市場ニュース

戻る
 

【経済】NYの視点:米国の製造業に改善の兆し


米国の7月ダラス連銀製造業活動指数は?1.3と、19カ月連続のマイナスとなったが、6月-18.3から改善したほか、市場予想の-10.0も上回った。主要項目の新規受注は?8.0とやはり3ヶ月連続のマイナスとなったものの6月‐14.2から改善したほか、6ヶ月平均の‐8.9も上回った。雇用も?2.6と依然マイナスながら6月‐11.5から改善し、6ヶ月平均?7.7を上回った。唯一、賃金が10.5と、6月の21.6や、6ヶ月平均の16.3を下回り2013年9月来の低水準となったことは懸念材料となる。

■米・7月ダラス連銀製造業活動指数:?1.3(予想:-10.0、6月:-18.3)
新規受注:?8.0(6月‐14.2、6ヶ月平均‐8.9)
生産:0.4(?7.0、?3.2)
仕入価格:7.6(6月12.6、4.3)
価格(received):?5.7(6月‐5.2、?6.9)
雇用:?2.6(6月‐11.5、?7.7)
出荷:0.1(?8.6、?2.3)
受注残:-4.6(?13.6、?9.5)
配送時間: -2.8(?7.6、?6.0)
在庫:?10.4(?6.0、?7.0)
賃金:10.5(21.6、16.3)
資本支出:4.8(?2.1、?0.8)

米連邦準備制度理事会(FRB)は7月26?27日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で、金融政策を据え置くことがほぼ確実と見られている。ただ、6月の雇用統計をはじめとして4?6月期の米国経済が順調な成長を継続している証拠が見られ、FOMCメンバーが利上げに自信を取り戻しつつある。ドル高が一段落したほか、世界経済の鈍化も安定したことから、製造業も一時に比べて改善傾向にある。

このため、FOMCの声明では、6月会合時に比べて経済がさらに改善し一段と健全であるとの見解を示し、経済が見通し通りに展開した場合に数か月内に利上げに踏み切る基盤をつくる可能性が指摘されている。また、8月1日に米供給管理協会(ISM)が発表する製造業指数で、全米の製造業活動の動向を確認する。市場では53.0と、4カ月連続で拡大縮小の境目となる50を上回ると見ており、米連邦公開市場委員会(FOMC)の年内の利上げを後押しする可能性がある。

《NO》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均