出遅れ感が指摘されており、前田道やNIPPOの連結PBRは1倍割れ、日道路は同0.6倍前後の水準と再評価余地がある。

■HUG <3676>  1,453円 (+47円、+3.3%)

 ハーツユナイテッドグループ <3676> が反発。8日の午前中に、傘下のデジタルハーツが、JVCケンウッド <6632> からカーナビの走行テスト・IoT関連テストを受注したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回受注した案件では、公道での走行テストを通じたルート検索機能、表示機能、GPS機能などの検証に加えて、100機種以上のスマートフォンを用いた多端末接続検証、さらに連携機能をはじめとする各種テストなどを実施したという。

■ネットワン <7518>  1,027円 (+31円、+3.1%)

 ネットワンシステムズ <7518> が反発。大和証券が2日付で投資判断を「2」から「1」とし、目標株価を880円から1200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券による18年3月期の営業利益予想を53億円から74億円へ大幅に上方修正したことが要因。同証券では、会社側が懸念する通信事業者の受注継続的減少とパブリックの補正予算の反動減は、17年3月期末の受注残高が前期比7%増と比較的高水準であることから、ダメージは限定的と判断。会社予想営業利益72億円は、17年3月期下期にみられる採算改善の延長で超過達成が可能と分析している。

■三愛石 <8097>  995円 (+29円、+3.0%)

 三愛石油 <8097> が3日続伸。同社は2日取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表した。売上高を7500億円から6550億円(前の期比12.3%減)へ、営業利益を77億円から89億円(同42.6%増)へ、最終利益を54億円から59億円(同10.5%増)へそれぞれ修正した。売上高は、石油製品の販売数量減少や販売価格の下落により、連結、個別ともに当初の予想を下回る見込み。また、連結での営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、羽田空港の航空燃料取扱数量が増加したことや、連結子会社の業績が好調に推移したことなどにより、当初の予想を上回る見込み。

■ナブテスコ <6268>  3,350円 (+90円、+2.8%)

 ナブテスコ <6268> が12連騰と異彩を放った。世界的な設備投資ニーズを反映して、産業用ロボット向けを中心とする精密減速機の需要が絶好調で、17年12月期通期の最終利益は4月28日時点で早くも上方修正、期初予想の197億円を225億円に大幅に引き上げている。公共投資計画を背景に中国建機市場も回復歩調を強めており、油圧機器も好調に推移しており、市場では一段の上乗せも視野に入るとの見方が出ている。ここ機関投資家とみられる継続的な実需買いの動きが観測され、年初来高値更新基調が続く。

■東和薬品 <4553>  5,810円 (+140円、+2.5%)

 東和薬品 <4553> が3連騰。2日の取引終了後、集計中の17年3月期連結業績について、純利益が従来予想の36億円から55億円(前の期比28.4%減)へ上振れたようだと発表しており、これを好材料視した買いが入った。販売数量が計画未達となったことから、売上高は884億円から849億円(同3.4%増)へ、営業利益は72億円から68億円(同38.9%減)へ下振れたが、デリバティブ評価損が従来見込みから減少したため、最終利益は上振れたとしている。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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