【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ヤーマン、フュージョン、ビーマップ、一蔵
ヤーマン <日足> 「株探」多機能チャートより
15日、ヤーマン <6630> が17年4月期上期(5-10月)の連結経常利益を従来予想の6.2億円→14.6億円に2.3倍上方修正したことが買い材料視された。美顔器などの美容健康機器の販売が好調で、売上が計画を15.8%も上回ることが寄与。原価低減に加え、円高による採算改善も利益を押し上げる。上期上振れに伴い、通期の連結経常利益も従来予想の11.7億円→18.8億円に59.5%上方修正。増益率が17.7%増→87.7%増に拡大し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。前日終値ベースの予想PERが14.4倍→8.7倍に急低下し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。
■フュージョンパートナー <4845> 697円 +100 円 (+16.8%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
フュージョンパートナー<4845>がストップ高。同社は15日取引終了後、17年6月期の連結業績予想を発表した。売上収益は102億円(前期比3.8倍)、営業利益は37億円(同6倍)、最終利益は29億5000万円(同3.5倍)を見込んでいる。ソフトブレーン<4779>の連結子会社化で収益が押し上げられるほか、主力サービスであるサイト内検索サービスが引き続き好調で全体に寄与する見通し。これを手掛かりに投機資金が流入している。16年6月期連結決算は売上収益26億9300万円(前の期比20.4%増)、営業利益6億1600万円(同14.0%増)、最終利益8億3000万円(同2.3倍)だった。サイト内検索サービスが堅調にシェアを伸ばして収益に貢献した。また、同社は同日、ソフトブレーンとの業務提携に向けた協議を開始したことを発表、情報システムに関するサービス、ソリューションおよびプロダクトの開発・販売などで幅広く提携することを検討していく構え。なお、ソフトブレーンもカイ気配で始まっている。
■ビーマップ <4316> 551円 +38 円 (+7.4%) 本日終値
ビーマップ<4316>が後場一段高。同社は15日、列車・バス・船舶など向けコンテンツ配信サーバー「エアコンパス・メディア」を22日から提供すると発表。これを手掛かりに朝方から堅調に推移していた。交通機関が「エアコンパス・メディア」を導入すると、利用者はスマートフォンのWi-Fi設定を行うだけで、好みの映画やドラマ、雑誌などのコンテンツを観ることができる。また、これに合わせ無線アクセスポイントおよびソリューション群「エアコンパス」も22日から提供するとしている。
■一蔵 <6186> 1,110円 +72 円 (+6.9%) 本日終値
15日、一蔵 <6186> [東証2]が17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の1.7億円→4億円に2.3倍上方修正。従来の34.2%減益予想から一転して54.0%増益見通しとなったことが買い材料。主力の和装事業で開催した催事が奏功し、呉服やブランド振り袖などの受注が想定より伸びる。
■ストライダーズ <9816> 70円 +3 円 (+4.5%) 本日終値
ストライダーズ<9816>が後場急伸。午後1時ごろ、スリランカのフィンテック関連企業スマート・メトロ社への投資を発表しており、これを好材料視した買いが入っている。スマート・メトロ社は、スリランカでNFC(近距離無線通信技術)を活用した電子決済・クレジットカード決済およびその管理事業を展開する企業。今回の投資では、株式の一部を取得し、同国のフィンテックのプラットフォームとなる事業に投資。また、同国においてタクシーのオンライン配車アプリの開発・運営事業などを行っているベンチャー企業に投資するため、現地の出資者とともにフィンテック投資ファンドスマート・ファンズを設立するとあわせて発表した。
■シリコンスタジオ <3907> 6,120円 +260 円 (+4.4%) 本日終値
シリコンスタジオ<3907>が5連騰で6000円大台を回復、5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現から一段の上値追いを暗示する動き。同社はゲーム用に3Dコンピューターグラフィック(CG)技術基盤のミドルウエアを開発していることで注目され、市場規模の急拡大が予想されるVR(バーチャル・リアリティ)関連分野での成長余地が指摘されている。同分野ではゲームにとどまらず、映画などのエンターテインメント分野を開拓、自動車業界向けなどの需要も取り込んでいく構え。投機性の強い短期資金だけでなく、将来的な成長余地に着目した機関投資家の買いも観測。直近では資産運用会社として名を馳せるブラックロック・ジャパンなどが約8%の大株主に登場しており、株高思惑が醸成されている。
■テクノスジャパン <3666> 2,282円 +89 円 (+4.1%) 本日終値
テクノスジャパン<3666>が大幅高。安倍政権のGDP600兆円に向けた官民戦略プロジェクトでは「インダストリー4.0」の実現に向けIoT(モノのインターネット化)、ビッグデータ、人工知能(AI)、ロボットなどの付加価値創出で30兆円の経済効果を見込む。そのなか、同社はこれらの分野に経営の軸足を置いていることで、成長期待が強い。統計アルゴリズムを活用したAI製品「scorobo」で業界を先駆しているが、子会社を通じてフィスコ<3807>とフィンテック分野でクラウド型人工知能金融市況サービスの研究開発に向け業務提携しており、今後の展開に期待が高まっている。
■フィスコ <3807> 298円 +11 円 (+3.8%) 本日終値
フィスコ<3807>が3日続伸。同社は15日、子会社のフィスコ仮想通貨取引所とSJI<2315>がきちり<3082>と仮想通貨決済分野で業務提携することを発表した。今回の提携によりフィスコ仮想通貨取引所とSJIが仮想通貨による決済手段を開発し、フィスコ仮想通貨取引所による、きちりが顧客の支払いにおいて仮想通貨を受け付けるための市場機能を提供。ビットコインなどによる決済システムを導入することで仮想通貨流通の拡大を図っていく。
■マネパG <8732> 491円 +17 円 (+3.6%) 本日終値
マネーパートナーズグループ<8732>が全体相場に逆行し底値圏離脱。金融とITの融合であるフィンテック分野は、安倍政権がすすめる「インダストリー4.0」の一環として今後も政策的な後押しが意識されている。株価的にも休養十分な銘柄が多く、テーマ買い対象として人気が再燃している。そのなか、FX専業大手の同社は、ブロックチェーン技術開発を手掛けるテックビューロと100%子会社を通じて業務提携するなど積極的な布石を打っており、関連有力株として上値妙味が大きい。このほか、フィスコ<3807>やラクーン<3031>、インフォテリア<3853>、さくらインターネット<3778>など一連のフィンテック関連株も動意含みとなっている。
■ジオネクスト <3777> 60円 +2 円 (+3.5%) 本日終値
ジオネクスト<3777>が反発。同社は15日の取引終了後、16年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算を発表。売上高は従来予想の6億3000万円に対して3億8000万円(前年同期比3.9倍)、営業損益は7100万円の黒字に対して8100万円の黒字(前年同期1億6300万円の赤字)、最終損益は1600万円の黒字に対して2000万円の黒字(同1億9900万円の赤字)だった。再生可能エネルギー事業において太陽光発電所の開発案件の売り上げの一部が下期にずれ込んだことなどの影響から売上高は計画未達。一方、再生可能エネルギー事業における利益率の高い案件の積み上げや営業損失を計上していた連結子会社の仙真堂の株式譲渡などにより利益は計画超となった。通期業績は売上高9億7600万円(前期比22.5%増)、営業損益4400万円の黒字(前期1億4700万円の赤字)、最終損益1300万円の赤字(同8億1100万円の赤字)と従来見通しを据え置いた。
●ストップ高銘柄
MRT <6034> 2,200円 +400 円 (+22.2%) ストップ高 本日終値
北川精機 <6327> 456円 +80 円 (+21.3%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
メディビックグループ <2369> 61円 -50 円 (-45.1%) ストップ安 本日終値
アストマックス <7162> 422円 -100 円 (-19.2%) ストップ安 本日終値
以上、2銘柄
株探ニュース