市場ニュース

戻る
 

【市況】後場に注目すべき3つのポイント~17000円キープで売り仕掛けも入れづらく

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

6日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・17000円キープで売り仕掛けも入れづらく
・ドル・円は103円72銭付近、ドル弱含み、日本株や日銀総裁発言に反応
・KDDI、ホンダなど10社の目標株価変更


■17000円キープで売り仕掛けも入れづらく

日経平均は続伸。36.64円高の17074.27円(出来高概算6億9000万株)で前場の取引を終えている。米国市場がレイバーデーの祝日のため海外勢のフローが限られているほか、前日に日経平均は3ヶ月ぶりに節目の17000円を回復したこともあり、方向感の掴みづらい相場展開になっている。小幅に反落して始まった日経平均は、その後プラスに転じるものの、前日終値を挟んでの推移に。日中値幅は70円程度にとどまっている。

セクターでは石油石炭、水産農林、保険、その他製品、ガラス土石、化学、建設、サービス、情報通信がしっかり。半面、倉庫運輸、鉱業、鉄鋼、海運、電力ガス、非鉄金属が小安い。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。

7割の銘柄が上昇しているが、中小型株が中心であり、大型株の鈍さが重しになっている。海外勢の資金流入が限られていることもあり、個人主体の中小型株物色が中心になりやすい需給状況である。ファーストリテ<9983>など指数インパクトの大きい値がさの一角を睨みながらの展開になりそうだ。

もっとも、日経平均は17000円を上回っての推移が続いており、底堅さが意識されている。短期筋による先物での売り仕掛け的な動きがあったとしても、17000円をキープしている状況のなかでは、センチメントは悪化しないであろう。反対に下値の堅さが意識されるなか、ショートカバーが入りやすい需給状況でもある。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■ドル・円は103円57銭付近、ドル失速、内閣参与の発言に反応

6日午前の東京外為市場では、ドル・円は失速した。浜田内閣官房参与が日銀の追加金融緩和に否定的な見解を示したことに反応。ドル・円は103円40銭台で寄り付いた後、日経平均株価のプラス圏推移を背景に103円半ばで底堅い値動きが続いた。また、今日10時半に発表された4-6月期のオーストラリア経常収支の改善を受けた豪ドル・円の上昇で、ドルは一時103円81銭まで値を上げた。

ただ、浜田内閣官房参与が今月20-21日開催の日銀金融政策決定会合と連邦公開市場委員会(FOMC)を念頭に置き「日銀はFOMC前の追加金融緩和は控えるべき」と述べたことに反応し、ドルは103円70銭台から一時103円30銭台まで値を下げた。

ランチタイムの日経平均先物は底堅い値動きが続いており、目先のドル・円の一段安は想定しにくい。ただ、日米の金融政策が注目されやすいタイミングでの浜田氏発言は、ドル上昇の重石になる可能性があろう。

ここまでのドル・円は103円36銭から103円81銭、ユーロ・円は115円27銭から115円68銭、ユーロ・ドルは1.1140ドルから1.1153ドルで推移した。

12時20分時点のドル・円は103円57銭、ユーロ・円は115円49銭、ポンド・円は137円96銭、豪ドル・円は78円95銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・KDDI<9433>、ホンダ<7267>など10社の目標株価変更

・ノバレーゼ<2128>、フジタコーポ<3370>がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・習近平中国国家主席
「混乱を乗り越えて日中両国を通常の関係に早急に戻すべき」

・浜田内閣官房参与
「日銀はFOMC前の追加金融緩和は避けるべき」

・麻生財務相
「積み上げた話がG20首脳会合で認められたのは成果」





☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・特になし


<海外>
・13:30 豪準備銀行が政策金利発表(1.50%に据え置き予想)
・14:45 スイス・4-6月期GDP(前年比予想:+0.8%)

《WA》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均