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2016年08月29日19時50分

【特集】檜和田浩昭氏【日本株に「神風」か、米9月利上げも!?】(3) <相場観特集>

檜和田浩昭氏(東洋証券 マーケット支援部長)

 週明け29日の東京株式市場は、外国為替市場で1ドル=102円台まで円安が進行したことを受けて、大きく買いが優勢の展開となった。ジャクソンホール経済シンポジウムでのイエレンFRB議長の発言に注目が集まっていたが、「雇用改善で利上げの条件は整ってきた」と述べたことが、9月利上げ実施の可能性も示唆するものとしてドル買いの動きを誘発。これが東京市場にとっては追い風材料となり、日経平均株価は一時400円を超える上昇をみせたが、果たしてこれが9月相場での“もみ合い上放れ”につながっていくのかどうか。為替の見通しと株式市場の今後についてマーケット関係者の意見をまとめた。

●「9月の日米金融政策決定会合までに1万7000円台乗せも」

檜和田浩昭氏(東洋証券 マーケット支援部長)

 前週末26日のジャクソンホール会議で、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演し、「雇用が改善しており、追加利上げの条件が整ってきた」と発言した。また、フィッシャーFRB副議長も、9月利上げの可能性を否定しなかったこともあり、米国の追加利上げのペースが早まるとの受け止めが広がった。これにより、外国為替市場で1ドル=102円台前半まで円安・ドル高が進行し、輸出関連企業の採算改善への期待感から、東京株式市場はほぼ全面高商状となった。日経平均株価終値は、前週末比376円78銭高の1万6737円49銭と急反発した。

 米国は9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げの可能性が浮上してきた。その一方で日本では、9月20、21日に開催される次回の日銀の金融政策決定会合で行う「総括的な検証」に関連して、何らかの追加金融緩和が実施されるとの見方が強まるなか、円安・ドル高が進行する環境が整ってきており、輸出関連の主力銘柄を中心に、全体相場は強含みの推移が予想される。

 9月は日米両国の金融政策決定会合までは、期待感から株式市場は強調展開が続きそうだ。1万7000円手前の水準は、過去の滞留日数が多い価格帯に入ることから、戻り売りも想定されるが、それを吸収して1万7000円台固めとなる可能性もある。日銀による上場投資信託(ETF)買い入れ額倍増により、市場参加者の下値不安は軽減されており、下値はリスクシナリオでも1万6300円台でとどまるのではないか。

 今後の物色対象としては、自動運転車や、サイドミラーの代わりにカメラモニタリングシステム(電子ミラー)を備えた「ミラーレス車」関連の銘柄。さらに、新たな需要拡大期を迎えている有機ELディスプレーや、それらに関連した半導体製造装置関連にも注目したい。

(聞き手・冨田康夫)

<プロフィール>(ひわだ・ひろあき)
1990年東洋証券入社、府中・横浜・福山支店で個人のリテール営業を経験。2002年情報部を経て11年2月からアジア部ストラテジストとして日本株 と中国株を中心に相場分析を担当。その後、投資調査部次長を経て2015年11月から現職。日本FP協会正会員(CFP)。日本テクニカルアナリスト協会 検定会員(CFTe)。株式講演会講師、新聞取材など多数。

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