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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

楽天 <日足> 「株探」多機能チャートより

■楽天 <4755>  1,373.5円 (-55.5円、-3.9%)

 SMBC日興証券が7日付で楽天 <4755> の投資判断を「1(強気)→2(中立)」に引き下げたことが売り材料視された。リポートでは、国内EC市場の回復には時間を要すると指摘。新ポイント販促である「SPU7」などの施策が流通総額の成長率に及ぼすプラス効果は、想定より遅く時間をかけて緩やかに表れる可能性があるとしている。

■電通 <4324>  5,540円 (-200円、-3.5%)

 電通 <4324> が続落。同社は7日の取引終了後、8月の月次売上高を発表、全社では前年同月比2.0%減の1189億9300万円となった。業務別では、インタラクティブメディアが同21.6%増、テレビが同2.5%増、新聞が同7.7%増と好調だったが、雑誌が同17.1%減、マーケティング/プロモーションが同7.0%減などと不振だった。

■富士ソフト <9749>  2,818円 (-72円、-2.5%)

 富士ソフト <9749> が反落。7日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を2950円から3000円へ引き上げたが、レーティングは「オーバーウエイト」から「ニュートラル」へ引き下げた。自動車関連やFA関連の組み込みソフト開発を牽引役に業績は好調に推移、これにより、株価は堅調に推移し、上値余地が相対的に限定的となったとし、さらなる株価上昇には資本効率改善に向けた取り組みが重要とみており、今後の動向に注目としている。

■伊藤園 <2593>  3,245円 (-75円、-2.3%)

 伊藤園 <2593> が反落。同社は7日の取引終了後、8月度の月次売上高を発表、合計で前年同月比3.2%増となったが株価は反応薄。その内、ドリンク事業は同3.1%増。内訳ではミネラルウォーターが同39.6%増、日本茶・健康茶飲料が同3.7%増、中国茶飲料が同8.1%増、野菜飲料が同5.7%増、機能性飲料が同6.2%増と好調ながら、果実飲料が同18.3%減、紅茶飲料が同49.3%減、コーヒー飲料が同1.3%減と不振だった。

■イハラケミカル工業 <4989>  904円 (-20円、-2.2%)

 イハラケミカル工業 <4989> が反落。同社は7日の取引終了後、16年10月期第3四半期累計(15年11月-16年7月)の連結決算を発表。売上高は335億1900万円(前年同期比5.6%増)、営業利益は30億4300万円(同24.5%減)、純利益は26億8000万円(同22.2%減)と減益となった。海外向け綿花用除草剤原体の減少や、海外向け水稲用除草剤の地域差による販売価格低下などによる利益低下に加え、為替変動や販管費増などが利益を圧迫している。通期業績は売上高440億円(前期比7.0%増)、営業利益29億円(同41.2%減)、純利益25億円(同40.4%減)と従来見通しを据え置いた。

■村田製作所 <6981>  13,220円 (-165円、-1.2%)

 村田製作所 <6981> 、アルプス電気 <6770> 、日東電工 <6988> など米アップルの有力なサプライヤーであるiPhone関連の電子部品株に売りが目立った。米アップルが現地時間7日に開催したイベントで「iPhone7」などを発表したが、防水機能がついたことやイヤホンジャックをなくしたなどの変化はあったが、目新しさに欠けたことで、新たに株価を刺激する格好とはならなかった。マーケットの視線は機能の付加価値化よりもコンテンツによる差別化に向かっており、電子部品株とは対照的に「スーパーマリオ」の新作配信を発表した任天堂とその関連銘柄に物色の矛先が向いた。

■東京楽天地 <8842>  466円 (-5円、-1.1%)

 東京楽天地 <8842> が反落。7日の取引終了後、17年1月期の連結業績予想について、営業利益を15億円から13億円(前期比22.1%増)へ、純利益を9億円から7億5000万円(同8.0%減)へ下方修正したことが嫌気された。「シン・ゴジラ」や「君の名は。」が好調に推移しているものの、ヒット作が相次いだ前期には及ばない見通しであることなどが要因。また、浅草ビル内の商業施設「まるごとにっぽん」の小売店「蔵」の償却負担や宣伝販促の規模拡大なども利益を圧迫する。なお、売上高は105億円(同12.1%増)で据え置いた。同時に発表した第2四半期累計(2-7月)決算は、売上高52億9000万円(前年同期比17.9%増)、営業利益6億6900万円(同14.5%減)、純利益4億1900万円(同21.0%減)だった。

■アサツー ディ・ケイ <9747>  2,554円 (-26円、-1.0%)

 アサツー ディ・ケイ <9747> が3日続落。7日取引終了後、8月の単体売上高を発表し、前年同月比1.7%増の211億2400万円と、2ヵ月連続で前年実績を上回ったが市場の反応は限定的。媒体別では、テレビが同1.7%増、デジタルメディアが同38.0%増と好調で新聞や雑誌などの苦戦をカバーした。なお、1-8月累計では前年同期比2.1%増だった。

■ソニー <6758>  3,411円 (-26円、-0.8%)

 ソニー <6758> が小反落。同社は8日、米国ニューヨークで開催した「プレイステーション ミーティング 2016」で「プレイステーション4 Pro」(PS4 Pro)と新型「プレイステーション4」を発表したが、ゲーム関連の人気が任天堂 <7974> とその関連に集中していることもあり反応薄。PS4 Proは4Kやハイダイナミックレンジ(HDR)といった最新の映像技術に加え、より安定した高速なフレームレートなどに対応、新型PS4は現行モデル比で30%以上の小型化に加え、16%の軽量化、28%の消費電力低減を実現している。

■ガンホー <3765>  255円 (-1円、-0.4%)

 ガンホー・オンライン・エンターテイメント <3765> が反落。いちよし経済研究所が7日付で投資判断「B」を継続しつつ、目標株価を330円から270円へ引き下げたことが弱材料視された。同研究所では、主力の「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)の国内売り上げランキングは低下傾向が続き、中国向け「パズドラ」も低迷していると指摘。これを受けて、16年12月期の営業利益を573億円から525億円へ、17年12月期を同481億円から398億円へ下方修正し、フェアバリューも引き下げたという。

※8日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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