【特集】【今週読まれた記事】次々と人気化するテーマ株、目立つ配当4%台
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
週初、日経平均株価はいきなりの1万7000円大台乗せ。そして、200日移動平均線をも同時に回復しました。その後はいったん押し目を作る動きとなりましたが、長期トレンドの方向性を探る上で重要な200日線を一時的とはいえ、昨年12月以来約9ヵ月ぶりに奪回した意味は大きく見えます。既に米国ではNYダウなど主要指数が史上最高値を更新。米国以外でも指数が高値をつける国が出始めており、東京株式市場も遅ればせながら、ゆるやかに後を追い始めた気配があります。
全体相場の上昇は一本調子には行かず、物色対象を変えながら、幾度もの調整を交えつつ進みます。前週の株探のアクセス状況では、景気敏感株に焦点を当てた記事がページビュー(PV)を伸ばし、循環物色が復活した気配がうかがわれました。今週の株探のアクセス状況でも、先週とは異なった投資テーマの記事が注目を集め、相場の循環は継続しているようです。
投資テーマを扱った記事で、先週から継続して読まれ続けたのは「大相場が来る―『3次元NAND』革新で“半導体株”に異次元買い <株探トップ特集>」、「大相場から1年、始まった再上昇『自動運転関連』本命と穴株 <株探トップ特集>」。そして今週は、「中村潤一の相場スクランブル 『フィンテック祭り再び』」、「対プーチンで安倍首相“渾身の一手”、急浮上『ロシア関連株』を見よ <株探トップ特集>」、「動き出した“電力IoT”、『仮想発電所』構築へ政府後押し <株探トップ特集>」が続きました。
「フィンテック祭り再び」は、全体相場の考察の後に、「東京ゲームショウ」を控えるゲーム関連株とともに、フィンテック関連が「復活のタイミング」と指摘。紹介した個別銘柄の幾つかは記事公開後も騰勢を強めており、この動きが来週以降も継続するか要チェックです。「急浮上『ロシア関連株』を見よ」は、密かに進む日ロ関係改善のうねりを追ったもの。株価に織り込む動きはまだありませんが、展開次第では戦後史の大きな一章となることもありえます。ロシア関連銘柄を頭の片隅にとどめておく価値はありそうです。
7月の「ポケモンGO」フィーバーから約2ヵ月、再びの任天堂 <7974> とその関連株の急騰について分析した「任天堂株“Bダッシュ”開始、iPhoneマリオ配信は始まりに過ぎない <うわさの株チャンネル>」も大きなアクセスを集めました。こちらは物色テーマとして、関連した銘柄群が全て上昇を続けるかはまだ分かりませんが、少なくとも任天堂の相場がこれっきりで終わる可能性は少なそうです。関連銘柄にしても、ゲーム関連株やVR関連株、ポケモン関連株、位置情報関連株、そして任天堂関連株と微妙に重なりあっており、根強く物色されるかもしれません。
「資金シフトが続く “景気敏感株”、低PBR『好業績』リスト 34社選出 <割安株特集>」は、非鉄金属、化学、ガラス・土石の素材3業種から割安銘柄をリストアップ。8月28日配信の鉄鋼、電機、機械、精密機器、輸送用機器の5業種を対象とした第1弾に続くもので、引き続きPVを伸ばしました。割安株特集では「9月に配当取りを狙える【高利回り】ベスト30 <割安株特集>」も人気を集めています。リストには中間配当だけで高利回りを叩き出している3月期決算企業も混じっており、年間では利回り4%を超えるものもちらほら。「【JPX日経400採用】の高利回り・高ROE株 31社選出 <割安株特集>」でも予想配当利回り4%台の銘柄が幾つもリストアップされており、この利回りがいつまで放置されているか見ものです。
全体相場動向については、目下のマーケットで注目を集める20、21日開催の日銀金融政策決定会合後のシナリオを探った「日本株上昇の“起爆剤”なるか―日銀『総括的検証』の行方 <株探トップ特集>」のほか、北浜流一郎氏の「今年も9月は苦月? 浅押し銘柄で活路!」などが大きなアクセスを集めました。大人気だったのは杉村富生氏の「反騰態勢を固める日本の株式市場!」。「9~10月にかけて、日本市場は反騰態勢を鮮明にする」。「今後、アベノミクスの総仕上げに向け、政策総動員となる」。「テクニカル的には底値ゾーンを示唆するデータが相次いでいる」。次々に繰り出される力強い“杉村節”は圧巻の一語。長期金利の低下トレンドとメガバンク株の行く末についての指摘は必見です。
株探ニュース