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【市況】今週の【早わかり株式市況】 年初来高値を更新、外国人買い・円安加速・原油高が相場を牽引


今週の株式市場は、外国人投資家の買いが続く中、円安加速と原油高を追い風に日経平均株価は11ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。

 週初の11月28日は為替が円高方向に反転したことに加え、日経平均が前週末まで7日続伸していただけに売りが先行。ただ、後場に円安方向に切り返したことで押し目買いが入り、小幅反落にとどまった。

 翌29日は円高基調やOPEC総会を控え利益確定売りに押され、日経平均は続落した。30日は売り買い交錯で方向感に欠ける展開だったものの、円安基調を下支えに小反発。12月1日はOPECの減産合意による原油急騰と円安加速を追い風に、日経平均は終値ベースで約11ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。

 週末の2日は為替の円高基調に加え、米国11月雇用統計の発表を控えた週末とあって、持ち高調整の売りや利益確定売りに押され、3日ぶりに反落した。ただ、金融株を中心とした海外資金の流入などで東証1部の売買代金は3日連続で3兆円を上回っており、相場の力強さは健在だった。

 日経平均株価は、前週比44円(0.24%)高の1万8426円と小幅に4週続伸。終値ベースでは年初来高値を確保して取引を終えた。週間の振れ幅は523円と、前週の475円から拡大した。


 来週は欧米のイベントなどにより一時的に調整が入る可能性もあるものの、海外資金の流入と円安基調を追い風に、日経平均は年末に向けて1万9000円大台を奪還する動きが続きそうだ。
 重要イベントとしては、国内では7日に発表される10月景気動向指数や9日のメジャーSQが注目される。海外では8日発表の中国11月貿易収支や同日開催のECB理事会に注視が必要だろう。


◆マーケット・トレンド(11月28日~12月2日)

【↓】 11月28日(月)―― 8日ぶり小反落、円高反転で売り先行も底堅さ発揮
 日経平均 18356.89( -24.33)  売買高21億8569万株 売買代金 2兆3546億円

【↓】 11月29日(火)―― 続落、円高やOPEC控え、利益確定売りが優勢
 日経平均 18307.04( -49.85)  売買高19億5601万株 売買代金 2兆3080億円

【↑】 11月30日(水)―― 3日ぶりに小反発、円安や米経済指標の好調が下支え
 日経平均 18308.48( +1.44)  売買高26億7116万株 売買代金 3兆2492億円

【↑】 12月 1日(木)―― 年初来高値を更新、円安や原油急騰で買い膨らむ
 日経平均 18513.12( +204.64)  売買高28億2141万株 売買代金 3兆2911億円

【↓】 12月 2日(金)―― 反落、米雇用統計や伊国民投票控え利益確定売りが優勢
 日経平均 18426.08( -87.04)  売買高28億3340万株 売買代金 3兆0178億円


◆セクター・トレンド(11月28日~12月2日)

(1)国際石開帝石 <1605> など鉱業、昭和シェル <5002> など石油といった資源関連株が買われた
(2)外国人買いでメガバンクを中心に三菱UFJ <8306> など銀行株が急伸
(3)相場活況で野村 <8604> 、大和 <8601> など証券株も大幅続伸
(4)大和ハウス <1925> など建設、菱地所 <8802> など不動産といった内需株の一角は堅調
(5)トヨタ <7203> など自動車、日立 <6501> など電機といった輸出株は上値重い
(6)アステラス <4503> など医薬、JT <2914> など食品といったディフェンシブ株はさえない

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