【市況】【↓】日経平均 大引け| 反落、地政学リスクや円高が重荷 (4月11日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 18717.55
高値 18767.70(09:55)
安値 18661.86(13:26)
大引け 18747.87(前日比 -50.01 、 -0.27% )
売買高 16億9117万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆8634億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は買い手控えられ反落
2.北朝鮮問題を背景とした地政学リスクが重荷
3.リスクオフ映し為替は取引時間中に漸次円高傾向
4.売り圧力も限定的で後場終盤に下げ幅縮小
5.長期金利を横目に銀行売られ、不動産は買われる
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは1ドル高と反発。原油高で石油株が買われたが、相場全般は方向感に乏しい展開となった。
東京市場では買い手控えられ軟調な推移。ここ日替わりで強弱感が入れ替わるなか、本日は弱気優勢の地合いだった。
11日の東京市場は、リスク回避の売りに押される展開となった。前日の米国株市場はNYダウなど主要指数が総じて堅調だったものの上値が重く、外国為替市場では1ドル=110円台半ばへと円高傾向にあることで、これを嫌気して主力株中心に幅広く売りが出た。北朝鮮を巡る北東アジア情勢の緊迫が買い手控え感をもたらした。もっとも、売り一巡後は下げ渋り、日経平均は前日終値近辺まで水準を戻す場面もあった。金利上昇思惑の後退から大手金融株が売られ、不動産株に買いが入る地合いが特徴的だった。全体は前場後半から売り直されたものの、後場終盤になって再度下げ幅を縮小させる展開に。東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を連日で下回った。
個別では、東芝<6502>が軟調。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも冴えない。ペプチドリーム<4587>が利食われ、九州旅客鉄道<9142>、リクルートホールディングス<6098>も値を下げた。ローツェ<6323>がストップ安で売り物を残し、スミダコーポレーション<6817>、リンクアンドモチベーション<2170>も大幅下落となった。GMOペイメントゲートウェイ<3769>も安い。
半面、トヨタ自動車<7203>が朝安後プラスに切り返したほか、東京海上ホールディングス<8766>、三井不動産<8801>などが買い優勢だった。石川製作所<6208>は続急伸も引けは伸び悩んだ。兼松サステック<7961>、池上通信機<6771>が買われ、大阪有機化学工業<4187>も高い。ケネディクス<4321>、ドンキホーテホールディングス<7532>も上昇した。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、KDDI <9433> 、テルモ <4543> 、アステラス <4503> 、SUBARU <7270> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約17円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファナック <6954> 、東エレク <8035> 、ダイキン <6367> 、電通 <4324> 、キヤノン <7751> 。押し下げ効果は約32円。
東証33業種のうち上昇は10業種。上昇率の上位5業種は(1)不動産業、(2)保険業、(3)陸運業、(4)小売業、(5)鉄鋼。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)石油石炭製品、(3)機械、(4)電気機器、(5)金属製品。
■個別材料株
△日本サード <2488> [JQ]
デル日本法人と業務提携にむけて協議を開始。
△APカンパニ <3175>
3月度既存店売上高2.1%減も前月から改善。
△シュッピン <3179>
カメラ、時計など高級商材の需要旺盛で大幅続伸。
△帝繊維 <3302>
スパークス・アセットが5.07%保有で資本効率改善など要請。
△アエリア <3758> [JQ]
東証が信用規制解除。
△MDV <3902>
1→2の株式分割を実施。
△川崎化 <4117> [東証2]
「3Dプリンター向け次世代光増感剤を開発」と報道。
△トレンダ <6069> [東証M]
個人投資家の片山晃氏が11.38%取得。
△新日無 <6911>
前期最終を一転黒字に上方修正。
△旭化学 <7928> [JQ]
今期経常を2倍上方修正。
▲ローツェ <6323>
今期経常は20%減益。
▲スミダコーポ <6817>
公募・売り出しによる需給悪化を懸念。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)新日無 <6911> 、(2)石川製 <6208> 、(3)兼松サステ <7961> 、(4)池上通 <6771> 、(5)EIZO <6737> 、(6)MDV <3902> 、(7)シュッピン <3179> 、(8)モバクリ <3669> 、(9)アグロカネシ <4955> 、(10)サカイ引越 <9039> 。
値下がり率上位10傑は(1)ローツェ <6323> 、(2)スミダコーポ <6817> 、(3)プレナス <9945> 、(4)日本マイクロ <6871> 、(5)富士機工 <7260> 、(6)メディアス <3154> 、(7)LINK&M <2170> 、(8)アウトソシン <2427> 、(9)ビジョン <9416> 、(10)酒井重 <6358> 。
【大引け】
日経平均は前日比50.01円(0.27%)安の1万8747.87円。TOPIXは前日比4.55(0.30%)安の1495.10。出来高は概算で16億9117万株。値上がり銘柄数は504、値下がり銘柄数は1384となった。日経ジャスダック平均は2910.39円(19.66円安)。
[2017年4月11日]
株探ニュース