【市況】今週の【早わかり株式市況】 円高で3週ぶり反落、週末は日銀政策で乱高下
日経平均 <5分足> 「株探」多機能チャートより
今週の株式市場は、日米で重要イベントを控え様子見姿勢が強い中、円高進行で日経平均株価は3週ぶりに反落。週末は日銀の金融政策決定を受け乱高下となった。
週初の25日は円安基調で朝方は買い優勢だったものの、日米で金融政策を決定する重要イベントを控え様子見姿勢が強く戻り売りに押され、日経平均は小幅に続落した。
翌26日は前日の米株安や原油安に加え、為替も円高が進んだことから日経平均は大幅に3日続落となった。27日は為替が円安に転じる中、海外メディアによる「政府が50年債の発行を検討」報道を受けてヘリコプターマネー政策への連想から円安が加速し、日経平均は4日ぶりに大幅反発。28日は前日の米FOMCで追加利上げが見送られたものの特に材料視されず、日銀金融政策決定会合の結果待ちで様子見姿勢が強く反落した。円高基調も重しとなった。
週末は後場に日銀の金融政策が明らかになり、その評価が分かれ日経平均が一時200円高から一気に300円安と乱高下、まさにジェットコースター相場の展開となった。その後はマイナス金利の据え置きが評価され銀行など金融株が急伸し、日経平均はプラスで着地した。
日経平均株価は、前週比57円(0.35%)安の1万6569円と3週ぶりに小幅に反落して取引を終えた。週間の振れ幅は647円と、前週の424円から拡大した。
来週は、日銀が決定した金融政策に対して評価が分かれており、不安定な相場展開になりそうだ。重要イベントとしては、国内では発表が本格化した4-6月期決算や5日に公表される6月景気動向指数が注目される。海外では1日発表の中国7月製造業PMIや5日に発表される米国7月雇用統計に注視が必要だろう。
◆マーケット・トレンド(7月25日~29日)
【↓】 7月25日(月)―― 小幅続落、様子見強く戻り売りに押される、任天堂はS安
日経平均 16620.29( -6.96) 売買高16億8540万株 売買代金 2兆0314億円
【↓】 7月26日(火)―― 大幅に3日続落、米株安や原油安、円高進行を嫌気
日経平均 16383.04( -237.25) 売買高19億1084万株 売買代金 2兆3278億円
【↑】 7月27日(水)―― 4日ぶり大幅反発、「50年債検討」報道で円安加速とあわせ動意
日経平均 16664.82( +281.78) 売買高22億3908万株 売買代金 2兆5343億円
【↓】 7月28日(木)―― 反落・再び1万6500円割れ、日銀会合の結果待ちで買い控え
日経平均 16476.84( -187.98) 売買高18億9771万株 売買代金 2兆3738億円
【↑】 7月29日(金)―― 反発、日銀会合結果で乱高下も金利据え置きで金融株が押し上げ
日経平均 16569.27( +92.43) 売買高31億8874万株 売買代金 3兆2967億円
◆セクター・トレンド(7月25日~29日)
(1)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼株は大幅続落
(2)三菱商 <8058> など大手商社、JX <5020> など石油といった資源関連株は売られた
(3)前週人気沸騰の任天堂 <7974> 、イマジカロボ <6879> などポケモン関連は軒並み急落
(4)JT <2914> など食品、NTT <9432> など通信といった内需株もさえない
(5)輸出関連はまちまちで
トヨタ <7203> など自動車株は堅調も、オリンパス <7733> など精密機器は下落
(6)三井住友FG <8316> など銀行、第一生命 <8750> など保険といった金融株が週末後場に急動意
株探ニュース