【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):信号、アサヒ、久光薬
信号 <日足> 「株探」多機能チャートより
日本信号<6741>が反落。いちよし経済研究所は29日、同社株のフェアバリューを1100円から900円に引き下げた。レーティングは「B」を継続した。鉄道信号(交通運輸インフラ事業)を中心に受注回復が遅れていることを考慮した。第1四半期(4~6月)の連結営業損益は13億6500万円の赤字と同経研予想(損益トントン)を下回った。受注高も前年同期比17%減と減少した。連動装置(駅構内の信号機と転轍機をつなげる保安装置)など国内鉄道信号の更新需要顕在化が遅れているほか、海外向けも大きな受注成約はなかった様子。これを受け、同経研では17年3月期の連結営業利益を従来予想80億円から70億円(前期比2.3%減)に下方修正している。
■アサヒ <2502> 3,346円 -63 円 (-1.9%) 本日終値
アサヒグループホールディングス<2502>が反落。子会社のアサヒグループ食品が29日、和光堂ブランドで展開する乳児向け食品2商品のうち一部を自主回収すると発表しており、これを嫌気した売りが出ている。自主回収されるのは、乳児向け食品「栄養マルシェ」シリーズのうち、賞味期限が2017年12月14日の「鶏とおさかなのベビーランチ」と、賞味期限が同年12月10日の「和野菜のベビーランチ」。商品の一部に青色の樹脂片が混入していることが分かったためで、これまでのところ健康被害の報告はないという。
■テレ東HD <9413> 2,102円 -28 円 (-1.3%) 本日終値
テレビ東京ホールディングス<9413>が3日続落。29日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティング「ニュートラル」継続、目標株価を2270円から2130円へ引き下げた。消費低迷で主要広告主の出稿抑制傾向が強まるという循環的要因やNHKとの視聴率競争激化や視聴者のテレビ離れの影響、ネット・イベント広告の台頭などの構造的要因を指摘。17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の47億円(前期72億7200万円)に対して従来予想の37億円から36億円へ、18年3月期を50億円から46億円へ引き下げている。
■久光製薬 <4530> 4,600円 -45 円 (-1.0%) 本日終値
久光製薬<4530>が5日続落。29日の取引終了後、経皮吸収型非ステロイド性疼痛治療剤「HP-3150」のがん疼痛に対する国内第2/3相臨床試験結果を発表した。がん疼痛患者を対象に、有効性および安全性についてプラセボ(偽薬)を対照に比較検討したが、有意差をもって有効性を検証するには至らなかったとしている。なお、同社では今後、成績の詳細な分析を行い、追加試験の実施による開発継続可能性を検討するとしている。
■アスクル <2678> 3,610円 -5 円 (-0.1%) 本日終値
アスクル<2678>は3日続落。同社は29日の取引終了後、8月度月次売上高(7月21日~8月20日)を発表した。単体の売上高は前年同月比3.3%増の231億9900万円となった。その内訳では主力のBtoB事業は今年より導入された祝日「山の日」の影響などにより同0.5%減となったが、稼働日修正後では6.4%増になると推測されている。成長分野の個人通販LOHACOは同34.8%増と大幅な増収となった。
■カルナバイオサイエンス <4572> 2,085円 +400 円 (+23.7%) ストップ高 本日終値
カルナバイオサイエンス <4572> [JQG]が連日ストップ高。26日、国立がん研究センター、理化学研究所との共同研究で大腸がん幹細胞を抑制する新規化合物を創出したと発表したことが引き続き買い材料視された。従来の抗がん剤では薬剤が効かない「がん幹細胞(がんの根元の細胞)」が残り、がんが再発する原因になっていた。今回創出した新規化合物は、この「がん幹細胞」が腫瘍を再度作る働きを抑えることが動物実験で明らかになったという。これを受け国立がん研究センターでは大腸がんに対する新規治療薬として実用化を目指す。
■安川情報システム <2354> 466円 +80 円 (+20.7%) ストップ高 本日終値
安川情報システム<2354>がストップ高。同社は29日に、IoT/M2Mクラウドサービス「MMCloud」が、NTTコミュニケーションズ(東京都千代田区)のIndustrial IoTサービス「Machine Cloud」に採用されたと発表。これが引き続き材料視されているようだ。NTTコムは、「MMCloud」をベースとしたIoTサービスや、海外対応機種などラインアップ豊富なM2M通信機器「MMLink」と組み合わせることで、ワンストップでIndustrial IoTサービスを提供。安川情報はNTTコムとの協業を通じ、IoTを活用したサービスビジネスの普及を支援する。
■タカトリ <6338> 883円 +150 円 (+20.5%) ストップ高 本日終値
タカトリ<6338>がストップ高。医療機器の製造販売承認を取得したことが引き続き材料視されているようだ。同社は29日、癌や肝硬変による難治性胸水・腹水を穿刺抜水、濾過濃縮し、点滴する腹水濾過濃縮再静注法(CART)用の装置「胸腹水濾過濃縮装置 T-CART」について、8月22日付で厚生労働省から製造販売承認を取得したと発表している。
■ASJ <2351> 502円 +80 円 (+19.0%) ストップ高 本日終値
29日、ASJ <2351> [東証M]がジャックスグループのジャックス・ペイメント・ソリューションズとフィンテックに関するビジネス領域の拡大を目的に提携すると発表したことが買い材料視された。今回の提携により、10月3日から後払い決済サービス「アトディーネ」の提供を開始する。「アトディーネ」は商品受取後にコンビニや銀行で代金を支払える決済サービス。EC事業者はクレジットカードを利用したくない、商品を確認してから支払いたいといった購入者のニーズを取り込むことができる。発表を受けて、これまでにない決済サービスの提供開始による業績への寄与に期待する買いが向かった。
■アエリア <3758> 760円 +100 円 (+15.2%) ストップ高 本日終値
アエリア<3758>が後場に入って急伸し、ストップ高まで買われた。同社はきょう、角川ゲームス(東京都渋谷区)との共同事業第1弾となるiOSおよびAndroid向け次世代育成シミュレーションゲーム「STARLY GIRLS-Episode Starsia-」を発表。16年内の国内サービス開始を目指すとしており、期待感が高まるかたちとなっているようだ。このゲームは、配信・運営をアエリア子会社のアエリアゲームズ、企画・開発を角川ゲームスが担当する。なお、きょうからゲーム内有料通貨などさまざまなプレゼントを入手可能な3大事前登録キャンペーンを開始している。
●ストップ高銘柄
アスコット <3264> 347円 +80 円 (+30.0%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
モジュレ <3043> 370円 -80 円 (-17.8%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース