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【特集】【今週読まれた記事】復活の日本株、爆発する任天堂「ポケモン」相場

日経平均 <日足> ボリンジャー/Slowストキャス 「株探」多機能チャートより
 株探でその週によく読まれた記事を紹介する【今週読まれた記事】のコーナー、今週は7月9日から15日までの株探へのアクセス状況を元に人気の記事をご紹介します。

 5連騰で前週比1390円高。日経平均株価は今週、稀に見る上げ幅を記録しました。英EU離脱ショック後の相場の流れを振り返ると、英国民投票結果が判明した6月24日に1286円安で1万4952円をつけた日経平均は、翌週から6連騰で7月4日に1万5805円まで上昇。そこから4日続落で安値を探るも1万5000円台は維持。参院選の与党圧勝を確認した今週は、為替がドル高・円安トレンドに転換したことも追い風に、日経平均は1万6000円台を回復しました。相場の雰囲気は6月3週から1週ごとに“明”と“暗”の間を行き来し、どうやら“明”の方向に転がり始めそうです。

 個別株をめぐるムードも極めて明るいものとなりました。まず任天堂 <7974> 。米国で公開されたスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」が記録的な成功を収めそうなことが明らかとなり、今週は上昇に次ぐ上昇となりました。株探でも配信した記事が次から次に人気ランキング入り。まず月曜日に、米国での人気とストップ高を伝える記事「任天堂が急騰、米国でポケモンGOの人気爆発で株価も売買代金も異彩放つ」が個別株の記事としては異例のアクセスとなりました。

 一方で、各証券会社からは週初、慎重スタンスを提示するレポートが相次ぎます。

  米系大手証券はPokemon GOの業績インパクトは年間100億円に満たない程度と試算
  国内大手証券は1万5200円目標継続、ポケモンGOの経常利益押上げ効果は年10億~20億円程度  
  仏系大手証券は目標株価1万3000円を継続
  国内大手証券は当面は慎重な投資スタンスが必要とみる

 しかし、米国から伝わってくる「ポケモンGO」ブームの盛り上がりは尋常なものではなく、週央から任天堂株の上昇はさらに加速。任天堂だけでなく、ポケモン関連株位置情報ゲーム関連株などへの買いも勢いが衰えません。株探では木曜日にトップ特集「任天堂『究極大相場』へ、“ポケモン狂騒曲”で関連株も乱舞」を配信。週初に半信半疑の姿勢だった機関投資家が、ブームの様相が予想を上回るものとなり“泡を食っている”様子を伝えています。株価レーティングも週後半には引き上げのニュースが出始めています。

 突然の人気化だった任天堂に対し、長くこの日が待たれていたのは今週上場したLINE <3938> 。IPO直前特集の「海外勢が“高評価”、『LINE』は市場の救世主になるか」は、仮条件引き上げの背後には海外での人気があることなどを伝え、広く読まれることになりました。実際LINEがニューヨーク証券取引所でつけた初値は公開価格を27%上回る好発進でした。

 全体相場を伝える記事では、「“信認”アベノミクス、参院選与党圧勝で『期待の株』」がアクセスを伸ばしました。参院選明けの11日、12日の日経平均の上げ幅は合計988円。「日経平均は飛び立った、ヘリコプター・ベン“東京来襲”」は、上昇の一因に、前FRB議長の訪日があったのではないかとの見方を伝え、興味深く読まれたようです。

 11日に配信した相場観特集「日経平均一時700円高! 反転上昇は本物か」では、「海外勢にアベノミクス期待再燃」、「成長戦略再構築を背景にテーマ性のある新興銘柄に注目」が人気となり、ここでも雰囲気の転換が感じられるものとなっています。

 人気連載「富田隆弥の【CHART CLUB】」でも、変化の兆しが指摘されています。同連載は昨年夏のチャイナショック以降、下げ相場到来を予想し的中させてきましたが、今週の「底値を探る夏相場」では裁定買い残の大幅な減少に着目。「『裁定買い』の余力が大きいことから日本株は大きく上昇する可能性を秘めている」と、“上方向”への値動きに言及。現在はまだ可能性レベルであり、強気に転換するには日経平均が26週移動平均線を上抜くなどの材料が必要としていましたが、今週、日経平均は終値で26週線を奪回。富田氏の今週の見立てに興味が集まるところです。

 連載陣ではほかに、追加緩和期待が高まる状況からは底値圏にある不動産株に期待が掛かるとした「中村潤一の相場スクランブル」の「日銀緩和で不動産株“反撃高”へ」がアクセスを伸ばしたほか、杉村富生氏の「『ABCDショック』に備えよ!」や北浜流一郎氏の「二番底見極めが出動の条件」が人気でした。

 スクリーニングものの記事では「高成長『始動』候補リスト 32社選出」が大人気でした。成長企業の初期段階に投資できれば、そこから得られるリターンは莫大なものになりますが、ここにもそういった企業が潜んでいるかもしれません。スクリーニング条件は直近に10%以上の増収、20%以上の経常増益を2~3四半期連続で達成した銘柄。連休を利用して、有望株発掘にとりかかってみるのはいかがでしょう。

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