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【市況】地政学リスクからトランプ政策期待に関心移る【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

25日の日経平均は大幅続伸。203.45円高の19079.33円(出来高概算19億4000万株)で取引を終えた。終値ベースでは3月30日以来、約1ヵ月ぶりに19000円を回復している。24日の米国市場はNYダウが200ドルを超す大幅上昇となった。仏大統領選の第1回投票で欧州連合(EU)との協調路線をとるマクロン氏が優勢となったことが材料視されたが、これについては前日の段階で織り込み済み。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の18870円となるなか、前日の大幅な上昇に対する利益確定の流れが先行した。

しかし、寄付き直後につけた18867.19円を安値に、その後は早い段階で上昇に転じている。さらに北朝鮮人民軍創軍85周年を迎えた北朝鮮では、緊張が続くものの、一先ず核実験や弾道ミサイル発射などの動きがみられていないこともあり、次第に地政学リスクへの警戒が和らぐ格好。インデックスに絡んだ買い戻しとみられる資金流入から、節目の19000円を回復してきている。また、地政学リスクが和らぐ一方で、市場は26日に発表が予定される米国の税制改革案に対する期待へ移ってきており、金融セクターなどへの物色が強まっている。日米決算が本格化する中、SOX指数の1000pt回復もあり、半導体関連への物色なども強まっていた。

リスク要因を一つずつクリアする格好となるが、日経平均は節目の19000円を回復し、75日線レベルを回復。週足では26週線をクリアし、13週線までの戻りをみせており、いったんは達成感が意識される水準までの戻りをみせている。週間ベースでの価格帯別出来高では商いの薄いところでのリバウンドであり、ここから19500円処にかけて戻り売り圧力が強まるところである。年初から3月までのもち合いレンジの下限レベルであり、利食いが出やすい価格帯に入っていくことになる。

《AK》

 提供:フィスコ

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