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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):そーせい、村田製、トヨタ

そーせい <日足> 「株探」多機能チャートより
■そーせいグループ <4565>  17,010円  +320 円 (+1.9%)  本日終値
 そーせいグループ<4565>が続伸。29日の取引終了後、子会社そーせいが進めていた口腔咽頭カンジダ症治療薬「SO-1105」の日本国内における第3相臨床試験を終了し、所定の目的を達成したと発表しており、順調な進捗を好感した買いが入っている。同試験では、「SO-1105」の有効性・安全性を評価するため、口腔咽頭カンジダ症患者を対象に、ミコナゾール含有製剤を対照薬として、非盲検、ランダム化、多施設共同、並行群間比較法で実施。主要評価項目とした治験薬投与終了後における治癒率は、対照薬と同程度の結果が得られたほか、放射線療法施行後の頭頸部癌患者における投与後の治癒率も、同剤の海外臨床試験の結果と比較して同程度の結果を得ることができたという。また、その他の有効性評価項目からも同剤の有効性は国内外でも差異はないことが示唆され、さらに安全性においても対照薬と比較して問題となる事象はなかったとしている。これを受けて同社では、承認申請に向けた準備を進めるという。なお、同剤の販売については既に富士フイルムファーマ(東京都港区)と独占販売契約を締結している。

■村田製作所 <6981>  13,360円  +220 円 (+1.7%)  本日終値
 村田製作所<6981>や太陽誘電<6976>、日本航空電子工業<6807>など電子部品株の一角が堅調。米アップルが9月7日にサンフランシスコでイベントを開催することが伝わっており、新型iPhoneへの期待感から買われているようだ。アップルが29日にメディア向けに招待状を送ったことから判明したもので、新型iPhoneのほか、新型のアップルウオッチなどの発表が期待されている。

■信越化学工業 <4063>  7,508円  +72 円 (+1.0%)  本日終値
 信越化学工業<4063>が3連騰で年初来高値更新。スマートフォンの高機能化に伴い高利益率の半導体シリコンウエハーが好調だ。また、IoTの普及加速などを背景にデータセンター向けなどで新たな半導体需要が創出されており、特に電気信号のみでデータの読み書きができる3次元NAND型メモリーの需要が急増傾向にあることから、同社への追い風が強まっている。もう一つの収益柱である塩ビ樹脂は北米の旺盛な住宅着工などが需要を支えている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,186円  +39 円 (+0.6%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、富士重工業<7270>、ホンダ<7267>など自動車株の頑強ぶりが目立つ。為替感応度が高く円高デメリット業種の代表だが、株価的には日銀のETF買い強化の動きなどを背景に円高に対する耐性が高まっている。SMBC日興証券が29日付で開示した自動車セクターのレポートでは、業種格付けを「中立」とし、当面の注目点として、ビジネスモデルの転換を含めた持続的成長に向けた取り組み、先進国市場に対する“ピークアウト 懸念”と新興国市場に対する“ボトムアウト期待”、外部変動の影響一巡タイミング、の3点を挙げている。また、投資家にとって最も気がかりな為替の影響については、“織り込み済み”の株価推移との印象はあるものの、依然として中間期決算以降、会社計画の下方修正リスクが残る水準にあることは認識しておく必要がある、と指摘している。現在、先進国で唯一と言ってもよい好景気に支えられている米国の自動車市場については、2016年末に向けて高まることが想定される“ピークアウト懸念”への対応が注目される一方、新興国市場に関しては、前年水準の変化に伴う“ボトムアウト期待”に注意が必要と指摘している。

■日本郵船 <9101>  186円  +1 円 (+0.5%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、明治海運<9115>など海運株が高い。中国景気の減速懸念が足もと後退しており、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は8月10日を境に上昇トレンド転換が鮮明だ。一時1ドル=100円台を割り込んだドル円相場も、足もとは102円近辺の推移と落ち着きを取り戻しており、収益環境に吹く逆風が弱まっている。30日付の日本経済新聞が「海運大手3社が主力事業のコンテナ船とばら積み船を1割削減する」と報じているが、海運市況の低迷は株価的には織り込まれており、売り方の買い戻しを誘ったかたちだ。

■LINE <3938>  4,395円  +5 円 (+0.1%)  本日終値
 LINE<3938>が続伸。前週は調整色の強い展開で5日連続安となり9.5%の下落を見せたが、前週末にゴールドマン・サックス証券が買い推奨継続を発表したこともあって、週明け29日から値動きが一変した。16年12月期第2四半期は、時系列で表示される投稿の間に挿入されるタイムライン広告が収益を牽引している。今期営業利益は会社側非開示ながら230億~240億円(前期実績は95億2400万円の赤字)を市場では見込む声が強い。また、来期についてはタイムライン広告が成長エンジンとなって、「今期予想比倍増水準の480億円前後まで拡大する公算が大きい」(国内中堅証券情報部)との見方も出ている。

■スタンレー電気 <6923>  2,555円  +1 円 (+0.0%)  本日終値
 スタンレー電気<6923>がしっかり。29日の取引終了後に自社株買いを発表しており、需給改善への期待から買いが入っている。上限を100万株(発行済み株数の0.60%)、または20億円としており、取得期間は9月12日から10月28日まで。株主への利益還元と企業環境の変化に対応した機動的な資本政策などの遂行を可能とするためとしている。

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