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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「週足は戻り途上、買い主体での対応続く」

株式評論家 富田隆弥

◆トランプ・ラリーもようやく一服。年初来高値1月4日終値1万8450円に到達したこともあり、日経平均株価は28日から3日間足踏みである(30日現在1万8308円)。サイコロジカルラインやRCI、騰落レシオなどテクニカル指標の多くに過熱感が出ていたので、ここでの調整は当然だろう。だが、深く押すことなく足踏み程度でとどまる動きは理想的なスピード調整で、「強い流れ」が続いていると言える。

◆ブラックフライデーやサイバーマンデーなど年末商戦の好調も伝わり投資家のマインドも盛り上がるところだけに、日経平均はさらなる上値を目指してもおかしくない。週足チャートをみればダブル底から好転を明示、戻り波動を強めている。次なる目安は1月4日ザラバ高値1万8951円から、昨年12月1日の2万0012円だ。為替(ドル円)の週足もナベ底波動で戻りを鮮明にしており、株価にフォローの風を送るだろう。

NYダウが最高値を更新し、外国人の日本株買いも再開、それに伴い先物取引に係る「裁定買い」も復活している。11月25日現在の裁定買い残は1兆5558億円と3週連続で増加中だが、1年前の水準が3兆6300億円であるから上乗せ余地は十分にある。つまり、先物主導で上昇する余地があるということは、日経平均の「2万円」大台も難しい水準ではなくなる。

◆もちろん、上昇が加速すれば再び「過熱」を警戒することになる。昨年は12月1日に戻り高値を打ったが、この12月も注目イベントを多く控える。イタリアの憲法改正投票(4日)、メジャーSQ(9日)、そして利上げが焦点のFOMC(13~14日)などに目が向く可能性もある。そうしたことで折に触れスピード調整は挟むだろう。ただ、日足の25日平均線や下値抵抗線など下値ポイントを維持しているうちは上昇基調を継続と判断する。チャートの好転は「需給の好転」でもあり、上向きの流れ(トレンド)が続くうちは「押し目買い、吹き値売り」など「買い」主体での対応が続く。

※富田隆弥の【CHART CLUB】連載休止のお知らせ
ご好評いただいております「富田隆弥の【CHART CLUB】」ですが、著者の諸事情により連載を一時休止させていただきます。連載再開の予定が立ちましたら、「株探」サイトにてお知らせしますので、よろしくお願いいたします。(編集部)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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